NHK教育テレビ「今夜もあなたのパートナー金曜アクセスライン」で放送された「ごちそう賛歌・氷餅・長野・諏訪市」視聴レポ。

録画したままだったので、早送りで内容を確認しようと思ったら、原田泰治さんのお姿が!あら!びっくり(@_@) なんと、泰ちゃんが案内役だったのです。そうかー、諏訪といえばやっぱり泰ちゃんだものねー(^^)v 諏訪を一望する映像では、 諏訪湖が半分白く凍っていました。立石公園からの撮影かな。お堀が凍った雪の高島城(まさしさんの お宅の近く)も映っていました。映像だけでも十分に寒そう(^_^;)

「氷餅」について、初めて知りました。でも、知らずに食べていたんです。和菓子にまぶされたキラキラ光る削った白い粉のようなもの、 ご覧になったことがおありの方、多いと思います。あれが「氷餅」を砕いたものなんですね。和菓子作りにおいて氷餅は、雪・霜・水 に見立てて使われ、花鳥風月を表現するために必要なものとコメンテーター(お菓子研究家?)が言っていました。
氷餅作りは、かつては冬の間の農家の仕事であり、信州の風物詩のひとつと言われているそう。泰ちゃんは、19年前に「氷餅」を 作っている農家を描いていました。その絵は、諏訪市が選定する年賀はがきにも使われたそうです。しかし、いまではモデルになった その農家はなく、「氷餅」を作っている農家も諏訪で5軒になってしまったとか。100年以上作り続けているという小泉平治郎さん (3代目78歳)方では、一冬に約30万本を作り全国に出荷しているそうです。(主に和菓子の材料になる)

<氷餅ができるまで>
もち米を一昼夜水に浸し、翌朝、水を加えながら機械でもち米を挽いて乳白の液を作ります。小泉さんのところで一日に使う もち米の量は3俵半(約210キロ)だそうです。昔は、石臼で挽いていたそうです。その液を炊くというのですが、五右衛門風呂の 2倍以上はありそうな大釜で湯煎にして、焦がさないようにかき混ぜながら約5時間かけて炊きあげていくそうです。この段階では 「糊」と呼ばれます。とろ蓋と呼ばれる型に糊を流し込み、3日間外に置いて凍らせます。糊を流し込む作業も、時間が経つと糊が 冷えてムラになるので手早くしなければなりません。夜の気温は、冷え込みすぎても暖かすぎてもダメなんだそうです。 マイナス5〜7度。昼は、乾燥した晴天が続くこと。雲母のような美しい氷餅を作るには、お天気を予測することもできないと いけないのです。これは、長年の勘がものをいうのでしょうね。
完全に凍ったら棒状に切り分け、ひとつずつ紙に包んで藁で結わきます。紙に包む作業は、「編娘さん(あみこ)」と呼ばれる女性 達の仕事。凍った糊が溶け出さないように、暖房を極力抑えて作業をしていました。藁で結わくのは、干すためです。 そして紙に包まれた糊の塊は、屋外でさらに20日間寒ざらし。直射日光や埃から守るために、むしろをかけていました。また雨や雪 に濡れると、しみができてしまうそうで、ここでもやはり気が抜けませんね(^_^;)  日中は氷がとけ、夜は凍る。この繰り返しで20日間寒ざらしにされた糊は、水分が水分が抜け十分の一の重さになっているそうです。 やっと、雪の結晶のように真っ白でほのかに甘みがある「氷餅」が出来上がりというわけです。

小泉さんに「先生、ちょっとかじってみてください」と言われて、食べたときの泰ちゃんのコメントが良かった (^^)「太陽の味がしますよ。お天道様のあたたかさ」って!上手い表現ですよね。 小泉さんの奥さんが作ってくれた、糊にお砂糖(大匙2杯)と塩少々で味付けしたものもおいしそうでした。 飲みすぎると、太りそうです(^_^;)<お米、お砂糖
江戸時代は諏訪・高島藩によって、幕府に献上されていたとか。藩の独占で、高島城内の氷餅部屋で藩士らにより作られ、庶民が 作ることはもちろん手にすることも禁じられていたそうです。鮎沢家に残る「氷餅員数目録」(天保6年)によると、一冬に5000本 作り、その中の1割の特上品を上納していたと記録されています。食べかたは、そのまま食べる、水や湯に溶かして飲む。 徳川のお殿様たちも、そういう風に食していたんでしょうね。氷が貴重だった江戸時代、涼を呼ぶ食べ物としても珍重された そうです。和菓子の飾りに使われるようになったのは、明治時代から。

「氷餅」は、諏訪のスーパーやお土産屋さんでも売っているそうです。明治時代から変わらないというパッケージも、レトロで 良かったです。CDケースぐらいの大きさで厚みは5センチぐらい?(780円で売られていました) 今度、諏訪に行ったとき、買ってこようかな(^^)。最近では離乳食に使ったりもするようですが、若い人はどうやって食べるのか 知らない人が多いかも知れないと上諏訪駅前のお土産屋さんの言葉。実は、私、このお店に行ったことがありました(笑) たぶん初めて諏訪に行った日に、立ち寄ったお店です(^^)店内の様子で、 すぐに思い出しました。
風邪をひいた時やおなかの具合が悪いときに、お湯で溶いて重湯のようにして飲むといいそうです。ああ、なんか懐かしいな。 子供の頃、虚弱体質だったので、母がよく葛湯に似たものを作ってくれたんです。きっと同じような感じなんでしょうね。
「氷餅」は、元祖フリーズドライ食品なんですね。災害非難時の食品にも最適じゃないかなと思ったんですが。 とっても軽いし。栄養価が高いし。和菓子に欠くことのできない材料でもあるし、ぜひ作り続けてほしいですね。

氷餅を使った「初霜」という干菓子が諏訪にあるそうです。卵白とお砂糖を混ぜて湯煎した蜜に、少々硬めに作った氷餅をくぐらせた 後、3日間乾かすそうです。さっくりとした食感で、ほろほろとした口どけとか。氷餅自体には味がないそうですから、砂糖菓子 みたいな感じかな。これも食べてみたいな(^^)
「初霜」を作っている諏訪の老舗  不二屋 では地方発送も扱っています。 1個120円 10個箱入 1、380円 12個箱入 1、660円 不二屋の包装紙は、版画家・棟方志功の初期の作品が描かれているそうです。
有限会社不二屋 長野県下諏訪町大社通四角 TEL:0266(27)8505

まさしさんは、召し上がられたことあるのかなぁ?<氷餅&初霜 そうそう、諏訪はお酒も美味しいですよ。上諏訪には「舞姫」 (舞姫酒造)「横笛」(伊東酒造)「真澄」(宮坂醸造)ほかに「本金」「麗人」、国道20号沿いに5軒の蔵元があります。 いずれも地酒をたくさん扱っているような専門店、デパートなどで入手できると思います。諏訪の舞姫酒造は、本店の隣に綺麗な ショールームがあり、舞姫酒造で 作られているお酒の試飲ができます。運がよければ、蔵を見せていただけますよ。 伊東酒造は、まさしさん一家との お付き合いがあり、「横笛天水」はまさしさんのお墨付きらしいです(^^) ちなみに、五反田の「モンペトクワごはん屋」において ある日本酒は、こちらの「大銘酒 横笛 生」だそうです。このあたりは、日曜日はお休みしているお店が多いので注意してください。
あと、諏訪で有名なお土産といえば「塩羊羹」。下諏訪の新鶴本店(日曜定休)が有名です。

<なぜか諏訪観光案内(笑)>
上諏訪には、何度か足を運びました(^^) 原田泰治美術館は そのたびに寄っています。諏訪の町中もだいたい把握できたかも。そんな私なりの まるまな観光案内をさせていただきます(笑)
上諏訪の駅を降りると、真正面にデパート「丸光」があります。 ここで、佐田雅人さんが毎年お正月に福袋を買うらしい(^^) このデパートの5階に温泉(展望風呂)があります。上諏訪駅構内にも、露天風呂があるんですよ。 諏訪は日本のヘソ・諏訪湖周辺は日本屈指の温泉天国ともいわれます。レトロな建物の片倉館など、このほかにもいろいろ 外湯があります。 有名な間欠泉(高さ50m/H)、これはぜひ見てください!ビックリします(笑)
佐田家にほど近いといわれる高島城は、小さいながらも天守閣を備え、春は桜、初夏は藤の花、秋の紅葉も綺麗です。 諏訪湖で遊覧船に乗るのも一興。私はまだ見たことがないですが、毎年8月15日は諏訪湖湖上花火大会があります。 臨時列車が出るほど、遠方からも人出があるんですよ。秋は、諏訪湖に沿った通りにまるめろの実が なります。
山の中腹の立石公園から、諏訪湖を一望できます。長野県のサンセットポイントにも選ばれたとか。 「ドラゴンアッシュ」の『休日』という曲に、立石公園周辺の風景や諏訪湖が登場するそうです。 まさしさんが長崎と似ていると評していた夜景も綺麗ですよ〜。立石公園へは上諏訪駅から車で 8分、徒歩で15分位。霧ヶ峰へ登る道の途中です。公園すぐのところに、フランス料理レストラン「パリエ」が あります。高そうなので入りませんでしたが(^_^;)、このお店でまさしさん一家が目撃されるらしい? ランチコースは3,500円から、ディナーコースは6,000円から。  近くに「登美」という、蕎麦通に評判の手打ち蕎麦のお店があるそうです。ここも、まさしさん、行ったことありそうですね(^^)
寒さに自信のある方は、真冬の諏訪へどうぞ。凍った諏訪湖、運がよければ「御神渡」が見られるかも。そうそう 新酒の時期もお忘れなく(笑)季節限定品もあります(^^)  また諏訪には、原田泰治美術館のほかに、北澤美術館SUWAガラスの里ルネ・ラリック美術館、時の科学館 儀象堂 オルゴール博物館などもあります。諏訪大社下社は、毎年、佐田家も初詣に行かれるとか。有名な御柱祭(7年大祭)、次は2005年に なりますね。
☆伊東酒造 諏訪市諏訪2−3−6 TEL:0266-52-0108(日曜日休)
☆レストランパリエ TEL:0266-52-5048(日曜日休)