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11/16 テントウムシの話

テントウムシ

レディーバードとも呼ばれています♪
数多くの虫の中で一番愛されている虫ではないでしょうか?
赤地に黒の水玉がかわいいナナホシテントウ
ほとんどのテントウムシのエサはアブラムシやカイガラムシ♪
テントウムシの幼虫も成虫もアブラムシなどを食べます。
中には植物や菌類を食べるものもいます。

アブラムシの排泄物(甘露)


手に付いたテントウムシの体液
テントウムシの敵は・・・アリです。
アリはアブラムシの出す甘露を舐めにやってきます。
その見返りとしてアブラムシの敵のテントウムシを追い払います。
テントウムシが身を守る手段は手足を縮めてただジッとしていること。そこへアリは噛みついたり蟻酸をかけたり・・・
たまりかねたテントウムシは最後の手段!!
黄色い液を脚の横から出します。この液は苦くてアリが嫌う物質のようです。
舐めてみました!本当に苦いです(^^ゞ

テントウムシを手にとると必ずと言っていいほど体液を出します。「テントウムシがウンチをした〜!」と言っていませんでしたか?



天敵農薬としてのテントウムシ

アブラムシを好んで食べてくれるテントウムシは生きた農薬として大変頼りになります。
しかし成虫は羽を持っているため自分の気が向かないとどこかに飛んでいってしまいます。
これでは優秀な天敵とはいえませんよね(^^ゞ
本当に頼りになるのは幼虫の方です。羽がないので飛んでいきませんし、成長段階なので食欲旺盛!
彼らこそがたくさんアブラムシを退治してくれるのです。





ヒメカメノコテントウの
幼虫


ヒメカメノコテントウの
成虫


ナミテントウの成虫



コクロヒメテントウの
幼虫


コクロヒメテントウの幼虫


一見、カイガラムシのように見えます。
これはロウ物質を身にまとっているためです。
どうしてでしょうか?
アリはアブラムシやカイガラムシなどロウを被った虫たちと共存関係にあります。
だからアリはテントウムシの幼虫だと思わないので攻撃してきません。


テントウムシはどうして派手派手な模様なんでしょうか?
これは警告色といって分泌液で敵がマズイ思いをしたときにそのことを記憶させるためです。一度マズイ思いをした敵は次からは襲ってきません。そのために目立つ色、模様で自分をアピールするのです。
テントウムシの仲間は日本では現在172種類いて、その中の殆どはアブラムシやカイガラムシを食べる肉食ですが8種類は草食、5種類は菌食で知られています。
肉食のテントウムシは益虫として可愛がられていますがどう猛な性質で共食いも珍しくありません。
草食はご存じの通り「ニジュウヤホシテントウ」など・・・テントウムシの仲間でも害虫扱いされています。
また菌食はウドンコ病の菌を食べるキイロテントウなどがいます。

テントウムシにはおもしろい特長があります。
テントウムシが飛び立つためには「先端や端っこ」が必要なのです。
もしもコップにテントウムシを入れるとコップの縁をグルグル回るばかりで一向に飛び立ちません。ここに鉛筆を入れてみると・・・・鉛筆の先まで上りそこから飛んでいきます。
テントウムシをつかまえて手のひらに置いてみてください。きっと指の先まで進んでそこから飛んでいくでしょう・・・。きっとこの特長にも意味があるんでしょうね。
私の勝手な想像論ですが・・・
エサとするアブラムシは大抵、枝先つまり新芽につきます。性質上、端っこへ行かないと飛び立てないテントウムシは枝先に行く可能性が高くなります。よってエサと巡り会う確率が高くなるためではないでしょうか?!


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