Close to
〜祈りの丘〜


                                      〜MIDI〜 ”Goobye Dear …” 

 KIDさんのドリームキャスト用ソフト、「Close to 〜祈りの丘〜」の紹介です。
結構前の、しかもDCのみの発売とあって、それほど有名ではありませんね。

しかし、Mにとっては、かなりの名作として心に焼き付いております。    

内容は、「事故に会い意識不明になった主人公が、幽体となって恋人に気付いてもらう
ために四苦八苦する」という、まるで映画「ゴースト〜ニューヨークの幻〜」のような   
感じですね。自分が幽体であるため、殆どの人に気付いてもらえず、時間だけが    
過ぎていき、重体の体はどんどん弱っていきます。そんな流れが、普通のものとは    
違ってかなり新鮮でした。ヒロインの数も4人と少なめですが、そのぶん話の密度が   
濃く、「やり終わって何も感じるものがない…」などという、質の悪いモノをやったあとに 
感じる、後味の悪さは全然ありませんでした。                         

…しかし、この作品は、ゲームとしては問題があると思います。
    ゲーム中にヒロインの部屋を探る「ルームパート」なるモノが存在するのですが、これがちょっと
     面倒なんですよね…。しかも、話を進める上で重要なんですけど、条件がかなり解りづらいという
    困った代物でして。繰り返しのプレイでは正に足枷でしかありません、残念ながら。       
        

…しかし!
        それを補ってあまりあるシナリオがこの作品にはあるのです!。こういうゲームの肝は、何と言っても
「シナリオ」にあると思うんですが、充分すぎるほどの合格点をつけられるクオリティです。
Mは、「やっているときには楽しいし、ハマるけど、すぐに忘れるものを”ゲーム”といい、
 やった後も心に残り、たまに思い出して、あぁ、あれはよかったな、と思えるものを”作品”と
いう」などという勝手な定義を持っているのですが、この「Close to」は、そんなMを充分に
満足させてくれる”作品”です。                                    

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