キイチローのコメント:この項は、 月刊誌『現代農業』が「貯穀害虫の生態と防ぎ方」と題して、食品総合研究所・中北宏氏から 聞いてまとめた編集記事や日本精米工業会のパンフレットなどから私がアレンジしたものである。
これらの参考資料には、これらの虫を防ぐ方法として、燻蒸剤によるくん蒸、炭酸ガスを封入しての
殺虫方法や、「コクゾール」(三共製薬)という珪藻土を使った殺虫剤を使う方法などが書かれているが、
それは生産者や流通業者などが玄米で大量に保管する場合の防除ならいざしらず、主に精米で保管し、
煮炊き以上の手を加えないで食する消費者向きの防除ではないと、私は思う。
私は、古代の人々のように動物性タンパク質として米の虫を平気で食べなさいとは言わないけれど、注意して
取り除いても取り残してしまった1、2匹の虫を食してしまう危険と、将来にどういう禍が出るかわからない
薬品を使う危険とを比べたら、前者のほうがはるかに危険はないと思う。
そして、米の保管場所は常に清潔に保つことが、虫の繁殖を防ぐ最大の方法だ。とくに、マス付きの
計量米びつの場合は、米の滞留場所だけでなく、夏前には、マスの部分も含めて米の流れる部分すべてを
分解掃除することをお奨めしたい。
また、冷蔵庫に余裕がある方は、夏場だけでも冷蔵庫に保管することをお奨めしたい。ただし、
米の水分が奪われないように密封容器か空気のもれない袋に入れて野菜室で保管すること。
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