大曲皮フ科ニュース
 

 


2012年1月号

痛い巻き爪の新しい治療法とは? 

 

★誤った爪の切り方が原因★

以下の症状に心当たりはありませんか? 爪の角にあたる所が痛い爪の角が皮フに食い込んでいる。爪の角を押すと痛い。爪の角のあたりが腫れて赤くなっている。爪の角のあたりを押すと膿が出る。1つでも症状があれば、陥入爪の可能性が高いです。陥入爪とは、爪の側縁の、特に先端部が、皮フの中に食い込んでいる状態で、足の親指に多く、化膿して、腫れ、強い痛みを伴います。巻き爪は、陥入爪がさらに進行し、爪に変形が生じている状態です。爪は平らでなくなり、筒状に丸くなり、側縁が指の中央に向かって巻き込まれます。

主な原因は間違った爪の切り方によるため、陥入爪は深爪と同じことと考えて良いと思います。爪の角を丸や三角に切り落としたり(図@)、短すぎる切り方(図A)では、うまく、食い込んでいる爪の角を落としたように見えていても、実は、爪の角はスムーズになっておらず、図Bの様に、爪がトゲの様に残っている(爪刺)ことが多いのですが、爪刺自体は爪の横の皮フに埋まっており、見えません。一旦傷ついた皮フはさらにばい菌感染が加わり、腫れが強くなるために爪がさらに食い込み、治りにくくなります。

治療は、食い込んでいる爪を持ち上げたり、取り去ったりします。

★爪矯正法@:爪に穴をあけて持ち上げる弾性ワイヤー★

爪の先の白い部分に2個穴を開け、形状記憶合金のワイヤーを通して接着剤で固定しておくと、金属の直線に戻る力で、食い込んだ爪が、徐々に持ち上がってきます。

   長所→3つの爪矯正法の中では最も強力で、矯正にかかる時間が最も短いです。

短所→爪先の爪が浮いている黄色部分の奥行きが3mmないと施行出来ません。

★爪矯正法A:爪の前で持ち上げるドクターショール巻き爪用クリップ★

爪の先端に形状記憶合金であるクリップを曲げながらはめ込みます。取れないようにテープで固定します。激しい運動をする時、サウナに入る時、硫黄成分を含む温泉に入る時には外しますが、それ以外は常時装着しておきます。

長所→再発時にご自分で入れて治療することが出来ます。

短所→爪先の爪が浮いている黄色部分の奥行きが2-3mmないと施行出来ません。

★爪矯正法B:爪の上で持ち上げるコレクティオ★

爪の両端にワイヤーを引っ掛けてねじ上げることにより爪の両端を持ち上げる方法です。爪が伸びるとともに矯正ワイヤーも爪の先に移動し、1-2ヶ月で自然に取れます。

   長所→爪先が短い場合も、爪側方の爪が浮いている黄色部分の奥行きが1mm程度あれば、施術可能です。

    短所→弾性ワイヤよりは矯正に時間がかかる事が多いです。

 

 

★痛みがすぐ無くなる治療法とは?★

爪矯正法による効き目は、徐々に現れますので、つらい痛みがある場合には、爪の陥入を阻む方法を併せて行うことも多いです。コットンを、食い込んでいる爪と、皮フの間に入れる方法(右図)が即効性があります。また、コットンを入れると痛みがある場合は、テーピングを行い、皮フをひっぱって爪から離す方法も有効です。軽症の場合はこれらのみ行っても有効です。

 

★肉芽の部位による治療法の使い分けとは?★

重症の場合は、爪が食い込んでいる所に出来る肉芽(赤くて軟らかい組織)が出来ます。肉芽の場所によって治療法を選択します。肉芽が爪先に出来た場合は弾性ワイヤー・コレクティオ・クリップのいずれかを行います。爪のより根元近くに出来た場合は、足の指を局所麻酔後に刺さっている爪を除去し、その爪を生えなくするフェノールという液体をつける方法(フェノール法)を行います。

      

記:院長 梅津 修