NHK・BS2エンターティメントスペシャル
「さだまさし ちょっと待ってよ2000年」

放送日'99.10.29(収録日'99.10.17)  

<演奏MENU>

 1.精霊流し
 2.無縁坂
 3.朝刊
 4. 関白宣言
 5. 関白失脚
 6. 案山子
 7. 親父の一番長い日
 8. 秋桜
 9. 佐世保
10. 風に立つライオン


☆☆オンエア部分 収録部分に色分けしています。

オンエアでは、爆笑問題の二人が番組案内役。太田光さん(この人の芸風、好きですσ(^^))がいきなり 「あなたはもう忘れたかしら」とかぐや姫の『神田川』を歌い出したり(笑)、相方の田中さんに「さださんの魅力は?」と聞かれて 「やっぱり『ベシャリ』(喋り)でしょうね。コンサートの大半は喋り、お囃子程度に歌が入るんですから。名曲はいっぱい あるんですけどね。歌も長いんですからあの人のは。『親父の一番長い顔』これが長い。(顔じゃなくて)『長い日』(笑)  最後はほんとに泣かせてくれる。」と(笑)・・・番組タイトルが、まさしさんの手書きテロップになっていました。

収録では「レディスエンジェントルメン!・・・」と始まったのですが、オンエアではカットされていました。まさしさんは、 下手から元気よく登場。オレンジ色のシングルジャケット、黒のシャツ、黒のズボン、黒のショートブーツ、襟もとと袖のカフスに キラキラボタン、「季節の栖」ツアーの衣装です。

「精霊流し」・・・スモークが私の目の前で吹きだしたので、ちょっとビックリ(A^^;) ひでちゃんとの練習の成果か(笑)  「さださ〜ん」と黄色い?声援があちこちからかかって、まさしさんとっても嬉しそうです。でも、1曲目はやっぱり緊張するん でしょうね。天井でミラーボールがキラキラ。ステージ全体が光りに包まれて、すごく綺麗!

「さださん、さださん、お元気でしたか?」(>世間代表?の声)
「おかげさまで、元気でやってますよ(>まさしさん)
「私、日本を代表するさだまさしファンの一人です」(「さだまさし」というところで、 しっかり噛んでしまいました(A^^;)>アナウンサーの方)
「ウヘヘヘ(笑)、ありがとうございます」
「グレープって、さださんにとって何だったんですか?」
「ん〜、やっぱ原点。ぼくが詩を書き、曲を書き、歌を歌い、バイオリンを弾き喋ってましたから、 いわゆるさだまさしのワンマンバンドのような印象があったのかも知れないが、それは大きな間違いで、やっぱり吉田政美という 感受性がぼくを支えて、プロデューサーとしての吉田政美の存在というのがなければ、グレープというのは成立していなかったと 思いますね」
「お二人とも当時はロンゲでしたよね」
「ロンゲ。あのね、どうしてそう言うこと言うんですか?(笑)」
画面に当時の写真が出て、現在のまさしさんのお顔のアップへ(A^^;)
「私だってこうなるとは思わなかったもん。いつまでもあると思うな、親と髪」(会場爆笑)

オンエアではしっかりカットされてしまいましたが、さっきのアナウンサーの方が噛んだ「さだまさし 」にやんわりとツッコミ&フォロー(笑) 「さっき英語で紹介してくれたけど、さだまさしって外人には特に言いにくいら しいね。「サダマシター!」って言われたことがあるよ(笑)」(>まさしさん)

「無縁坂」・・・石川さんのギターがすっごくいい味だしてます。
「朝刊」(松井バージョン)・・・この曲のイントロ、明るくて好きです。特に宅間さんのマリンバが軽やかで、 まさしさんのバイオリンも楽しげで、何度聴いてもいいなぁ。手拍子が、誰となく自然に付いてくるところが、さすがファンクラブ だけの参加ですよね。感心しちゃました(笑)

「非常に素晴らしい新婚家庭を歌にされたさだまさしさんが、その後どうして日本中を敵に回すような歌を 作ってしまったのかなと?」
「あ(笑)、『関白宣言』のことですかぁ?(笑)」
「他にないかと思いますが」
「ははは(笑) そうかなぁ。いや、あの歌をね、歌として聴いてくれた8割以上の人はね、ラブソング という世の中に受け入れてくれたんですけどね。ただ一部その、「関白」というタイトルそのものがね、ある種のその、封建社会で の横暴な亭主というものを想起させて、なんかそういう女性のね、心を逆なでした部分もあったんでしょうね」
「時代が時代だったんでしょうかね」
「うん、そうね。男が弱くなり始めた頃だったですからね。もう今は、見る影もないですね」
「それで、どういうふうな意味合いがあってですね、『関白宣言』という曲をお作りになったのか、 というのを今日はちょっと伺ってみたいんですよ」
「これはね、話せば長いことながら、聞いてくれます?(笑)」

私も「関白宣言」はラブソングだと思ってます。男性って誰でも一度は、こういうふうに言ってみたいのじゃないかしら?  そう考えると、カワイイもんですね(笑) 当時は私もまだ乙女だったけれど(笑)、この歌を聴きながら「はいはい。わかってますよ」 って思ってたわ(笑) 「おまえのおかげでいい人生だったと、俺が言うから、必ず言うから」なんて泣かせるじゃないですか(笑) 
「関白宣言」のもともとのタイトルは「王手」。もし「王手」のままだったら、「女性蔑視」のバッシングは少しは弱まったかしら? なんて考えちゃいました(A^^;)

〜京都・先斗町の「鳩」〜
バー・カウンターのセットが置かれて、上からプレスリーの大きなポスター。プレスリーの曲に合わせて突然ツイストを踊り出す まさしさんに、会場は盛りあがります(笑)
鳩のおかあさんの話は、途中からまさしさんがウルウルしているのがわかりました。まだまだ想い出にできないんですね。 ある意味でやはり、まさしさんはおかあさんに恋をしていたのかもね。

「関白宣言」・・・手拍子と「ラララ〜」の大合唱。練習もしてないのに、さすがまるまの集まり(笑)
「関白失脚」・・・「関白宣言」を歌い終えた後、妙な間があるなぁと思ったら、まさかこの曲が来るとは(笑)  まさしさんは笑いをこらえていたんですね。後姿ではわからなかったわ(A^^;) この歌に合わせた寂しそうな表情に なるところが(笑)、スゴイですよね。>まさしさん。「昨日のカレー」が「おとといのカレー」になってたり、歌詩に合わせて 客席を見渡したり、「買い物ぐらい体動かせ」で視線があった人は誰だったんだろう?(笑) 倉田さんのドラマティックなピアノも 楽しかったけど、やっぱり打ち合わせ無しで「頑張れ!」の大合唱が始まったのが、すごいよねぇ(笑) ヒューヒューという声も かかって、客席も絶好調です。この歌を実に楽しそうに聴いていた、雅人お父さんが印象的でした。

どうもありがとうございます。歌というのは、不思議なものでね。ぼくなんかは、できるだけ今を 生きている証拠みたいなものを、歌の中になんか込めたいと思うからどうしても、今をどっかに切り取りたいと思うんですね 。そすると、今というのもが穏やかで暖かで、なんかみんなの真心に満ち・・・ (皆の視線の先を追って後を振り返ったまさしさん、セットにビックリして)・・・ヤな予感がしますねぇ」 (客席は、次のトークが何かわかって大爆笑)

〜バイト〜
工事現場の書割と工事用の柵が置かれ、アシスタントの女の子が工事用ヘルメットを持ってくると、慌てるまさしさん(笑)

「さださん自身、若い頃はね、どんな若者だったのかな。どんなことを教えられたのかなというところを ね、お聞きしたいんですよ。」
「ぼくらの世代っていうのは、ほんとにお金のない時代でね。ちょうどアルバイト専門誌が発行され始めた 頃だったんです。高校のときの卒業旅行に行くにも、金のない時代ですから。卒業旅行、自分で稼ごうと思ったんですね。 そして、一番給料の良さそうなところを探したんです。
そしたらば、軽量鉄骨で天井の土台を作るアルバイトだったんですね。ま、それは単なるお手伝いですよ。職人さんのお手伝い。 これがあの当時、今から30近く年前に、1日2,500円だったんです。当時の2,500円たらね、うっかりすりゃ一月食 えます。なぜかというと、発売になったばかりのインスタントラーメンが、18円だったんです。

それで、行ったんだねぇ。そこへ行った。親友(生方さん)と二人で、同じ職場に行ったわけですね。それで連れて行かれたのが、 本郷の 近辺のある学校の新館の工事現場で、それは7階建てでした。春まだ浅き頃ですから寒いんです。まず現場ついたら何するって、 職人さん、必ず火を起こします。火起こしてまず暖まるんです。



つづく