〜MIDI〜 ”
Magic of true ”
KIDの密かな名作、「Never7」です。この作品は、ちょっと見は普通の
ギャルゲーにしか見えませんけど、実はそうではないのです…。
キャラクターの魅力、テンポのいい展開、惹きつけられるミステリー、
そしてシナリオ間の辻褄、等が絶妙に絡み合って組み立てられている、
まるで高級食材を使った三ツ星料理のような名作と言えるでしょう。
ストーリーは、「ゼミ合宿に集まった主人公達が、日を過ごすうちに
デジャヴを感じ、同じ合宿の期間をタイムスリップして何度も過ごしている事に
気が付き、そのループからの脱出を図る」というような感じです。
物語中に主人公が度々感じるデジャヴのような予知…これが次々と的中して
しまうところが、巧いというか何というか…。この時点ですでに先が気になって
仕方がなくなってしまうんですよね。
テンポのいい展開やキャラどうしの楽しい掛け合い(一部意味不明…)も手伝って、
ホントにストレスなくどんどん進める事ができました。最後の方の緊迫感も良くて、
どの話もだれることなく楽しめました。
しかし、何といってもこの作品のすごい所はDC版から追加された「キュレイ」
シナリオですね。この作品の「なんでそうなるの?」的展開を、心理学的な説明を
含めて、完全にではないにしろ、辻褄をちゃんと合わせているんですよね。
さらに、「一体、この先どうなるんだ?」感は、他のシナリオよりも一層強くなっていて、
本当にやめられませんでしたよ。
このジャンルをやりすぎて、ただ「女の子と仲良くなって終り」というだけのものには
物足りなくなっていたMにとっては、この「Never7」は、忘れられない作品です。