大曲皮フ科ニュース
 


 

2006年9月19日号

みずいぼを取る場合、取らない場合

 

★みずいぼと、いぼは、違う病気?★

 

いぼも水いぼも子どもに多い、うつるウイルスの病気ですが、いぼがヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染でできるのに対し、水いぼは伝染性軟属腫ウイルスという全く別のウイルスが原因です。いぼが表面のがさテキスト ボックス: DermISよりついた硬い盛り上がりのことが多いのに対し、水いぼ(写真)は、表面がツルツルして、みずみずしい光沢のある小さな皮膚色〜淡紅色の盛り上がりで、数個あるいは無数に見られます。また、いぼが手足にできることが多いのに対し、水いぼが、胴や腕・脚、特にわきの下やその周辺にできることが多いです。

 

水いぼは平均7ヶ月で自然に治ります。しかし、中には34年続く場合もあります。経過中に、徐々に軽いかゆみを伴なったり、赤みが強くなることが多いです。また、アトピー性皮膚炎を持っているお子さんに多いこととも関係して、10%の患者さんには、水いぼの周囲に、しっしんが出来て強いかゆみを感じます。これらは水いぼウイルスを攻撃するためのアレルギー反応であり、反応が出てから24週間で水いぼが自然に治ることが多いとされます。しかし、時には、長期間反応が続く場合もあります。

 

★水いぼはどこでうつる?★

 

以前にも書きましたが、最近日本臨床皮膚科医会が、子供の間でうつる、色々な皮膚の病気に対する、親御さんの対応についてのガイドラインを作りましたので、水いぼに関する部分をご紹介します。

 

水いぼ(伝染性軟属腫):幼児・小児によく生じ、放っておいても自然になおってしまうことがありますが、それまでには長期間を要するため、周囲のこどもに伝染することを考慮して治療することが多いです。プールなどの肌の触れ合う場ではタオルや水着、またプールのビート板や浮き輪を一緒に使うことを控えます。治療しない場合でも園や学校を休む必要はありません。

 

水いぼは、兄弟の間でうつったり、園でごく小さな流行が見られるウイルスの接触感染で、特に、プ−ルでビ−ト板などの水泳具を介するか、裸のお子さんの皮膚から皮膚へ直接うつる可能性が問題にされています。それで、園・学校・スイミングスクールの責任者の指示で、治療しないとプ−ルに入れてもらえないことがあるのです。子ども達が安心して裸でじゃれあうことができるように、また保護者同士がお互いに安心して子ども達を見守ってあげられるように、環境を整えることは大切なことだと思います。

 

★どんな時に水いぼを取るべき?★

 

治療法として、最も簡単で一般的な方法は、ピンセットで水いぼをつまむと、てっぺんの皮膚が破れて、小さな白い柔らかいウイルスの塊が出てくる「水いぼ取り」と呼ばれる方法です。麻酔のテープを貼ってから13時間後につまむと、痛みなく取れることが多いですが、12割のお子さんは、それでも痛くて泣いてしまいます。自然治癒が期待できる水いぼですので、お子さんによっては痛がる可能性のある「水いぼ取り」に関しては、医師の間でも意見のわかれるところです。

 

東京都皮膚科医会会員へのアンケートで、水いぼの治療について訊いていますので、その結果をご紹介します。98%の皮膚科医は「水いぼ取り」を行っていました。具体的な治療方針としては、「患者さんによっては取る」医師が6割ともっとも多く、患者さんの状況に合わせて治療している医師が多いことが分かりました。

 

では、どのような場合に、水いぼを取っているのでしょうか? 

 

@         かゆみが強いとき。患部を掻くために、水いぼが、他の場所に移って広がり、ますますかゆい場所が増えていくことがあります。水いぼを取れば、つらいかゆみや、しっしんは治りますので、取ることをお勧めすることがあります。

 

A         医師に言われ、自然治癒を待っていたが、治るまでに時間がかかっている場合や、兄弟姉妹にうつしたくない場合などの親御さんの希望があるとき。

 

B         プールの授業・スクールを受けるに当たって、園や小学校の教職員などから早期治療を要請されているとき。

 

これら以外の場合は、自然治癒を期待して、様子を見て頂く場合も多いと思います。

 

★他の治療法は?★

 

いぼと同様に、液体窒素で凍らす方法も行う皮膚科医は、アンケートでは全体の3/4と、「水いぼ取り」の次に多く行われていました。「水いぼ取り」よりは痛みが少ないことも多いですが、1回では取れない場合が多いことが欠点です。いずれにしても、よく担当医師と話し合って、本人や親御さんの負担が少ない方法を選んでもらうことが重要と考えます。

 

大曲皮フ科 住所:〒061-1272北広島市大曲末広1丁目2-1(セリオ1F) 電話:011-376-2000    記:院長 梅津 修