| き坊の近況 (2009年6月) |
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旧 「き坊の近況」
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日々の見聞や関心事を示して、自分の心的近況を表そうとしている。 とくに準備なしで書けるような、「朝刊を開いてひとこと」というようなことを試みている。さらに、生活上の随想や読書感想なども、気分次第で書く。 |
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1960年の日米安全保障条約改定に際し、核兵器を積んだ米軍の艦船や航空機の日本立ち寄りを黙認することで合意した「核持ち込み」に関する密約は、外務事務次官ら外務省の中枢官僚が引き継いで管理し、官僚側の判断で橋本龍太郎氏、小渕恵三氏ら一部の首相、外相だけに伝えていたことが31日分かった。 4人の次官経験者が共同通信に明らかにした。 政府は一貫して「密約はない」と主張しており、密約が組織的に管理され、一部の首相、外相も認識していたと当事者の次官経験者が認めたのは初めて。政府の長年の説明を覆す事実で、真相の説明が迫られそうだ。 次官経験者によると、核の「持ち込み(イントロダクション)」について、米側は安保改定時、陸上配備のみに該当し、核を積んだ艦船や航空機が日本の港や飛行場に入る場合は、日米間の「事前協議」が必要な「持ち込み」に相当しないとの解釈を採用。当時の岸信介政権中枢も黙認した。 しかし改定後に登場した池田勇人内閣は核搭載艦船の寄港も「持ち込み」に当たり、条約で定めた「事前協議」の対象になると国会で答弁した。 密約がほごになると懸念した当時のライシャワー駐日大使は63年4月、大平正芳外相(後に首相)と会談し「核を積んだ艦船と飛行機の立ち寄りは『持ち込み』でない」との解釈の確認を要求。大平氏は初めて密約の存在を知り、了承した。こうした経緯や解釈は日本語の内部文書に明記され、外務省の北米局と条約局(現国際法局)で管理されてきたという。(東京新聞より、共同通信5/31) わたしら“安保世代”にとっては、「沖縄密約」は、70年安保の時の西山事件で明瞭に記憶にある。佐藤栄作のノーベル平和賞受賞(1974)で大嗤いした記憶といってもいい。わたしは「密約」の存在は事実で、たんに自民党政府のみが一貫して「密約はない」と言いつづけている、と考えている。 今度の、共同通信のスクープは、「4人の外務次官経験者」(ただし、匿名)が、「密約」の存在を認め、それを外務省の中枢官僚で管理し継承し、“大丈夫そうな政治家”を選んで打ち明けていた、という事実を語ったことである。このような国家の大方針に関わることを政府・政治家が管理していたのではなく、外務官僚が管理していたことを明るみに出したことは、とんでもない大スキャンダルである。 わたしは、実はこのニュースを、天木直人の沖縄密約はあったと証言しはじめた外務事務次官OBたち(6/1)で、はじめて知った。そして、共同通信の配信を取り上げたのは東京新聞だけであることも知った。大手マスコミは、あまりのことの重大さに、いまだ報道をためらっているのだろう。(良心的に考えれば、各社が独自取材で裏を取ろうとしている、と解釈される。) わたしは、こういう問題(官僚主導の戦後政治の実態)がまるで違った角度から照らし出される可能性のある、政権交代を、待ち望む者である。 |
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自民党は3日、国防部会防衛政策検討小委員会(今津寛委員長)で、政府が年末に改定する「防衛計画の大綱」への提言案をまとめた。核実験と弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮を念頭に敵基地攻撃能力の保有を打ち出した。また、平成15年度予算以来の防衛費・防衛力の縮減方針を撤回し、防衛費と自衛官の定員を維持・拡充するよう要求した。近く首相官邸や防衛省へ提出する。提言を政府側がどれだけ受け入れるかが焦点になる。 提言案は敵基地(ミサイル策源地)攻撃について「専守防衛の範囲で、ミサイル策源地攻撃能力を保有し、米軍の情報、打撃力とあいまった、より強固な日米協力体制を確立することが必要」とし海上発射型巡航ミサイル導入を挙げた。(中略) また、米国を狙う弾道ミサイルの迎撃など集団的自衛権の行使容認▽内閣直轄の対外情報機関や国安全保障会議(日本版NSC)創設▽他国との共同開発のための武器輸出三原則の緩和▽国境離島(防人の島)新法制定と離島の領域警備体制の充実−を盛り込んだ。 同小委の会合では(1)軍事大国にならない(2)専守防衛(3)非核三原則−に沿って防衛政策を進めることも確認した。今津委員長は記者団に「次期衆院選の争点の1つになるのが安全保障政策だ」と語った。中谷元・党安全保障調査会長「北朝鮮が核やICBM(大陸間弾道ミサイル)を保有するなら、専守防衛は変えないものの策源地攻撃能力を考えなければならない」と述べた。(産経新聞6/3) わたしはこのレベル(政策レベル)の軍事問題について、意見を言ったことがない。責任のとりようのない床屋政談をしても仕方がないと思っているからである。しかし、自民党のこの「提言」が本当なのだとすると、“信じられないお馬鹿”としかいいようがないので、それを言いたいがために取り上げた。 「敵基地攻撃能力の保有」というのは、煎じ詰めれば、日本国家が敵対国に対して開戦する、ということになる。そういう能力を、今年の年末に「防衛計画の大綱」に盛り込むというのである。軍事的に日本がいまどういう立場と実力にあるか、ということを考慮しない床屋政談なら、これで大いに盛りあがるだろう。しかし、現実の日本国家の軍事政策としてなら、議論の順序がまるで間違っている、としかいいようがない。 日本の自衛隊は、日米安保条約を前提として、アメリカの核の傘のなかにいて、自立した軍隊としての在日米軍が日本を守ってくれると仮定して、そのスキマを埋める役割を果たすべく期待されている。自衛隊は自立した軍隊ではなく、スキマに適応するだけの半端な軍隊でしかない。(自衛隊が独自の判断で北朝鮮にミサイルを撃ちこんで「敵基地攻撃」を開始したとして、在日米軍がそっぽを向いたら、どうする) 自衛隊はきわめて高価な軍備を持ち、多額の防衛予算を毎年使っているのだが、それらは、自立的軍隊の育成ということと正反対の、軍事費消費を目的とした組織である。アメリカの軍事産業に貢ぐのが重要な目的である。自衛隊は“会社員”と同じような意識しか持っておらず、正規軍に対する「予備役」のような組織はない。数十万から百万を越える海外派遣軍を持ち、いざとなれば、朝鮮半島へ上陸するという構えなくして、「敵基地攻撃能力の保有」というようなネゴトは意味を持たない。 重要な点は、日本が自主判断で開戦するような場合でも、日米安保によって米軍が日本を守ってくれるか、という議論を、オープンに事前にアメリカと交渉しておくことができるか、ということである。日本は(戦後日本外交は)、アメリカとけんか腰のギリギリの交渉など、一度もやったことがないのである。「核兵器持ち込みの密約」でさえ外務官僚が管理し、いまだ日本政府は「密約」の存在を否定しているような有様なのである。自立した軍事政策の前提となるのは、自立的な外交政策(情報活動も含む)である。ひとくちで言って、日本国家が“脱アメリカ”の過程を踏んで、戦後社会から自立できるかということだ。 日米安保条約などの外交次元の先にあるのは、日本国憲法である。日本国憲法に則って国民の熱意を結集して、どのように日本の自立的で平和的な存続を可能にするか、という課題である。日本国民の多数が共通の国家像を持ちうるかという課題である。自民党が、そのような魅力ある国家像を創造しうるとは、考えられない。 日米安保条約および日本国憲法のふたつの重い課題を解きつつしか、「敵基地攻撃能力の保有」とか「核武装」とかの課題は意味を持たないのである。アメリカの世界戦略を越える展望なしに、日本の自立的軍事力があり得るはずはないからである。 |
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香港のビクトリア公園で4日夜、天安門事件の犠牲者を追悼する恒例の集会が開かれた。事件から20年の節目とあって市民の関心は高く、主催の民主派団体によると、昨年の約4万8000人を大きく上回る過去最多の約15万人が参加した。集まった人々はろうそくを手に黙とうし、犠牲者の冥福を祈った。 この20年間で中国は経済大国としてアジアで最も重要視される存在になった。その中国政府が決して妥協しないのが、共産党独裁という国家形態である。「省」レベルまでの支配機構への異議申し立てはある程度容認するが、一党独裁の国家形態については、異論を持つこと自体を許容しない。 1989年6月4日、連日の百万人規模のデモ隊に対し戒厳令を出し、全く丸腰の(火炎瓶などの抵抗はまったくなかった)学生らに対し、人民解放軍が発砲し装甲車で轢き殺した。中国政府は死者3百余名としているが、実数は不明(数千名?)。中国共産党と人民解放軍に対する信頼性は、この事件で地に落ちた。 現在、中国政府はこの事件の存在そのものを語らせまいとし封じ込めようとしている。しかし、経済的発展が多様で豊かな市民階層をつくり出し、インターネットや携帯電話の普及が自由な情報の流通をもたらしている。当分の間は、市民層の成熟と一党独裁政治の矛盾が徐々に深まっていくのだろうと思う。 |
| トップページの写真を、キイロホソガガンボからサトキマダラヒカゲに替えた。 |
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トップページの写真を、サトキマダラヒカゲからエサキモンキカメムシに替えた。 豆柿の実際の使用法は知らないのだけれど、20世紀前半までの日本の農村では渋柿の利用法のひとつとして柿渋を防腐剤や補強剤に使っていたと思う。干し柿などの食用だけではない利用法があったことを指摘しておきたい。 わたしは、庭の隅の木桶に渋柿を投げこんでおいて、柿渋液に自家製の木綿糸を浸して強い「渋糸」を作るという作業の手伝いを子供時代にしたことがある(昭和20年代)。 「雨傘」といえば、飴色の「油紙」を貼った竹軸のものが懐かしい。開いたときの音も凄かったが、竹軸を握って雨の中を歩くと、激しい雨音が響いて、言うに言われぬ痛快感があったものだ。あの紙はわたしは「渋紙」の上に菜種油を引いたもの、と思っていた。いまも、そう思っている。ただ、渋紙を作る作業は直接に知らない。 例えば、芭蕉の「奥の細道」の初めの旅装を説明しているところで、「紙子一衣は夜の防ぎ、ゆかた・雨具・墨筆のたぐひ」というところの「紙子」は、「紙に渋をぬり、揉みやわらげ露にさらして作った衣」(岩波古典体系本『芭蕉文集』p53頭注43)であるという。 また「柿衣」というのも、たんに色を言うだけでなく柿渋で処理をした衣、という意味がこめられているのだろう。 |
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英有力シンクタンクの国際戦略問題研究所(IISS)は8日、「日本の再軍備」と題した研究報告書を発表した。この中で、日本は軍拡を続ける中国と対等になるべく軍事力の増強を図っており、日中は既に「静かな軍拡競争」の状態に入っているとの見解を示した。 報告書はウォーリック大学政治国際関係学部のクリストファー・ヒューズ教授(国際政治、日本問題)が執筆。「日本は海上自衛隊をインド洋やソマリア沖に派遣し、世界の海洋安全保障でより重要なプレーヤーとなった」と述べた上で、「(こうした動きには)国際テロや海賊対策、シーレーン(海上交通路)防衛のみならず、これらの地域で影響力を強める中国に対抗する意図も含まれている」と分析した。 その上で、世界の安全保障分野で自国の役割を拡大しようとする日本に中国は警戒感を強めており、日本再軍備により「日中間の競争が一層刺激される恐れがある」と指摘。「日本は自国の再軍備着手が隣国との関係にもたらす影響についてもっと認識する必要がある」と訴えた。(時事通信6/9) |
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北朝鮮の裁判所が米国の女性記者2人に12年の労働教化刑を言い渡したというニュースが、中国国内で波紋を広げている。中国系米国人が含まれているためで、「判決は中国への嫌がらせ」「力ずくでも救出すべきだ」といった書き込みがインターネットのサイトに寄せられている。 大手ポータルサイト、新浪では、このニュースがアップされたあと、半日で約5000件の書き込みが殺到した。北朝鮮を支持する意見も一部にあるものの、「判決は重すぎ、理不尽」と、北朝鮮の措置に反発するものが多かった。 中国系のローラ・リン記者に対する関心は特に高く、その生い立ちや米国で暮らす両親など家族の状況を詳しく紹介する文章も見られた。「米国籍とはいえ私たちの同胞だ。何もしなければ中国が世界中に笑われる」と中国政府に北朝鮮との交渉を促す意見もあり、北朝鮮を「狂気の国家」と批判し、「次に朝鮮戦争が起こったとき、中国は義勇軍を送って米軍と一緒に戦う」といった過激な意見も寄せられた。 建前上、北朝鮮は中国にとって友好国であり、ネット上に書き込まれた北朝鮮への批判は、中国当局によってすぐに削除されることがほとんどだが、今回はそのまま放置されているようだ。中国政府がこれにより、核実験などを強行する北朝鮮の最近の“暴走”に対し、不快感を表している可能性もある。(産経新聞6/9) 中国は、北朝鮮国家の死命を決するいちばんの力をもっているという点は、まず間違いなかろう。それ故にこそ、中朝国境の貨物検査のわずかの規制強化が北朝鮮に致命的効果を与える可能性を、慎重に考慮せざるを得ないのだろう。 朝鮮戦争で、中国の人民解放軍は多大の犠牲を払いつつ北朝鮮軍救援におもむき、対米軍(対国連軍)との激しい戦争を行った。その戦争の終結ができていないのである。 田中宇「朝鮮戦争再発の可能性」(6/9)は、北朝鮮・中国・米国・米英中心主義などを巡って、“熱い戦争”の可能性を論じている。 その、肯定的側面のエッセンスは、次のようなところである。 冷戦前と異なり、米国の資本家は韓国や中国に巨額の投資をしているので、もはや米国は朝鮮半島で中国と戦争するなどという馬鹿なことはしないだろうとは言い切れない。米英中心主義は昔から、潰されるよりは世界戦争を起こして逆転した方が良いと思っている(だから2度も大戦が起きた)。投資の儲けは、一度戦争をやって焼け野原にした後、復興していけば回収できる。前の記事に書いたが、米国には、パキスタンの核技術が北朝鮮に流れるようにして北朝鮮を核武装させたのは米国自身だとする分析もある。世界の支配構造全体を賭けた戦いなのだから、米英中枢の両派は必死で、何でもやりうる。金日成・金正日親子やサダム・フセイン、ヒットラー、旧日本軍部などは、このアングロサクソン内部の長期暗闘のチェスの駒にすぎない。いまの情勢中で、その否定的側面(戦争まで行かないだろうという側面)は、次のようなところであろう。 そんな中で、米国が北朝鮮に強硬姿勢をとって開戦し、中国を戦争に巻き込もうと迫ってきたら、中国はどうするか。軍隊を中朝国境に差し向ける前に、まず米国債を売って米国の長期金利を高騰させ、ドルに対する信頼性を下落させようとするはずだ。中国は、ロシアなどと組んで進めている、ドルを使わない貿易決済体制の実現を急ぐだろう。すでにドルと米国債は張り子の虎で、米英のマスコミやアナリストの客観性を装ったプロパガンダで何とか支えられているにすぎないことを、中国側は知っているはずだ。ドルを支え続けるのも壊すのも、中国の方針しだいである。いずれにせよ、いまの時宜に適った興味深い論文だと思う。 田中宇は、“熱い戦争”の可能性が出てきたことをうけて、日本支配層の一部が喜んでいる様を、次のように嗤っている。 韓国の右派政権や日本といった、恒久対米従属を希求する人々は、にわかに活気づき、喜々として(うれしさをこらえて厳しい顔をして)「戦争を覚悟せねばならない」と国民に呼びかけ、北朝鮮非難の声を高めている。本欄では6/4に扱った自民党の「敵基地攻撃能力の保有」というのは、そのことである。 トップページの写真をエサキモンキカメムシからバンに替えた。(なお、エサキモンキカメムシの撮影日6/3は誤りで、6/2でしたので訂正しました。) |
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世界保健機関(WHO)当局者は10日、本紙に対し、新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の警戒水準をめぐり、世界的大流行(パンデミック)を意味する「フェーズ6」への引き上げを検討する緊急委員会が11日正午(日本時間11日午後7時)に設定されたと明らかにし、マーガレット・チャン事務局長が同日中に「6」への引き上げを決定する可能性があるとの見通しを示した。(読売新聞6/11) オーストラリアなど冬に向かっている南半球で、新型インフルエンザの感染が増大しつつある。しかし、フェーズ引き上げの何よりの理由は、“フェーズは感染率にかんするものであって、その病気の深刻さにかんするものではない”ということにある。そして、「パンデミック」という語の実際の使い方と、フェーズの定義通りの語義との間に大きな差が生じている。 「リスク学」の権威である中西準子のブログ雑感475の5月12,19,26日が、「新型インフルエンザ」についての「リスク管理の例」を見ようとしている。首尾完結していないメモ書きのような「雑感」だが、それだけに現実味がある。 わたしは中西準子は拙論排泄行為論で知り、勉強した研究者であった。こんどブログ「雑感」のなかで興味をひかれたのは、日本文芸家協会などが対応に追われている「Googleブック検索」についての評価の仕方である、雑感476。 著作権の問題や、強引すぎるやり方など、いろいろ問題はあるが、ブック検索を始めたGoogleには脱帽する。まず、その世界観、お金を稼ぐことへの執念、世界観と金儲けを両立させる知恵、砕氷船のような仕事の早さと力強さにである。Googleのブック検索の仕事を見て、人類が培ってきた知の結晶である“書籍”には、実は、殆どの人がアクセスできずにいることに気がついた。ここには、文芸分野の著者たちとは違った学術研究畑の著作を持つ人の観点がある。そして、中西の観点は、著作を持たずもっぱら書籍を読むだけの「殆どの人類」の観点ともつながる。「著作権」を大事にすることは、著作家の生活を保証するだけでなく、個人の内面の独自性を大事にすることである。そのことと、「殆どの人類」の観点とを共存させる、著作物のあり方が問われている。 |
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世界保健機関(WHO)のチャン事務局長は11日、新型インフルエンザ(H1N1型)の警戒水準(フェーズ)を最高の「6」へ引き上げたことを確認した。 事務局長は記者団に対し「これにより、世界が21世紀で最初となるインフルエンザの世界的大流行(パンデミック)の初期段階に差し掛かったことになる」と述べた。チャン事務局長は今回の決定について、地理的な感染拡大を反映しており、パンデミックの深刻さを示すものではないと説明した。 WHOの評価によると、今回のパンデミックは中等度としている。 事務局長はまた、国境の封鎖を推奨しないとし、人や物資・サービスの移動に制限を加えるべきではないと述べた。(ロイター6/12) トップページの写真を、バンからカノコガに替えた。 トップページで紹介した岐阜大昆虫生態学研の近藤勇介さんは、 飛び方は非常にゆっくりで簡単に捕まえることができます。カノコガは主に民家の庭や公園など人の生活圏に近いところに生息しています。(中略)カノコガは街中でもよく見かける蛾ですが、生態についてはほとんど分かっていません(ここ)。と述べている。カノコガのように身近な蛾にしてそんなものなのか、と少し驚いた。と同時に、「生態がほとんど分かっていない」ということはなにか嬉しいような気もした。 |
日本とメキシコの交流400周年を記念しメキシコ海軍の訓練帆船「クアウテモック号」(1800トン)が12日、千葉県御宿町沖に来航した。新型インフルエンザの流行で一時は実現が危ぶまれたが、乗組員らは日墨友好発祥の地で400年前の人道的措置に改めて感謝の意を伝えた。1609年9月、メキシコへの帰国途中だったサン・フランシスコ号が御宿町沖で座礁。地元の漁民らが献身的な救助活動で乗組員317人を助けたといい、これが友好の原点とされている。 400周年の今年、メキシコは海軍帆船の日本訪問を計画。メキシコで新型インフルエンザが流行する前の2月15日に出航し、乗組員約270人は全員健康だったが、関西で感染が拡大したため、予定していた大阪寄港は見送った。 御宿では、小学生たちがメキシコ国旗を振って上陸した乗組員を歓迎。ルイスカバ−ニャス駐日大使は「400年前の日本人の英雄的で人道的な行為を、メキシコは忘れない」とあいさつ。ク号は12日夜、メキシコへの帰路についた。(毎日新聞6/12) 右は、来航したメキシコ海軍の訓練帆船クアウテモック号=千葉県御宿町沖で2009年6月12日(同上より拝借)。 なお、本欄では、黒沼ユリ子さんが計画していた音楽祭が中止になったニュースを4/29-2009にとりあげました。 |
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北朝鮮は13日、2回目の核実験に対して国連安全保障理事会が追加制裁決議を採択したことを受けて外務省声明を発表し、新たに抽出するプルトニウムの全量を武器化する一方、核爆弾の開発にもつながり得るウラン濃縮作業に着手すると表明した。朝鮮中央通信が報じた。北朝鮮はウラン濃縮作業の進ちょく状況を「既に技術開発が進み試験段階に入っている」と明かしながら、核開発をいっそう推進する構えをみせている。朝鮮半島非核化に向けたプロセスは厳しい事態に直面した。(中略) 北朝鮮がウラン濃縮作業着手を公式に表明したのは初めて。米国が02年に北朝鮮のウラン濃縮疑惑を提起したことが発端となって、米朝枠組み合意(94年)が破棄された。その後、濃縮計画存在の有無は、核問題をめぐる6カ国協議での争点となってきた。(毎日新聞6/13) 北朝鮮は、4月5日に人工衛星「光明2号」を実現した、5月25日に第2回核実験を成功したと発表した。今度は、プルトニウム全量を武器製造に回し、ウラン濃縮作業も開始するという宣言である。 この4月頃からの北朝鮮のやり方は、何かを代償として求める「外交カード」として核実験などを使っているのではない、と思える。近いうちに更に、ミサイル発射なり第3回核実験を行っても、不思議ではない。しかも、外交的に何かの譲歩を要求するというのではない。北朝鮮は2012年までに金正日の後継者を確定するプロセスに入っているのだという見方があるが、どうもそれが本当みたいだ。われわれは“神聖軍事王国”の三代目への継承劇を見させられている。 トップページの写真を、カノコガからホシハラビロヘリカメムシに替えた。 |
| トップページの写真を、ホシハラビロヘリカメムシからエビイロカメムシに替えた。 |
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韓国のKBS(韓国放送公社)テレビは15日、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記(67)の後継者に内定したとされる三男正雲(ジョンウン)氏(26)の側近が、中国・マカオ滞在中の長男正男(ジョンナム)氏(38)の暗殺を計画したが、先週初めに中国当局に察知され、失敗したと報じた。中国当局は正男氏を保護しており、亡命の可能性もあるという。中国政府筋の話として伝えた。 報道によると、正雲氏側近は、北朝鮮国内の正男氏側近をまず排除し、次にマカオにいる正男氏本人の暗殺を狙った。しかし、中国が事前に察知し、北朝鮮に計画中止を求める一方、国家安全部や軍の要員をマカオへ急派し保護した。計画に金総書記は関与していないようだという。 中国は北朝鮮の核実験や暗殺計画を受け、これまで進められていた北朝鮮国内での資源開発などの合弁事業を全面的に中断。さらに国際社会に対して挑発を続ける場合、石油や食糧支援を打ち切ると通告したという。(毎日新聞6/15) 北朝鮮は、まるでファンタジー小説のような“神聖軍事大国”の典型を、ひとり演じ続けている。実社会側の接点である冷静な中国もさすがに愛想が尽きて、最後通告を突きつけたといえる。「石油や食糧支援を打ち切る」ことが本当に実施されれば、北朝鮮は政治的・社会的に崩壊するしかないから。 中国は、正男(ジョンナム)の筋を利用して、北朝鮮政府内部に対抗勢力をつくり出す目当てを持っているのだろうか。 トップページの写真を、エビイロカメムシからウズラカメムシに替えた。 |
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沖縄返還交渉中に日米が交わした財政負担に関する秘密文書、いわゆる「密約」文書の情報公開請求をめぐり、「不存在」を理由に不開示決定した外務・財務両省の対応を不服として、県内外の学者やジャーナリストら25人が国を相手に提訴した文書開示を求める行政訴訟の第1回口頭弁論が16日午後、東京地裁で開かれた。 杉原則彦裁判長は冒頭、「密約がないとすれば、米国の文書はどういうことになるのか」と米国公文書の存在と密約の存在を否定する日本政府の主張の整合性に疑問を呈し、被告の国側に「十分な説明を希望する」と述べた。 原告団を代表し、桂敬一立正大非常勤講師、我部政明琉球大教授の2氏が意見陳述。杉原裁判長は「米国に文書がある以上、日本側にもそれに対応するかそれを報告する文書があるはずだとする原告の主張は十分理解できる」と原告団の主張に一定の理解を示し「同裁判は文書の存否が争点となる」と述べ、秘密文書の作成にかかわったとされる当時の外務省の吉野文六アメリカ局長を証人として呼ぶことも原告に要望した。証人の出廷は今後、原告弁護団が吉野氏と協議する。次回の口頭弁論は8月25日。 国側は答弁書で、原告が開示を求める3文書について「いずれも保有しておらず、原告らが主張する事実関係については確認できない」と密約の存在を否定。さらに「一般論として、他国との交渉の過程で、仮にさまざまな文書が作成されたとしても、それが交渉の最終的な結果である合意自体でない場合等に、事後的に破棄されることがある」と説明した。これに対し裁判長は「事後に破棄ということは、当初は保有されていたということか」とし、開示を求める3文書が破棄されたのか否かを問うと、被告弁護団は「確認はできない。過去において可能性は分からない」と述べた。(以下略 琉球新報6/17) 東京地裁の杉原裁判長の裁判指揮が、目が醒めるように明解で鋭いものであったことは特記される。“秘密文書を作ったという本人・吉野文六アメリカ局長を、証人として呼びなさいよ”と原告側に要望したんだから、凄い。アメリカが公文書として発表しているのに、被告・日本国は対応する日本側文書が“そもそもそんなものは、有りません”と言い抜けようとしているのだから、無理がある。 上で、わたしが省略したところは、「琉球新報」の批評なのだが、ぜひ、リンクを生かして読んでみて欲しい。「今までにはない面白い裁判になると期待が広がった」などと、元気なことが書いてある。 なお、本欄がこの「密約」を扱ったのは、6/2です。その次の、6/4も関連しています。 トップページの写真を、ウズラカメムシからエントツドロバチに替えた。
一度見かけると、そのあと、浅間山[せんげんやま]の山道や階段状の上り坂で、エントツドロバチの橙色の輪を見かけるようになった。このハチは逃げ足が速く、良い写真を撮るのはなかなか難しいようだ。道に止まったところを5,6m離れた地点で捕らえ、レンズを向けるとすぐ飛び立ち、道に沿って地面から5〜10pという超低空を舐めるようにドンドン飛んでいく。20mも行ってから地面に降りることもあるし、引き返すこともある。地面からはすぐ飛び立つ。吸蜜シーンや泥ダンゴ作りの止まっているのが、シャッターチャンスのようだ。エントツドロバチのデータは、森林総研が良いです。なお、和名・エントツドロバチの命名者は蜂学の泰斗・岩田久二雄だそうだ。 良い泥場を見つけて、泥ダンゴをこね始めると、マクロレンズで寄っても大丈夫だという。エントツの付いた巣を造成する最中も、十分接近させるそうだ。これらの情報は、YouTube のsigma1920さんの多数の投稿で、学んだもの。8分弱の泥ダンゴを紹介しておきます。この長尺をじっくり見れば、エントツドロバチをよく覚えることができて、見間違うことはなくなります。おなじsigma1920さんのエントツドロバチ動画が、他に8本もあります。 |
ミャンマーから中国に通じる石油と天然ガスのパイプラインが、9月から全面着工されることが17日までに明らかになった。これにより、中国は中東やアフリカで産出される原油を不安定要因の多いマラッカ海峡や南シナ海を通さずに国内に運ぶことが可能となる。世界第2位の原油輸入国である中国にとって原油供給を安定させる動脈のひとつになるとみられ、中国が中東産原油への依存を強めるきっかけになる可能性もある。原油輸入の大半を中東に依存している日本にも影響を与えそうだ。(中略)
パイプラインはミャンマー西部の港湾都市シットウェーから中部マンダレーを経由して中国雲南省に入り、大理を通って昆明に達する。全長は約1100キロに及び、年間2000万トン、1日約40万バレルの石油輸送を見込む。天然ガスのパイプラインは2012年にも完成する見通し。最終的に広西省南寧まで延長され、年間120億立方メートルの輸送を予定している。2003年に石油消費量で世界第2位となった中国は、08年5月に原油輸入量でも日本を抜いて世界第2位に躍り出た。国内で消費する石油の約6割を輸入に頼っており、07年の輸入元上位5カ国はサウジアラビア、アンゴラ、イラン、ロシア、オマーン。中東産が45%、アフリカ産が33%を占めている。 現在、中東やアフリカから中国に運ばれる原油のほとんどはマラッカ海峡を通過している。同海峡は通過する船舶が多く、海賊事件も多発しているほか、周辺国のインドネシアでは過去に華人排斥運動が頻発するなど不安定要因がつきまとう。南シナ海も南沙諸島の領有権問題などを抱えている。 エネルギーの安定供給を求める中国政府は、マラッカ海峡ルートへの依存からの脱却を模索していた。そこに外貨を稼ぎたいミャンマーとの思惑が一致し、パイプラインの建設となった形だ。石油消費量が増加の一途をたどる中国にとって、マラッカ海峡を回避することで原油の輸送コストを圧縮する効果もある。 パイプラインの建設をきっかけに中国が中東産原油の調達量を増やせば、08年で原油輸入の86.9%を中東に依存している日本の原油調達に影響が及ぶ恐れがあるほか、世界的な原油価格の上昇につながる懸念もある。(産経新聞6/18) 中国がなぜミャンマー軍事政権に親和的なのか、こういうニュースを読むとよく納得できる。ミャンマーを横断すれば、一気にインド洋奥の港に達するのだ(写真は、GoogleMapから作成)。 また、中国の原油輸入元の国名を眺めていても、中国のアフリカ、中東外交の一端が納得できてくる。 トップページの写真を、エントツドロバチからアカスジキンカメムシに替えた。 |
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中国共産党機関紙・人民日報系列の国際問題紙「環球時報」は18日、北朝鮮に駐在するある国の大使の話として、北朝鮮の金正日総書記の三男、正雲氏が後継者となるのは確実な情報だと伝えた。この大使は「金総書記の健康は既に大きな問題となり、状況が非常に悪いため、後継者が既に確定した」としている。 金総書記の健康や後継者問題について、中国メディアは外国メディアの報道を転載する程度で、今回のような独自取材による踏み込んだ報道は異例。党機関紙系列の報道を中国当局も容認していることがうかがえる。(時事通信6/18) このニュースは、金正日の健康悪化が後継確定を急ぐ第1の理由である、としているところが目を引く。NHKの報道などでは、“2012年の強盛大国”の創出という国家目標がスケジュールとなっているように伝えているが、それは表向きで、実際には金正日の健康悪化が、せっぱ詰まっている、というのである。 金正日が後継者として「推戴」されたのは33歳・1974年とされ、そのとき金日成は63歳でそのあと20年近く国家元首として健在で、94年に死んでいる。その場合とは、今度はだいぶ異なることになる。 トップページの写真を、アカスジキンカメムシからウラナミアカシジミに替えた。 |
| トップページの写真を、ウラナミアカシジミからテングチョウに替えた。 |
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イラン大統領選の開票を巡る混乱で、政府側は20日夕(日本時間同夜)、テヘラン中心部の革命広場付近に集結しようとした改革派支持者らの強制排除に乗り出した。改革派組織は当初予定した抗議デモを直前に中止したが、一部が強行しようとして当局側と衝突した。イラン国営放送は21日、衝突で10人が死亡、100人以上が負傷したと伝えた。 テヘラン南部のホメイニ廟では20日、自爆とみられる爆発が起き、2人が死亡、8人が負傷したとの情報もある。 目撃者の話などによると、当局側は革命広場につながる道路などを封鎖。改革派支持者が同広場に至る道路の数カ所で治安部隊と衝突した。支持者はそれぞれ数百〜数千人規模とみられる。「独裁者に死を」などと叫んで集まった改革派支持者らを治安当局者が催涙ガスや放水銃で排除した。AP通信は、数十人が警棒で殴られるなどして病院に担ぎ込まれたと伝えた。(以下略 毎日新聞6/21) イランには「最高指導者ハメネイ師」という存在があって、宗教的国家体制の最高位にあるらしいが、どうもよく分からない。明治憲法下の天皇のような存在なのか。が、ハメネイ師の19日の金曜礼拝の際の演説は(その内容はよく知らないのだが)、反対派にも一定の影響力を持ったように感じられた。 その演説で制止された20日のデモに参加しようとした「数千名」の者たちは、治安部隊などの弾圧によって死傷すること覚悟で出てきているのだろう。数千名が本当なら、それは相当な質をもった人数だといえる。 BBCの支局長(ジョン・レイン記者)が国外退去を命じられたという報道がある。デモ参加者の声を精力的に伝えてきた記者であるそうだ。かなり強い報道制限が行われているのは確かなようで、イランの内部の様子がますます分かりにくくなる。 ただ、今回の「改革派」といわれる人たちが比較的富裕層であること、従来のこの種のデモなどの背後にCIA工作があったりしたのが通例だが今回はどうなのか(ブッシュ時代なら、それをまず疑ったことだろう。イスラエル系はどうなのか)。いろんな疑問をもちながら、ニュースを読んでいる。 アフマディネジャド大統領を支持しているのは国民の多数である下層大衆である。したがって、大統領選でアフマディネジャドが大差で勝利するだろうというのは事前の大方の予想であって、「改革派」がいうような大規模な選挙不正が行われて“本当は勝利していたムサビ元首相がそれによって大差で敗北となる結果が偽装された”、ということは到底ありそうもないことだ、と思う。 したがって、ハメネイ師の19日の演説には相当の説得力があったのだろうと想像する。それにもかかわらず、なぜ20日のデモに「数千名」の決死の覚悟の者たちが現れたのかが、ナゾである。 今までのところ、このわたしのナゾに答えていると思えるのは、ボルテール・ネットのT.ネイサン「イランはCIAの転覆実験所!」という論文(「阿修羅」に“バルセロナより愛を込めて”氏の全訳が出たので知ったのだが)。ナゾを解く鍵は、携帯電話網の乗っ取りであるという。CIAは、SMS(ショート・メッセージ・サービス)を使って不特定の携帯電話へいくらでも好きなデマ情報を送りつけることができる。有線電話の場合は電話局ごとの工作が必要だったが、携帯電話ではエシュロンのソフトに不正介入すればよい。 まず、SMSは開票の夜の間中送られ続けた。(憲法裁判所に相当する)憲法守護委員会によれば、それはミル・ホッセイン・ムサヴィに勝利を告げていた。その後に、64%の支持を得たマフモウド・アフマディネジャッド再選の公式な結果が発表されたのだが、それはいかにも巨大な不正であるかのように映った。しかしながら、その3日前には、M.ムサヴィとその友人達はM.アフマディネジャッドの明らかな大勝利を認めており、それをアンバランスなキャンペーンのせいだという説明に務めていたのである。(中略)米国の世論調査研究機関はM.アフマディネジャッドが20ポイントの差をつけてM.ムサヴィをリードすると予測していた。(上掲の“バルセロナより愛を込めて”氏の全訳より)さらに、インターネット上の「フェイスブック」や「ツイッター」の書き込みが、「巨大な不正」に対する怒りを増大し火をつけた、という。【SNS(Social Networking Service)もイランで使われているという報道があるが、上引のSMSは論文通りで誤りではありません。SMSは文書情報の交換なので、軽量で、ずっと大量にばらまける。6/24追記】 イランでの携帯電話の普及率や、それを所持する階層などについてのデータを知らないが、富裕層・知識層に比べて、農民などの下層大衆への普及は少ないだろうと想像される。 トップページの写真を、テングチョウからエサキモンキカメムシに替えた。 エサキモンキカメムシは卵を守るシーンまで見届けないと、完結しないと初めから思っていたので、とりあえずこれで一段落した。 その過程で、今井敬潤の「柿」(渋柿)についての労作を知ったのは収穫だった。わたしが学んだことは、多いが、とりあえずメモしておくと、
ナイロン糸の登場によって、有史以来の“有機化学技術”のひとつが、“時代遅れ”の技術として忘れ去られようとしているわけである。 |
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イラン大統領選で不正があったと指摘されている問題で、選挙を管理する護憲評議会の報道官は21日、50都市で不正行為があったと認めた上で、強硬派アハマディネジャド大統領が再選された選挙結果には影響しないと語った。国営イラン放送が伝えた。 報道官は「(改革派のムサビ元首相らの陣営は)80〜170の都市で不正行為があったとしているが、正しくない。不正行為が認められたのは50都市で、これら選挙区での投票総数は約300万票だが、選挙結果には何の影響も与えない」と語った。 選挙ではアハマディネジャド大統領が約63%を得票、約34%のムサビ氏と1千万票以上の差があったとされた。(共同通信6/22) ブラウン英首相は23日、イラン政府が22日に英外交官2人を国外退去処分にしたと明らかにし、報復措置として、駐英イラン外交官2人の国外退去をイラン側に通告したと発表した。(毎日新聞6/24) オバマ米大統領は24日、ホワイトハウスで記者会見し、イラン大統領選の結果に抗議するデモをイラン当局が制圧したことについて、「不当な行為を強く非難する」と、従来よりも厳しい調子で批判した。 また、欧米諸国が選挙結果に内政干渉しているとのイラン当局の反発について、「ばかげたことだ」と非難した。 大統領はこれまで、イランの反米強硬派を刺激しないように慎重に事態の推移を見守る姿勢を取ってきたが、20日、「イラン政府がすべての暴力と国民への不当な行為を停止するよう求める」との声明を発表。(以下略 産経新聞6/24) 毎日新聞の朝刊の一面の下段には、「余禄」という文章がかならずある。23日は「トゥイッター」は小鳥のさえずりのことだと言って、改革派の世界を変えようとしている小鳥のさえずりのネットワークと、上意下達式のハメネイ師の演説による改革への警告とを対比させている。 いわゆる西側のマスコミは、こぞって、改革派大衆の自由を求めるデモと、宗教権威に寄りかかったイラン当局の弾圧という2項対立のキャラクター解釈に話を単純化させようとしている。だが、そう話は単純ではないだろう。 都市大衆と農村の質の違い、携帯電話の普及率はどうなのか、そもそも文盲率はどれくらいなのか、文字を自由に操れる学生などがSMSの中心にいるのではないだろうか。学生は富裕層の子弟が多いのではないか。 SMSにもトゥイッターにも、西側情報機関が仕掛けたロボット発信の情報が大量に混じっている可能性があるという観点が「余禄」には欠けている。 わたしは、なんの根拠も持たないが、イギリスが今度の選挙戦の準備段階から「改革派」のデモに至るまで、なんの「干渉」もしていないなどということは、あり得ないと思う。 トップページの写真を、エサキモンキカメムシからオナガサナエに替えた。 わたしはフィールドから昆虫を採集して持ちかえる、ということは一切していないが、今回は例外で、リュックの小ポケットに入れて持ち帰った。放置しておけば、散歩の犬がしょっちゅう通る小径なので犬にみつかるか、蟻に引っぱられるかであることは間違いないと思ったからである。 机の上で撮影したり、顕微鏡で観察したり、存分に楽しんだ。腹部の黄色の縞は数日のうちに色あせてしまった。胸部の黄色はそれよりゆっくりだが、色あせた。 ![]() 背中の中心線に沿っての模様をじっくりと見ることができる写真。腹部の1番目と2番目の黄帯の間に小さな黄点がある。翅の付け根が褐色に色づいている。顕微鏡で見ると、胸部の黄斑に黒い毛がかなりの密度で密生していることが分かり、目を疑った。翅の支脈にも無数の出っぱりがある。上のピントの甘い写真ではまったく分かりません。 |
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6月22日にNHK-BS1で放送された「セミパラチンスク 18年後の現実――カザフスタン核実験場――」(約45分)をYouTubeで見ることができる。ここです。 地下核実験は、大気中に洩れる場合があるだけでなく、地下水汚染が人間生活にどうしても結びついてしまうという主張は、説得力があった。また、多くのこの種の映像で避けることの多い、奇形の子供たちや知能障害のある人たちの映像がかなり出され、そういう家族を持つ人々の苦悩や怒りが描かれている。「遺伝の問題が深刻なのだ」と語る医師たち。ソ連は、周辺住民に実験前に何も知らせなかったし、何百回もの実検の後に病人の診察をしたときも「調査が目的で、なんの治療も施さなかった」。 ソ連は放射能原因を一切認めなかったが、現在ロシアもカザフスタンに対して何らの責任を認めようとしていない。ソ連のソ連国民やソ連兵士に対する態度が、あまりにもアメリカのアメリカ国民やアメリカ兵士に対する態度と同じなので、びっくりし、ついつい最後まで見てしまった。もちろん、彼ら大国が、自国民以外の者に対してどのような態度を取るかは、言うまでもない。 トップページの写真を、オナガサナエからクロバネツリアブにした。 ツリアブ科で本州で見る可能性の大きいのは、ビロード・クロバネの他に、コウヤ・マエグロ・スキバ・ハラボソなど。最後のハラボソツリアブは実は3種ある(スズキ・ニトベ・タイワン)が、区別は難しいという。これぐらいなら、全種制覇も夢じゃない、と感じられる。 |
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ネパール内務省は26日、中国に対する抗議行動を計画していた疑いがあるとして、亡命チベット人約40人を拘束、ネパール移民当局に身柄を引き渡した。 内務省によると、バスでネパールと中国の国境の村に向かう途中だった。計画していたという中国への抗議行動に関する詳細は不明。 ネパールでは昨年4月の選挙でネパール共産党毛沢東主義派が第1党に躍進。現在は下野しているが、中国寄りの外交姿勢に転換し、亡命チベット人の取り締まりを強化している。(共同通信6/26) ネパール毛派が中国寄りであるというニュースを、初めて知った。インドにも毛派がおり、それらは“アジア的ゲリラ戦”を得意として根強く活動しているが、かならずしも中国政府と近しいわけではない。 たとえばネパール毛派が国王派と抗争しつつ活動を始めた頃(結成は1995年)、中国は国王派を支持し、毛派は「毛沢東思想を汚すものだ」という態度をとっていた。 トップページの写真をクロバネツリアブからキマダラセセリにした。 |
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<米核持ち込み>密約文書引き継ぐ 村田元次官が証言
6月29日2時30分配信 毎日新聞
1960年の日米安全保障条約改定時に核兵器搭載艦船の寄港などを日本側が認めた密約について、87年7月に外務事務次官に就いた村田良平氏(79)=京都市在住=が、前任次官から文書で引き継ぎを受けていたことを明らかにした。村田氏は28日夜、毎日新聞の取材に「密約があるらしいということは耳に入っていたが、日本側の紙を見たのは事務次官になったときが初めて」と証言した。日本政府は密約の存在を否定しており、歴代外務次官の間で引き継がれてきたことを認める証言は初めて。 村田氏によると、密約は「外務省で使う普通の事務用紙」1枚に書かれ、封筒に入っていた。前任者から「この内容は大臣に説明してくれよ」と渡され、89年8月まで約2年間の在任中、当時の倉成正、宇野宗佑両外相(いずれも故人)に説明。後任次官にも引き継いだという。 60年の安保改定時、日米両政府は在日米軍基地の運用をめぐり、米軍が核弾頭の持ち込みを含む装備の重要な変更などを行う際は事前に協議することを確認したが、核兵器を搭載した米艦船の寄港や領海通過、米軍機の飛来は事前協議の対象としないことを密約。この密約は81年5月、毎日新聞がライシャワー元駐日大使の「核持ち込み」証言を報じて発覚したが、日本政府はその後も「米側から事前協議がない以上、核持ち込みはなかったと考え、改めて照会はしない」と密約の存在を否定し続けている。 村田氏はこうした日本政府の対応について「詭弁だ。いつまで続けるのか、ぶぜんとした気持ちだ」と批判。密約に関しては「冷戦時代だし、日米それぞれの都合もあれば、機密もあっての話だから、とがめだてする話でもない」と存在を認めるよう求めた。さらに、非核三原則で禁じた「持ち込み」の中に核搭載艦船の寄港や領海通過を含めたことは「ナンセンスだ」として見直しを主張している。 また、77年制定の領海法で宗谷、津軽、対馬など5海峡の領海の幅を3カイリと規定したことについて、村田氏は「(国連海洋法条約で認められている)12カイリまで広げればいいものを広げていない。おかしいと思っていたけど、直接関係していなかったから黙っていた」と指摘。米艦船が5海峡を通過しても「核持ち込み」とならないよう、あえて領海の幅を狭める意図が外務省にあったことを明らかにした。 村田 良平氏(むらた・りょうへい)1929年生まれ。京大法学部卒。52年外務省入省。外務事務次官、駐米大使、駐独大使などを歴任。 【ことば】日米の密約 核兵器を搭載した米艦船の寄港や領海通過を認める密約のほか、69年の沖縄返還交渉で「有事の核持ち込み」を認めた▽71年の沖縄返還協定で米国が払うべき「400万ドル」を日本側が肩代わりした−−などの密約も発覚。いずれの密約の存在も日本政府は否定し続けているが、関係者の証言や米側の公文書などで裏付けられ「公然のうそ」との見方が定着している。(毎日新聞6/29) これは、けさの毎日新聞の1面トップ記事の全文。本欄の今月6/2で、共同通信が「4人の外務次官経験者が匿名で明らかにした」《核持ち込み密約》に関する大スクープ(5/31配信、東京新聞のみが記事にした)を扱ったが、それが実名での証言としてあらためて記事となったのである。 領海法で「宗谷、津軽、対馬など5海峡の領海の幅を3カイリと規定した」という物笑いにしかならないことについても、はっきり指摘している点も注目される。沖縄や横須賀などの港に核装備のアメリカ艦船が入港しているのに、“アメリカから事前協議がないから、核は積んでいないのだ”と言い張ってきた日本政府は、宗谷海峡などをアメリカ艦船が通過する際に同じ詭弁を言い張らなくて済むように、わざと3カイリ領海としたのである。 自らを賤しくするような振る舞いを日本国家が続けていることに対して、わたしは恥ずかしく思う。国民の倫理性の根源を腐食させることだと考えている。このわたしの発想は60年安保闘争に参加したときから変わっていない。 |
イラン情勢に関して、わたしが疑問に感じている点をふたつあげたい。まず、一つめは大統領選で「投票率が100%を越えている選挙区があった」という点。そのこと自体は事実と思われるが(その理由は下に示す)、例えば今朝の読売新聞(6/30)は、大統領選について「10%再集計を行ったが、結果は変わらない」という報道の中で、
再集計は、大統領選で落選が発表された改革派のミルホセイン・ムサビ元首相らの申し立てを一部受け入れる形で行われた。ムサビ氏は〈1〉相当数の投票所で改革派候補代理人の立ち会いが制限された〈2〉投票総数が有権者数を上回った投票所が多かった−−ことなどを根拠に不正があったと主張、選挙やり直しを求めていた。と書いている。日本でなら「投票率が100%を越えた」というだけで、何らかの「誤り」ないし「不正」があったとするのに十分だが、イランではそうではない。なぜなら、イランには選挙人名簿がないからである。したがって、有権者はどこで投票しようとかまわないのである。 次は、10日前のAFPニュースである(6/19)。 大統領選の結果をめぐり混乱が続くイランで、3位で落選したモフセン・レザイ元革命防衛隊司令官が18日夜、投票率が140%にも達した選挙区があったと国営テレビで語った。つまり、読売新聞のニュースの中で、「投票総数が有権者数を上回った投票所が多かった」というくだりは、「投票総数が有権者数を上回った投票所があまりにも多過ぎた」のは、不正があったからじゃないのか、という主張なのである。この点は、すでにAFPの19日の報道の中で、得票数第3位のモフセン・レザイが述べていることと同じ意味なのであろう。しかし、おそらく、読売新聞の多くの読者は「投票総数が有権者数を上回った不正が行われた投票所が多かった」と、日本流に考えたのだろうと思う。(このくだりの「有権者数」は「予想投票者数」のことだろう。投票率は、予想投票者数に対する投票者数のことであろう。) もう一点は、例の射殺された映像が全世界に流れた若い女性の事件だ。 次は、26日のCNNニュースからである。 これについてイランの駐メキシコ大使、モハマド・ハッサン・ガディリ氏はCNNのインタビューに応じ、「ネダの死は極めて不自然だ。ネダさんが背後から、何台ものカメラの前で、それほど大規模なデモが行われていたわけでもない場所で、どうやって撃たれたのか疑問がわく」と語った。イラン政府関係者の言うことはすべて嘘っぱちだ、という立場を取るのなら別だが、駐メキシコのイラン大使という責任ある人物が、CNNの取材に答え、CNNはそれを全世界に配信したのであるから、少なくともこの若い女性を射殺した人物・勢力がだれだったのか確定しておらず、異論が存在しているというふうに考えてよいだろう。 ところが、昨日の毎日新聞の署名記事「バシジも十人十色」(春日孝之)では、次のように書いている。 選挙に「不正」があったとして再選挙を求める改革派の抗議行動の現場で、「ネダ」という名の女子学生が銃弾に倒れた。その瞬間の衝撃的な映像が世界に流れ、彼女は抗議行動の象徴として「イランの天使」となった。その天使を撃ったのがバシジだ。バシジが女性を撃った証拠を春日孝之がつかんでいるのなら、それを示すべきである。それ自体、世界的な大ニュースとなり、それはイラン現政権を揺るがすだけの力を持ちうる。春日はなにも証拠を示していないし、上引に続くところでも、「その天使を撃ったのがバシジだと言われている」というようなアイマイ化もはかっていない。 しかし冷静に多数のニュースを読めば分かることだが、バシジが手を下したというのは「異論」の一つであるということ以上には、現時点ではマスメディアは主張できないと思う。毎日新聞のように註釈なしで異論の一つに与することは、デマゴギーを発信していることに他ならない。「天使」というような感情にうったえる語を交えて、悪質である。 イラン情勢は、大統領選の結果をめぐる大規模デモの段階から、イラン国家のイスラム支配体制への疑問をつきつける段階に質が変わりつつある。その背景にイギリスやアメリカの情報機関の策動があったとしても、情勢の変化には自律的な面が出てきている。その一方で、体制側は「革命防衛隊」による国内統制固めと外国勢力の干渉に対抗する臨戦態勢を固めようとしているように見える。 |
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