「季節の栖」撮影スポット探訪
〜お茶の水橋から花屋の癒し犬ネネまで〜


レポート:無縁坂より愛をこめてさん


注:文中で、(季)は「季節の栖」CDについている歌詞の冊子、
(プ)はコンサートプログラムVol.40「Twenty FiveReasons」を指します。
写真はすべてクリックすると大きくなります。


2003年4月29日(火)
朝からよい天気。写真を撮るには絶好のコンディション。10時30分頃、JRお茶の水駅に到着。まず、スポット@ を探す。


@お茶の水駅付近
お茶の水橋の上 【(季)P7】
ロッ○リア、バス停「お茶の水駅※」(※は解読できず)、タクシーのりばなどのヒントがたくさんあって、 比較的簡単だった。 場所はお茶の水橋の上。橋の東側の歩道で、カメラは南向き。電柱は塗り直されて きれいになっており、ガードレールが少し車道側に移動されていたが、さださんの立ち位置も確認できた。

手前の電柱の少し前にさださんが立っていた。遠くにタクシーのりばとバス停、 電話ボックスなどがあるのだが、これではよくわかりませんね。
お茶の水橋の上 南にある電柱に近づいてみた。もう少し、ズームインすればよかった。
スクランブル交差点 【(プ)P21】
スクランブル交差点であることと、バックの白いタイル張りの壁だけがヒントであったが、 お茶の水駅近辺でスクランブルなのは「檸檬」にも出てくるお茶の水橋南側の交差点くらいなので、 ここであろうと推定。 橋の南西にある交番前から南東に向かってシャッターを切る。 かつては対面のパチンコやの壁が、きっと白タイルだったのだろう。

向かいのパチンコ店の壁はモルタルになっているが、多分ここだろう。お茶の水橋上のショット (季)P.7で「司」だけが写っていた寿司屋やロッ○リアの看板も見える。


聖橋へ移動し、橋の北から出る東大構内行き学バスに乗る。聖橋では、「赤い色」の快速電車や「レモン色」の 各駅停車などを撮影したが、本編からはずれるので、割愛する。 ただ、各駅停車の車両は、今は銀メタリックのボディーに黄色のラインがはいっているだけであった。
 学バスのはじめの停留所「竜岡門(たつおかもん)」で降りる。門の手前を右にはいって、その先の角を左、右、 左、右、と4回曲がると、「無縁坂」。このルートは、帝大の医学生だった岡田が通った道だ。(鴎外「雁」。 なお、「鉄門」というのは「竜岡門」の別名らしい。)「無縁坂」を訪れるのは久しぶりであった。 これも、本編からはずれるので、割愛。
 竜岡門に戻り、大学構内に入り、次のスポット、グラウンド付近へ向かう。


A御殿下グランド付近
奇妙な構造物 【(季)P.15、(プ)P.25,26、「まさしんぐWORLD」Volume135(MAY1999)表紙】

 これらはすべて同じ場所である。ワールドの表紙は「ロケ地あてクイズ」にもなった。ヒントは、まん中の柱の 穴である。 これはすぐ見つかった。バス通りからグラウンドの東北の角を西に向かって折れた通りの一つ目の 構造物である。西のほうにもう一つ同じ構造物があるが、中央の柱に穴がない。

奇妙な構造物の全体。まん中の柱の穴、右の柱の汚れ具合に注目。
奇妙な構造物 この奇妙な構造物は、かつて グラウンドへの出入口だったそうで、斜めから見ると階段のてすりが少し残って いるのがわかる。 グラウンドの地下に体育館とプールができるとき、この裏にドライエリアを兼ねた通路が出来て、グラウンドへ は直接出られなくなった。それで、壁にしてしまったらしい。
車が止まっていたのは残念だったが、さださんの座ったポイントをなでてきた。

さだまさし氏のお座りになりし場所。斜めの手すりが見える。
奇妙な構造物

この構造物の裏側。モダンなドライエリア兼通路。この通路の右が地下体育館とグラウンド。


 さて、グラウンドの西隣が「三四郎池」である。この名前は、漱石の「三四郎」に出てきたから付いたもの で、本当は前田藩のお屋敷だった当時から「心字池」というそうである。太宰府にもあったなあ、心字池…。


B三四郎池付近
三四郎池 【(季)P.19、(プ)P.20 これらは同じ写真】
 池の周囲を探す必要もなく、いずれも池の東北の入口付近で撮影されたことが判明。 池の浅瀬にはおたまじゃくしがうようよしていた。

三四郎池入り口。左右の木の具合、奥の明るい水面に注目。 小さい木は枯れてなくなったりしていた。
三四郎池 【(プ)P.13】 さだまさし氏がザリガニを釣られし大石(向こう側)。


(プ)P.35,36も三四郎池付近だろう。見づらい写真なので、はっきりとはしないが・・・。


 
C石畳
不思議な模様の石畳 【(季)P.9、(プ)表紙、シングル「佐世保・夢の夢」ジャケット】

 よくある不思議な模様の石畳。構内随所にみられると思いきや、工事のたびに減っているようで、 今では限られた場所にしか残っていない。
三四郎池から安田講堂への道の途中、および安田講堂前の広場に上がる両サイドの緩やかな斜面などに 見られた。
扇形の開いている方角と光の向きなどから考えて、講堂への道の途中か、講堂に向かって左側の 斜面のいずれかが撮影スポットと推定した。

三四郎池から安田講堂への道にある石畳。扇形は西に向かって開いている。方角は良さ そうだが、 雑草と枯葉が多すぎる感じ。 木の影の出方もちょっと違うようでもある。撮影隊の動線として、池から藤棚までの最短距離には あるが、 決め手に欠ける。
不思議な模様の石畳 石畳と安田講堂。ただし、石畳の扇形が北に向かって開いていて光線との関係で向きが 違うので、 撮影スポットではないと思う。安田講堂の正面入口は、左に見える汚い構造物部分。69年の安田講堂攻防戦 (ご存知ですか?)の記憶をとどめるかのように、ここだけは塗り直されていないようだ。
不思議な模様の石畳

安田講堂正面に向かって左側の石畳。扇形は南に向かって開いていて、方角的に良さそうだが、 影の出る木などは全くない。
したがって、撮影スポットを特定するには至らなかった。


安田講堂から、西に向かって伸びる銀杏並木を歩き、正門付近へ。次のスポット、あずまやを探す。
D藤棚
藤棚 【(プ)P.17】
 あずまやのように見えたが、行ってみると、藤棚だった。正門と、その南にある有名な赤門との間にあった。 藤の花びらが散っていた。あいにく、まわりは工事中で、さださんが撮影したときにはあった木などもかなり 伐採されてしまったようであり、アルミの無機質な壁に囲まれていた。

藤棚の内部。予期に反してきれいに撮れた。中央奥が、さだまさし氏の立ち位置。
藤棚 藤棚全景。藤棚の向こうは本郷通り。



E暗い通路
暗い通路 【(季)P.1、P.16、(プ)P.23】

 自転車があるので、はじめは、大学の校舎のどこかかと思って安田講堂付近の法学部、文学部の建物を探したが、 似たような所はあるものの、細かい点が一致せず、ここ、という場所が見つからなかった。
 (季)P.16をもう一度よく見ると、向こうに車とフェンスらしきものが…。構内で、車がはいれるのは病院前の バス通りだけ、フェンスはグラウンドのフェンス、と思い当たり、病院の入口付近を探してみると、あった!
 (季)P.1でさださんがよりかかっている柱も発見!

病院外来入口。右側の小さいアーチの手前から2つめの柱が、さだまさし氏のよりかかられし場所。 車道のアーチをぬけた左側に花屋がある。
暗い通路 これが、その柱。細かな穴に注目。といっても、写真にはよく写っていませんね。 現場を見るともっとよくわかるのだが。
暗い通路 アーチの中からバス通り側を見たところ。車はないが、向こうのフェンスと手前の地面のタイルの具合に 注目。自転車もないが。
癒し犬ネネ 近くには、病院の見舞い客用の花屋があり、そこには、以前「ポチたま」で紹介された癒し犬ネネの姿も。
(プ)P.23は、その花屋付近で撮影されたものと思われ、写っているグリーンは、花屋からの借り物ではないかと 推定された。しかし、花屋の主人に「4年ほど前、さだまさしさんが撮影に来ましたか?」とは聞けなかった。

花屋の癒し犬ネネ。(プ)P.23はここに写っている柱の近くで撮られたのではないかと思う。


目的の場所をすべて撮り終え、お茶の水にもどって遅い昼食。丸善でレターペーパーなどを買って 帰路についた。


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