大曲皮フ科ニュース
 

 


2006年10月2日号

しみの光治療を受けられる方へ

 

夏に、新しくしみが増えてしまい、気にされている方も多いと思います。そこで今回は、当科で行っている光治療についてお話しします。光治療は、大量の可視光線をヒフに当てると、光線がメラニンに吸収され、メラニンを必要以上に抱え込んでいる老化した細胞に熱ダメージを与えて壊し、除去することでしみによく効きます。

 

東京女子医大附属研究所美容医療科教授の若松信吾先生によると、実際に治療した患者さんに感想を訊いた上で、しみに対する治療のうち、患者満足度は、光治療がレーザー治療の6倍程度の高さであるという感じをお持ちになっており、光治療は、現在最も満足度が高いしみの治療のようです。しかし、最高の満足度といっても、単独ではなく、これら以外の付け薬などの治療も「組み合わせることによって、満足度をあげていく」複合的な治療法を行っている場合が多いです。

 

ここで、有効性が高いレーザー治療が、意外と満足度が低いことに気付かれたことと思います。これはいったい何故でしょうか? レーザーは、治療後に、光治療と比べて熱ダメージが強いために、1回の照射で、しみとしての色素はすでに消えていることが多いのです。しかし、やけどとしての色素沈着(炎症後色素沈着)が一過性に起こることが多く、特に治療前よりも色が濃くなることがあり、これが、特にしみの治療において満足度が低い原因と考えられ、いずれ消えるので心配は要らないのですが、長い場合は1年ほどかかることがあります。

 

★しみに対する光治療(メディラックス®)の実際は?★

まず、しみには多種類あるので、光治療が有効なしみである老人斑、脂漏性角化症、くすみ、雀卵斑、遅発性両側性太田母斑の中のひとつであることを確認します。必要であれば、皮膚の一部を小さく切り取って調べる検査(生検)を行うこともあります。

 

当科では6段階の照射量(12、13、14、15、17、21ジュール)のどれかを1ヶ月ごとに照射することを6回(1クール)繰り返します。1割の人は、1クールでは足りず、2クール行います。保冷剤で冷やしながら行うと殆ど痛みは感じません。

 

適切な照射量は、各人で、また、治療の進み方によって、異なります。照射の翌日に小さいかさぶたがぱらぱらと出来るのが、適切な照射量です。最も少ない照射量(12ジュール)から、小部分だけのテスト照射を繰り返し、適切な照射量が見つかれば、すべてのしみの範囲に照射を開始します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


★照射量が多すぎた場合の対策は?★

 

繰り返し照射して、しみの色が薄くなったら、照射量を少しずつ増やすと、適切な照射量になることが多いです。照射量は慎重に少しずつ増やしていきますが、1−2割位の方で、経過中に照射量が多すぎて、照射後に、レーザー治療と同様にやけどとしての色が付く事があります。この色は、数ヶ月以内に自然に消えますが、照射翌日のかさぶたのつく程度が強いことで、色が付くかどうかが予測可能ですので、炎症後色素沈着が予測される場合は付け薬をつけて予防することが出来ます。

 

照射前

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


                        

記:院長 梅津 修