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11/3 知らなかった・・・進化するハチたち

原始的なハチ(植物に依存するハチ)
チュウレンジ(ハ)バチ

バラを育てている人にはおなじみのチュウレンジ(ハ)バチです。
茎に沿って頭を下に向けて産卵します。
お尻の産卵管を茎に突き刺して下に切り裂きながら卵を産み付けます。
その時にテデトールすると簡単に捕獲できます。
それにしても毒々しいオレンジのカラダがイヤですね〜〜


他にバラクキバチ・(ニホン)カブラ(ハ)バチ・ニホンキバチなど・・・

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寄生するハチ
ヒメバチの一種(上と下は違う種類です)

近頃バラでよく目にします。
もしかして今までは気づいていなかっただけかもしれません。

この種のハチは寄生蜂と言って蝶や蛾の幼虫などのカラダに卵を産み付けてそのハチ幼虫は寄生生活で成長します。
上の種のヒメバチは♂です(産卵管がありません)
下の種は♀です(自分のカラダの半分くらいの産卵管を持ってます)
どうして彼らが我が家のバラにやって来るのでしょう?
@寄生する虫を探している(♀の場合)
A♀のフェロモンに引き寄せられる(♂の場合)
Bアブラムシの排泄物(甘露)を舐めに来る
この3点が有力のようです。
よく見ていると触覚を小刻みに動かして何かを探している素振りをします。
確かに甘露に止まって舐めているようにも見えます。


ヒメバチ科の他にもタマバチ科やコバチ科など・・・・

↓ STEP UP!

武器を持つハチ
アシナガバチ

子育てをするハチです。
夏、葉っぱの表や裏を丹念に調べているようなハチを見ます。
その名のとおり脚の長いハチ、アシナガバチの一種です。
虫の幼虫を見つけるとすぐに噛みつき、口と足で器用に団子状にまとめ巣に持ち帰ります。集団生活をするハチです。
この子は顔面黄色!これはオスのアシナガバチです。
よって狩りもしませんし毒針もありません・・・

他にはスズメバチやミツバチ・・・


ハチは「広腰亜目」(腰にくびれのない種類)と「細腰亜目」(腰にくびれのある種類)に分けられます。
バラクキバチやチュウレンジ(ハ)バチのようにくびれのない寸胴の(広腰亜目)ハチは主に植物に依存して暮らす、ハチの仲間では原始的な種です。植物に産み付けられた卵から孵った幼虫は植物を食糧とし単独で生活していきます。
蝶や蛾と同じで、仲間同士のやりとりは全くないのです。だからもちろん巣もありません。彼らのお尻の針は本来の用途、産卵管としてのものなのです。
「細腰亜目」はさらに2つのグループに分けられます。昆虫のカラダに卵を産み付け幼虫が寄生生活をするか植物の芽などに産卵して虫えいをつくり(植物寄生)成長する寄生のグループ
この種もお尻の針は本来の目的の産卵管です。
しかし「細腰亜目」のもう一つのグループ(大部分のハチが属する大きなグループ)では中には寄生バチもいるが、よりレベルアップしたハチです。ベッコウバチのグループはクモなどを捕まえてお尻の針で毒を送り込みそれを巣に持ち帰りそこへ産卵します。ある時は毒針、またある時は産卵管の役目を果たすのです。狩りバチと呼ばれます。
そしてそれ以上進化したものがアシナガバチやスズメバチなどです。
彼らは家族集団を形成し1匹の女王バチを中心に、子育てをするハチ、獲物を捕るハチなど役割分担を持ち見る見るうちに大きなコロニーが出来上がります。
そうなると本来の役目を果たす産卵管は女王バチのみにあれば良いわけです。よって彼女らの産卵管は変形した毒針がさらに分化しもっぱら攻撃用の武器として使われるようになりました。
だからオスには毒針はありません。よって刺されません!!お尻は産卵管なんですから・・・


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