KIKIのトランジットinシンガポール



◇マーライオンを探せ!

今回はスペインに行くのが旅の目的でした。
安ければなんでもいいやっと出発の5日前にチケットの手配をしました。
なんでもっと前もって準備できないんでしょうねぇ、KIKIは、、、。
一人旅だと多少予定がずれてもだれにも迷惑かけないからついギリギリに
なっちゃうのよねぇ。

そして与えられたチケットがシンガポール航空だったのです。
シンガポール〜パリ〜経由、マドリッド行き。あ〜遠ぉ〜。
で、必然的にシンガポールで1泊トランジットをしなければならなかったのです。
正直いってシンガポールには興味なかったので、空港で過ごそうかと思いましたが、
1日夏を感じるのもいいかもしれない。
それに
世界3大ガッカリ名所のマーライオンをみるのも楽しいかも。
とKIKIはシンガポールの地に降り立ったのでした。

あんまりお金使いたくなかったので、まずはベンクーレンSt.に行き、
ドミトリーに泊まることにしました。あの辺のドミってマジでマンション改造したぞって
感じですねぇ。実はKIKI、ドミ初めてだったのですが、しっかりとグーグー眠れました。
そして翌朝、朝ご飯を食べて楽しみのマーライオンに会いにいきます。
どんなんなんやろー。マーライオンやでマーライオン。何故かマーライオンはKIKIの
中では重要な観光地と化してたのです。しかし、さすがKIKI。超方向音痴の為、
マーライオンにたどりつけません。道を聞こうにも暑い中誰も歩いていません。

何故か丘を登ったり、下ったり。暑い中汗タラタラ流しながら歩いている理由が、
マーライオンのためだと思うと、正直いってバカバカしくなってきます。
一瞬もう諦めて夜の飛行機まで公園でゴロゴロしてようかな、とも考えました。
が、KIKIは今いる場所すら分からないので、なんとかしないと1日迷っていることに
なります。皆に聞ける目的地、、、やっぱりマーライオンです。
よーやく道を歩いている人を見つけられ、なんとかKIKIはマーライオンとご対面する
ことができました。

2時間は歩いていたので、マーライオンを見た時はかなり嬉しかったです。
やっとたどりついたよー。
マーライオーン!!そんなにすごいものじゃないけど、
ホントマーライオンったらマーライオンですねぇ。
皆さんも2時間くらいマーライオンを探して暑い中歩けば、きっと感動できるハズ
です。簡単に見れるからがっかりしちゃうんです。お試しあれ。

さて、マーライオンを見ながら困ったことがありました。
「次は何をしよう?」とゆうことです。
KIKIはシンガポールといったらマーライオンぐらいしか知らないし、スペインの為に
ここでお金なんてそんなに使いたくなかったし、、、。お腹もそんなに空いてないので、
まだメシもいりません。
「どうしようかなぁ〜。」ぼんやりとマーライオンをみながらベンチに座っているKIKI。
そんなKIKIをハイエナのように狙っている人がいました。それが
Mr.セイムでした。

◇Mr.セイム登場!

「ヘイ、君はこんなとこで何してるんだ?」マレー系の男でした。
「マーライオン見てるの。」とKIKI。 
「おもしろいか?暇だろう?」と男。「僕はMr.セイムっていうんだ。」
と何故か自分で『Mr』をつけるセイム氏。
でたよでたよ変な奴。フーン、シンガポールにもいるんやぁ。と変に感心するKIKI。
「折角シンガポール来たのにだめだよこんなとこでボーっとしてちゃあ。シンガ
ポールにはまだまだみどころが沢山あるんだよ。もったいない、もったいない。」
と何故か力説するセイム氏。
なんだろ、土産物屋連れてかれんのかなぁ。それともエセ・ガイド氏かしら、、、。

「お金ないし、何処見ていいのかわかんないし、KIKIはこれでいいの。」
と正直に言いました。
「よし、それならお金がかからないとこ僕が案内してあげよう。」とセイム氏。
やだよそんなの。いらないよ。と思いつつ逃げる準備をするKIKI。
よし、とりあえずメシ食いに中華街に行こう。

「ご飯食べに中華街行くわ。付いて来てもガイド料は払わないし、土産物屋にも
行かないよ。」と言うと、
「いいんだよ。とりあえず中華街までバスの乗り方教えてあげるよ。」
と付いてくるじゃないですか。中華街では勝手に先に歩いてこっちが面白い、
あっちが面白いとやってます。
「お金ほんとに払わないわよっ!」何度も念を押すKIKI。 
「ノーマネーだ。」というセイム氏。 
ホンマにこの人大丈夫なんやろーなぁ!?と思いつつ結局一緒に歩きますが、
何だかセイム氏の策略にしっかりはまっているKIKI。でも(やばそうなとこ行きそう
になったらダッシュで逃げよう。)と心には決めておきました。

ホーカーズ(シンガポールの安食堂街)でメシを食べた時はセイム氏は何故か
食べない。ワザワザ聞かなかったけど、イスラム教徒でラマダーン中だった
からかなぁ。ま、そんなことは気にせず、食べましたが、チョイスを誤ったのか、
オイシクナイ。お子様KIKI、
少しムッ。暑いうえにまずいご飯。それに付いて来る変な奴。
不機嫌になりますよねー。ご飯を半分ぐらい残したKIKIを見て、セイム氏は
「おいしくないのか?」といちいち聞いてくる。
「まずいんだよコレ!なんでこんなマズイ店連れてくるんだよっ。」
って言ってやりたかったけど、店のおばさんもいたから小心者のKIKI。
「暑くて食欲ない。」と誰もが傷つかない答えをつぶやく。いー奴だなぁ、KIKIってば。

昼からはセイム氏、アラブSt.リトルインデアをKIKIに観光させる。ホントさせるって
感じなんですよ。こっちを見ろ、ここで写真撮れ、これは面白いだろう。と
指示が
細かい、細かい。
それにセイム氏歩くの早い。だんだん疲れがますKIKI。
(こいつはいったいなんなんだろう。お金は払わないって念は押してあるし、
なんのメリットがあってKIKIにこんなに観光させるんだろう、、???)
こんなことを考えながら、楽しい観光ができるわけありません。
暑いし、しんどいし一緒に行くのはこれ以上耐えられません。
(よし、まいて逃げたろ。)決めました。どーして最初にそうしなかったんでしょう?
きっと
シンガポール・マジックにはまっていたんやわ(そんなんないない)

人ごみでいっぱいのところで、先に歩くセイムとの距離を長くしました。
10メートルぐらい離れたところで、逆サイドに歩くKIKI。
あ〜見つかりません様に、、、。
適当な路地で曲がり、息を落ち着けます。何やってんだろ、シンガポールにまで
来てさ。かくれんぼやってるよKIKIってば、、、。
どうやらセイム氏を撒く事はできたようです。フッフッフ、ちょろいちょろい。

----ところでここ何処!?
適当に逃げてたら自分の居場所がわからなくなっちまったい!
念の為、間をおいてからまたメインストリートまで出て、帰り道を探すKIKI。
すると「ゴメン。早く歩きすぎちゃった。迷った?」
ヒーー!!セイムゥゥ!見つかってしまったぁぁ。
ここまでくると何故だかセイムの存在が何故だかコワイ〜。コワイ〜。

ダメだこりゃ。宿屋に逃げよう。宿屋からエアポート行きのバス乗り場はすぐだし、
何とかなるよ。
「コレ以上歩きたくない。もう時間だしアタシ帰る。」きっぱり言ってみました。
「じゃあ、宿まで送って行ってあげよう。」
あーんもう解放してよー。KIKI半分泣きが入ります。結局セイム氏は宿屋まで
ついて来ました。宿屋はマンションみたいなとこの7Fです。まさかエレベーターに
一緒に乗って部屋までついてくるつもりじゃないでしょうね!?
とビビリましたが、どうせKIKIはドミだしなぁ。イヤイヤ、エレベーターなんぞに
一緒に乗ったらきっとお金脅し盗られちゃうよ。うんうん、KIKIは用心深い、
さっすがー。

一応マンションに入る前に「じゃあここでバイバイね。」と言ってみると、
「そうか、お別れか。一日楽しかったよ。」って言ってくれるじゃないですかっ。
なぁんだ話のわかるヤツじゃ〜んホッとしました。
「ただ、、。」
ま、まさかお金じゃないでしょうね?ドキドキ。
「最後に握手して欲しいんだ。」
な〜んだ、それぐらいならお安いご用!KIKI無邪気に手を差し出すと。セイム氏、
ずっと握手したまま放しません。

オイオイ。
そして手にKISSしてくるじゃあ〜りませんか
(古っ)
ゲゲゲ何さらすんじゃあの親父ぃぃいい!!
すると偶然宿屋のオヤジが通りかかります。
「何やってるの?」と、ラッキー。
「何でもございませんわ。それじゃあね、Mr.セイム。」
さっさとエレベーターに向かうKIKI。
悲しそうにバイバイしてくれるセイム氏であった。
なんだったんだろう彼はァ!?

この後偶然飛行機でKIKIと同じようにシンガポールトランジットした女の子に会った
んだけど、彼女もKIKIと同じく同じ日にやはりマレー系の人に無償で観光案内を
してもらったそう。二人でなんだったんだろうね。と笑ってお話しました。
スペインでシンガポールで働く日本人の人とたまたま会ったのでこの話をすると、
「彼らは暇なんですよ。ただのナンパです。」だって。

フーム。シンガポール意外とあなどれなかった。

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