御家人斬九郎第五シリーズ

待望の最新シリーズ、しかし同時に最終シリーズ(号泣)残念ながら謙さんご自身「軽みのある
主人公を40代50代になっても演じるのは・・・39歳(ざんく)で打ち止めに」とおっしゃったよう
です。(大泣)私も第5シリーズが最終シリーズと知った時は、好評シリーズだし半永久的に続け
てもらえるだろうと思っていただけにショック大きかったです。しかし今考えると、作品の完成度を
保つためにもあえて謙さんや製作サイドの選択はもっともなのかもしれないなあ、などとも思いま
す。スタッフキャストの最高傑作である「御家人斬九郎」最終シリーズ、心して見たいと思います!
(ただ一言言わせて貰うとすれば最終シリーズだというのに番宣やらなすぎるよう〜〜!大泣
ポスターもなしだなんてあんまりだ!!)

渡辺謙さん庵トップへ   感想は掲示板へ  御家人斬九郎見聞録トップ

第一話「迷惑な忠義者」火野正平
監督 斉藤光正
脚本 金子成人

第一話は話としては複雑で一回では理解できませんでしたっ!(笑)
「御家人斬九郎」の魅力はワンパターンの勧善懲悪劇にはなりえぬところですが、第一話は久し
ぶりの斬さまに会えるのだからやっぱり「ケレン味たっぷり、ストレス解消!」な痛快なお話がよ
かったなあ。個人的には。

という訳で今回はお話そのものより久しぶりに斬さまに会えたことが嬉しくて斬さまばっかり目で
追ってました。(爆)要所要所でアップの流し目(?)になるのがおいしいったら・・・

懐手姿も良いわ・・・そして「こいつとはガキの頃からマブダチだ!助太刀させてもらうぜ!」と
助太刀に入る斬さま・・・豪快な殺陣が素敵〜〜っ!!かっこいい〜〜っ!そして船久ではいつ
も大きな柄のお召し物を羽織ってらっしゃる斬さま
(今週の斬九郎ファッションチェック)今回の黒い鳥(烏?)のお召し物は初めて見ますね。そして
斬さま@謙さんの魅力の一つはなんともいえぬ絶妙の間合いの仕草。くいっと振り向いたり、起
き上がったり、流し目も〜〜vvもうこれは見ていただかないと筆舌に尽くせませぬっ!西尾さま
のお屋敷で障子を開け閉めして弄ぶ斬さまもその範疇です〜〜

伝「これくらいのことを恐れて隠れた真相を見逃せっていうのか?!俺にはできんっ!!」
伝三郎、良く言ったあ!この台詞聞いてなんだか「こち三」を連想しちゃったのは私だけ?
しかし・・・いくらバカ息子・土田伊織の屋敷に潜入するためとはいえ・・・

太鼓持ち残八はもう打ち止めだって姉上と約束したじゃないっ!!(爆)

ひょっとこの下でそんなシリアス顔しないで〜(ある意味そのギャップが笑える)
そして小松新十郎との対峙・・・

「おめえらは夜叉だなあ!」
斬「親心・・・親心で人を殺すのかぁ!」「ふざけるんじゃねえ!」


斬さま@謙さんのシャウトも久しぶり♪今回お話にカタルシスに欠ける分、不条理に憤る斬さま
と共にやるせない気分になるというか・・・とにかく今回はただひたすら色気ふりまきまくりの
斬さま@謙さんにめったうちでございました(なんて締め方だよ・・・)


斬「これで何もかも蓋をするつもりか!!これで何もかも・・・」
「つかんだ・・・と思ったら泡だった・・・」

いくつか台詞をセレクトしてみました。でも一度目よりも二度三度と見るほうが味わいが出てくる
というか話の筋と、良さや渋みをようやく理解してきました(笑)

2001/11/13 放送  2001/11/24 脱稿


第二話「箱根の鬼」三ツ木清隆
監督 田中幹人
脚本 古田求


第二話は「これぞ斬九郎っ!!」ってな見所満載、ケレン味たっぷりの痛快娯楽時代劇でした。
コミカルシーンももちろん盛りだくさんで満足満足・・・

・・・ってごめんなさい・・・冒頭は「西尾さまが崖から落ちて行き方知れず」で皆ブルーでした。
それに比べて乗り気なさそうに三味線を爪弾く斬九郎・・・また確信犯的に色気ふりまいてます。
斬様。

船久で佐治、おえん姉さん、蔦吉三人になじられるも、その態度のワケは伝三郎の面子を考え
た上。(後で結局助けに行くんだけどね)第三シリーズ「三十六人斬り」でもそうだったけど斬九
の旦那は本当に伝三郎が大好きなんだねえ(ほろり)自分がどう思われようと彼の面子のため
に助太刀したことは公にしない・・・泣ける!

東八の猫も健在で何よりです(撮影2,3年前だけど〜泣)。彼女(勝手にメスと決め付けている)
も好きな登場人物の一匹です。しかも芸達者なんだ、これが。今回は見切れた程度でしたが・・・

斬九郎が伝三郎探しを手伝ってくれないといって飲んだくれる佐治の元に現れる斬九郎。そして
何もかもお見通しのりよさん・・・シリーズでは新参者組なのにわかってらっしゃる!

斬「伝三郎はてめえの力で、立派にお役目果たすんだ・・・いいな」
とかっこいいとこ見せた直後、早くも荷車に乗って愚痴ってます(大笑)いや。それでこそ斬九郎!
私は貴方のそんなギャップがたまらなく好きですわ。
しかし・・・再び旦那の着流し編み笠姿が拝めるとわっ!!(感涙)←第一シリーズ「青い肌の謎」で撃沈

そんでもって今週のお気に入り台詞
「ひょっとして山犬か山姥かなんかに食われちまったのかな
とか何とか言っちゃった後の
南無八幡!!(低い声で)」旦那・・・なんでそんなに余裕綽々なのさ(笑)

蔦吉姉さんの女座長風出で立ちもかっこいいですう!
しかしその直後に混浴露天風呂に・・・蔦ちゃんの入浴シーンか?!と思いきや、お約束やね。
斬「あ・あぁ・・・す、すまねえなあ、姉さん・・・オイラこういう場面にゃあ、からっきし弱ぇんだなあ・・・」
そうだよねえって頷いちゃった(笑) どっちにしろ多いですねこんなシーン・・・
何気に旦那の入浴シーンでファンサービスが・・・斬九郎はかげろうお銀かいっ

和「蔦吉姉さんは葛篭の中で関所越え」
斬「そういうのは関所越えとは言わねぇんだ、関所破りってんだ」
このやりとりも最高です。特に斬さまの抑揚がっ!巻き舌がっ!!(爆)
しかも「蔦吉のヤツ!」と言いつつ嬉しそうです。表情が。

予告の時白塗りの役者は誰だろうと思ってたんですが、蔦吉姉さんだったんですね〜凛々しい
わ。そしてやっぱり芝居最後の蔦吉&斬九郎のアイコンタクトよいですね。

伝三郎の居場所に連れて行かれる斬九郎。おはるという女性に水だか薬だかを口移しで助けて
もらったという伝三郎に過剰反応する斬九郎。「く!口移し?!」そりゃ動揺もするわな。主人公
だというのに濡れ場どころか蔦吉ともまだ何もないしねぇ(悲)

おはると斬九郎の二人をつけてきた追っ手と二刀流で戦うシーンもかっこいい!矢で頬を負傷
するのも敵が雑魚じゃないって演出なのが嬉しい。お陰で蔦ちゃんに薬塗ってもらえるシーンも
生まれるわけだし♪いい雰囲気になりかけるおはると伝三郎に出くわしてしまう斬九郎もお約束
(爆)なんか「こち三」でのうろたえぶりとさほど変わりないのが笑える・・・人間の心理は普遍と
いうことね(違う?)

斬「これでてめえは打ち首獄門間違いなしだ!」とシンクロして入る拍子木も効果的。
最後の南蛮手品の仕掛けからの登場はちょっと他局時代劇っぽかったですが(笑)
斬さまなら許す許す!!

最後は麻佐女さまもバッチリ決めてくれちゃうし(笑)麻佐女節絶好調!ああ、来年まで会えない
のが悲しゅうてなりませぬ!とにかく今回のお話、大好きです。

2001/11/20 放送 2001/11/24 脱稿



第四話「盗賊見習い」米倉斉加年
監督 田中幹人
脚本 田村惠


コスプレキング・謙さん面目躍如(?)な斬九郎の盗賊姿が拝めるおいしい作品。(かず4私見)
冒頭いつもと違ってダークな斬さま・・・佐治がっ!!斬さまが佐治を斬るなんてーっ!!と思っ
たら斬さまが盗賊一味に潜り込むためのお芝居だったのね。おりよさん佐治のこと好きなのね
え。マジ泣き。しかし八重どの・・・いつも言葉少なだけど子供らしいのからしくないのかわからな
くて笑える。

「お家取り潰しの沙汰が下り次第自害する所存」で終始白装束の麻佐女さま・・・ある意味これも
麻佐女さまのコスプレ?(笑)でも死装束でも食い意地は相変わらずで斬九郎不在中、面倒を
見ていたという西尾夫妻も苦労したとか。しかし、麻佐女の性格を考えれば今は真相を明かさな
い方が賢明、と伝三郎に進言する、るい殿。あんたは松平家の嫁かぁ?!麻佐女さまのご性格
知リ尽くしてる・・・(いや、わかりやすい性格なだけ?笑)それでも「せっかくの計略も、お前様の
手柄も全て水の泡・・・」ってやっぱり伝三郎至上主義なのね。

大盗賊・三日月長五郎(米倉さん)いい味出してます。いろいろポリシーもってておかしい。
「分け前が多いの少ないのって言い出した日にゃ盗賊の良心がけがれるんでぇ」
そんなオヤジのベスト台詞はやはり
「そんなことじゃ立派な盗賊にはなれねえぞ!」(爆)
なりたかないよ〜

斬九郎が寝たフリするシーンがありますが、寝顔も色っぽいですにゃ〜〜
残念ながら今回蔦ちゃんの登場シーンありませんでしたが、隣室で風邪で寝込んでいると知っ
てごきげん伺いにかけた斬さまの猫なで声「蔦ちゃ〜ん♪お風邪ひいたんだってぇ?」が聞けた
ので私は満足♪

斬九郎が長五郎一味につけられているので伝三郎に直接つなぎをつけるわけにはいかないとい
うことで登場のるい殿・・・雪絵どのが生まれて丸くなったかと思ったら今回結構、従来通りの
「るい節」炸裂してるので嬉しい。
斬「でもできるかなぁ盗人の真似なんて・・・」
るい
「まさにぴっったりのはまり役です」(笑)
佐治の托鉢僧も(笑)ちょっと・・・考えてみりゃこの作品コスプレしてるの斬さまだけじゃないのね
(大笑)お経はおかしいけど何気に似合ってない?

偵察(長五郎の策略なんだけど)で加嶋屋前で出張煙管屋に扮してる斬さまもまた何気に似合
ってます(笑)盗賊家業のイロハに面食らう斬九郎への名台詞「こんなことで驚いてるようじゃ立
派な盗賊にはなれねえぞ!」(爆)
でもやっぱり今回のメインコスプレはやはり斬さまの盗賊姿でしょう!なんだか動きも機敏で
「ニンジャごっこ」してる男の子!って感じがかわいい。しゅたっ!って感じの。でも斬さまデカイ
からなあ、目立つよ(笑)しかしさすが大盗賊・三日月長五郎。斬九郎と下見に行った店とは違う
店に押し入る時の斬九郎のうろたえぶりと長五郎の余裕顔の対比が。しかも骨折り損のくたび
れ儲けとはこのことの斬九郎&西尾ご一行様。しかしねぐらに長五郎戻ってくるとはね。待ち伏
せする斬さまのまた色っぽいこと!とっさに長五郎を匿う斬さまには声援送っちゃったよ。私も長
五郎さん気に入ってたので。よくよく男に惚れやすいお人だねえ。斬さま・・・

でもきっとお互い一緒にお酒飲んだ時から通じるものがあったんでしょうね。逃がしてあげると思
ってたよ・・・それにしても長五郎も3万両から3両ぽっちと欲がないけど斬さまもくすねたりしな
いんだぁ。原作だとガバッとくすねかねませんが。

エンディングは今までにない、ある意味衝撃的ラストですね。麻佐女さまのつるし上げの刑に
あう斬さま無残・・・謙さん、またこういうところでも体張った演技ですねっ!!(爆)血が頭にのぼ
ったり手足しびれないうちに撮影が無事終了したのかそれだけが気がかりです(大笑←
笑い事じゃないって)

2002/1/15 放送 2002/2/11 脱稿



第五話「ゆうれい長屋」三浦洋一
監督 三村晴彦

脚本 田村惠

付け馬(借金取り)のわんこが芸達者すぎる・・・首からかけた屋号が邪魔なのにちゃんと斬さま
見ながら追っかけてくるし。さすがに洋犬ハリーは特別出演かなわないわよねえ(笑)
わんこに「暫時お待ちを」って、礼儀正しい斬さまが笑えます。

冒頭から麻佐女さまと喧嘩して出奔しちゃう大人気ない斬さま(笑)。斬九郎の音楽も好きなんで
すが今回は特に「鼓の音」が効果的に使われている気がします。お箸を剣山に刺していくとこも
良いです。

早速入居した長屋でギャラリーの「幽霊出るんだって〜」的脅しシーンが大げさでいいです。
斬様のびびりっぷり(妖刀は信じないくせに・笑・っつか旦那、今まで何人斬ってきたっていう
のさ)やお札と数珠があると聞いて覗き込む仕草とかもおかしいんですが、なんと言ってもこの
シーンの極めつけは戸棚閉めたときに違う引き出しが出て斬九郎が叫ぶ所。(爆)文字にでき
ない謙さん@斬さまの叫び声がツボ。

もう今回の斬さま、何してもかわいいっつか細かい仕草がどれもこれもツボでした〜
長屋に入居した夜に遭遇した旗本バカップル(だって長屋の木戸から落ちてたし)に、塩まく
仕草もいいです〜
翌日の佐治脅し「出た〜ぁ!!(by斬九郎)」も、旗本お嬢様千鶴が犬(斬九郎の付け馬犬?)
にうな重をえさ代わりに食べさせているのを見ての恨めしそうな
「う”なじゅう”〜〜」
大笑い。

三浦洋一さん・・・撮影から放映まで3年近く経ってしまったために図らずもタイトル通り故人に
なってしまわれましたが、悪党ぶりがいい感じでした。声も渋いし。最初安直に醍醐(三浦さん)
が横恋慕してるのかと思いきや縁組操作でお金を巻き上げるという単なる横恋慕よりタチの悪い
悪党でした。斬さまもたばかるし!

しかしなんといってもこのお話の萌えポイントはやはり斬さま&蔦ちゃんカップルの新婚生活
さながらの初々しくも嬉し恥ずかしシーン!!長屋ギャラリーの冷やかしもナイスです(笑)
斬さま「食おっか」って声裏返ってるし(爆)味聞かれて「結構なお点前で・・・」ってかわい〜w
一輪挿しの花瓶(?)指でもじもじするのも古典的で好き〜

そして麻佐女さま乱入での押入れドタバタコントが最高〜〜!!鼓の効果音がまた絶妙でこち
らまでドキドキ&大笑い。焦りのあまり(?)押入れに一緒に入っちゃう斬さまに「一緒に入るん
かーい!」とツッコミつつも大喜び。

西尾様奥方るい殿の言いつけに背き斬さまに情報提供ありがとう〜しかしあの御菓子は一体
何・・・?
斬九郎がはめられ、千鶴をさらわれた後の大奥お年寄り使者・蔦山殿のお芝居もよかったです
にゃ〜蔦ちゃんこういうの絶対好きで悪ノリしてそう〜

それにしても・・・旗本バカップルの披露宴に二人で出席したの?斬九郎&蔦吉ちゃん・・・本当
に夫妻気取りだわ〜しかし斬さまの黒紋付姿が少しでも拝めるとは・・・(原作では斬九郎は黒
紋付着たきり雀状態)そんでもって斬さま・・・

「ばあさんになって貰い手がなくなったらオイラが面倒見てやって
もいいぜ。気の合うもん同士こうやって貧乏長屋でさしつさされつ
暮らして行くってのもオツなもんだぜ」
って・・・プロポーズじゃないのさ!!

その直後の麻佐女さま登場にもまた押入れドリフコントする斬さま(爆)そりゃこんな台詞言われ
た日にゃ、蔦ちゃんも、この際麻佐女に会ってもいいかと思ったのか「わたしは別に構いません
けど?」って言うわな(笑)るい殿も蔦ちゃんと面識あるくせに〜麻佐女さまについてきて煽らない
で〜(笑)しかし絶妙のタイミングで下女のヨネまで連れてきて、自分もここで住むとか言い出し
ちゃう麻佐女さまに「へ?!」を連発する斬さまがこれまた爆笑。押入れの蔦ちゃんとの
「どうしよ・・・」「オツな暮らしは?」も最高っ!私はあの後どうやって蔦ちゃんが押入れから出た
のか気になって夜も眠れません(嘘) 
ああ、すいません〜今回のお話メインゲストの醍醐さんも旗本バカップル(愛敬はあります)に
ついてもほとんど触れてないのは平にご容赦を!

2002/1/22  放送 2002/2/11 脱稿



第六話「捨値五両」萩原流行
監督 原田眞治
脚本 田村惠


冒頭の餅つきシーン・・・「千年の恋」初日舞台挨拶思い出しちゃったよ・・・(笑)「斬九郎」は季節
の風物詩がよく盛り込まれていてそれも楽しみの一つですね。(放映時期ずれちゃったけど年末
なのね)しかし、今度は冒頭から鼓を質に無断で入れちゃう不肖息子・斬九郎。第四話では麻佐
女さまが斬九郎のへそくり使い込んでたからおあいこじゃん(笑)どろぼう猫母子。

麻佐女さまの大事な小鼓は「雷師(らいし)」と「錠図蔕梨(じょうずへたなし)」というらしい(後者、
冗談みたいな名前なのねえ)ですが、どちらかが質草に・・・だけどそれを取り戻すためったって
「捨値五両!」って立て札掲げて路上に座り込むこたぁないでしょう。しかし5両で斬さまを好きに
できる・・・(爆)ネットオークションに出たら入札者殺到?!(大笑→でも5両って現在のお金に
換算すると40〜50万円するらしいけど・・・)

そこへ2両で斬九郎を買い受けるという勝田彦右衛門(萩原流行)登場。買い受けるっていうか
用心棒に雇ったわけですね。仇持ちと聞いてためらいつつも背に腹は変えられず勝田を匿う
斬さま。自分で相手方やっつけといて「皆さん怪我をしておられる!」って笑。蔦ちゃんにも突っ
込まれてた。

だけど麻佐女さまの小鼓を質屋から出すのに2両じゃ許してもらえず代わりに斬さまの愛刀
(これも原作によれば三条獅子有忠という銘ある刀らしい)が質に!(涙)でもこのボロ刀のおか
げで皆にネタにされたり、麻佐女さまとの格闘で刃が折れちゃっての斬さまの迷台詞「そんな
殺生な!」が聞けたしね(笑)

また杉浦格之進ってのがいかにも謹厳実直な好青年で女性陣根こそぎ味方につけてた(笑)
東八の猫も味方にしてた辺り大笑い。やっぱりメスなのか?笑 
しかし顔で判断しちゃいけません。おえん姉さん。笑 それにおりよさん、初登場の時とはうって
かわって強気な姿勢。このシーン斬さま女性陣全員敵にまわしてて笑えます。しかし
「いいやがったな!こうなったらてこでも勝田は渡さねえからな!」「おめえらとは口聞かねっ!」
って笑 斬さま子供やね。
しかもるい殿までおとしちゃう辺りも大笑い。雪絵ちゃんの「いたちまちゅ!」もかわいかったわ〜

風采のあがらぬ愛妻家勝田の身の上話直後に麻佐女さまたちに襲われる(笑)ボロ刀斬さま&
勝田。皆さんも人相で判断しないで勝田の話もちゃんと聞いてあげて〜。しかしこのシーンも
大好き。なかなか斬さま刀抜けなかったり、麻佐女が杉浦を助太刀して長刀で斬さまとやりあっ
たりして楽しい♪

でも悪の張本人はじめの登場でわかっちゃいました。萩原さんて胡散臭い役や悪役多いし、
「確かに勝田の方が悪人顔・・・」とか言われちゃってましたが今回はいい感じでしたね!彼の
言葉を借りればまさに濡れ衣きせられた「運の悪い」人って感じの。奥方自害の報をうけて妻へ
の想いを吐露する勝田を見てあれだけ格之進親衛隊してた船久女性陣も見る目変わったようで
した。斬さまが船久に駆けつけての蔦吉との2ショットも情緒ありました。

「これじゃ切なすぎるぜ」

結局「昨日前髪おろしたような色男」格之進と勝田の二人とも無事で良かったけど〜今まで仇と
狙い狙われた者同士が手をとりあって帰郷するんですか?(爆)格之進、あんたもそんな子犬
みたいな目で見つめるなよ〜

そしてオオトリはやっぱり斬さま&麻佐女で。

「正月も我が家はメザシを加えて生きてゆかねばならぬかにゃ〜」

By麻佐女(爆笑)
「にゃ〜〜!!」麻佐女さま、かわいすぎ!!重箱開けたときのゆが
んだ音楽の演出も気に入りました!とにかく今回も楽しいお話でした♪

2002/1/29 放送 2002/2/11 脱稿



第七話「母の夢」藤村志保
監督 井上昭
脚本 金子成人


冒頭から船久の掃除や東八を手伝うも桶こぼしたりお盆落としたりの蔦ちゃんの動揺の原因は
斬さまのお見合い。前半一旦斬九郎の見合い話がオシャカになったと聞いた時見るからに嬉し
そうだったし、わかりやすくてかわいい人だ・・・その割りに終盤蔦ちゃんを心配してたりよさんの
「よかったですね」に「悪いわよ。フラレタ人に良かっただなんて」などと言ってたが素なのか?
蔦ちゃんっ!

それにしてもっ!!お見合いに際し裃じゃないけど正装の斬さまっ!!ああっ!!!!念願の
黒紋付?!しかもしかも・・・何気に脱いでいって下さってる(←阿呆)。
吉乃どの!大欠伸してくれてありがとーっ!!お陰で黒紋付着流し姿の斬さまがっ!
斬さまが〜〜〜!!!そりゃあんな啖呵きられたら余計に惚れちゃうよ・・・吉乃さん、むしろ
見る目あります(笑)

そして回想シーンの麻佐女さまの(見合いを)
「断るなら舌を噛む!」に対し
「かめ・・・」とつぶやく斬さまが私的にはお気に入り台詞ですわん(笑)
帰宅してまた脱いで下着(一重?)になって下さる斬さま・・・ストリップ?!
麻佐女の嘆きを聞いての「母上のお気持ちは重々・・・ほらここ(耳)にタコが・・・」も好き〜♪

しかしその後、見合い相手吉乃から斬さまに白羽の矢がたってウキウキの麻佐女さま。
「く・ろ・う♪ 私の九郎ちゃんw」呼ばわり(爆)そんな顔で耳掻きしてもらわないで〜斬さま〜!

麻佐女の幼馴染という琴江どの(藤村さん)乱入。このお方、お強い(笑)。そんなに執着しなくて
も・・・っていうくらい、麻佐女さまに負けたくなかったのかなあ。麻佐女さまを「おまささま」と呼ぶ
近しい人という意味では貴重ですが、せっかく彼女のために佐治伝授の「女に断られる極意
(爆)」で斬さま骨折った(いや、あの脱藩吉村貫一郎風出で立ちも楽しんでたのか?!)のに
余計惚れさせたじゃないかと斬さまなじるなんて、お門違いでしょ〜斬さまの魅力を見抜いた
意味では吉乃あっぱれ(笑)。そりゃ斬さまも怒ります。

「あんなお袋でも俺にとっちゃたった一人のお袋なんだ!
あんまりあしざまに言われると腹も立ちますからね」

でも確かにこの麻佐女さまに振り回される斬さま見てるのは楽しいけど、身内だったり身近にい
たらマジで困るよね。そう考えるとお琴ちゃんも被害者なのか?麻佐女さまの近くにいたせいで
性格ひねくれちゃったのかも。(苦笑)(って、かず4、お前もキツイよ。斬さまに↑の台詞言われ
ちゃいます)

しかしこの台詞、蔦ちゃんの前で言っちゃったことで、蔦ちゃんにまでご機嫌斜めに。

「お相手に望まれるとは男冥利だ!
身を固めるいい機会かもしれませんね!」

と皮肉たっぷりに斬さまの顔を掠めて立ち去る蔦吉。
斬さまにとっちゃ、琴江どのだけでも厄介なのに蔦吉まで拗ねちゃって(?)複雑だろうにゃ〜
蔦ちゃんも斬九郎の母への気持ちを目の当たりにして、自分も斬九郎のことが好きだけど、
麻佐女を安心させてやるためにもその縁談を受けるべきだ、という気持ちとやっぱり素直に祝福
できない複雑な気持ちがないまぜになってのあの発言だったのではないかと思うよ。うん。
ヤケザケ・千鳥足蔦ちゃん〜!!「腰抜けぇ〜ざむら〜い♪」
(画面のフェイドアウトの仕方がなんだかいつもと違って余韻があるような)

息子・倉林平八と吉乃をめぐって果し合いさせる辺りも間違ってる、お琴ちゃん・・・
でもこのシーン心に残る台詞が多くて好きです。

「お袋様が言わせてるだけじゃねえのか!」
「第一俺を斬ったって向こうがおめえを選ぶわけじゃねえんだ!」

そして襟ぐりつかみ

「こんなことまでお袋に手綱とられて、おめえそれでも男かぁ!?」
母に報いたい平八の気持ちを聞いてわからぬでもない斬さまのもとに名を明かさぬ連中が平八
とのいさかいを尋ねにわらわらと。またしても襟ぐりつかみ伝法な口をきく斬さまっ!!

「いやだ。名も名乗らねえヤツになんで言わなきゃなんねえんだよ!」
そして刀のツバに手をかける斬さまwきゃ〜〜っかっこいい〜っ!!忘れてくれ、と言って去る
連中への捨て台詞もたまりませぬ〜〜っ!

「忘れるわきゃねえだろう」

倉林母子が麻佐女を訪ねるシーンも印象的。時間の移ろいが行灯の火の演出も秀逸。
平八も憎めないんだよね。斬さまが平八に花もたせたのはきっと似た境遇ってだけの理由では
なかったんだと思う。しかし、斬さまには全然歯が立たなかったけどやっとうできるんだ・・・吉乃
ちゃんも単純ねぇ。吉乃救出劇で平八お婿さんの座を獲得(笑) 斬さま不在の殺陣シーンで
伝三郎活躍?!かと思いきやそのままフェイドアウト(涙)


最後は麻佐女さまと琴江さん、いがみあうことなく別れることができてよかった。麻佐女さま、
やっぱり斬九郎を愛してるんだなあ、と思ったのが、琴江に「残九郎さまにお骨折り頂いたのだ
と思います」と言われた時。「まさかぁ!」と言いつつむちゃくちゃ嬉しそうです。いつも罵り合って
いても残九郎のこと褒められると嬉しいんだねえ。平八の出世や吉乃との縁組の話も友人とし
て心から喜んでいたし。しかし最後斬九郎と顔を見合わせ「こたびは琴江どののためにいろいろ
と・・・」と頭を下げる麻佐女さま。斬さまに頭下げるなんて初めてじゃ?!(どんどんオチのない
ままダラダラ長くなってるな、このコーナー)だってツッコミたいところが多すぎるんだもの〜〜


2002/2/5 放送  2002/2/16 脱稿



最終章「最後の死闘」山崎努
監督 渡辺謙
脚本 金子成人


冒頭、遠くでパトカーのサイレンが鳴り自由の女神が現れた時は一瞬唖然としました。そして
ヘタウマなハーモニカの合衆国国歌が・・・(あのハーモニカ演奏者も気になるんですけど・・・
ワタクシ)その後現在のお台場レインボーブリッジから深川へ場面転換。特にレインボーブリッジ
から「仕掛人藤枝梅安」第一作を彷彿とさせる舟上の長まわしが印象的。通常なら斬さまの
花火と殺陣バックに出るテロップで始まる冒頭シーンもワイド画面と相まって益々映画風。
我が家のデジタルTVはこの斬九郎最終回を拝むために買ったんだわ、きっと(笑)

それにしても本当に豪華ですよね。最終回ゲスト出演・・・山崎努さんだけかと思いきや、うじき
つよしさん、三浦浩一さん松重豊さん、平田満さんなどなど。もったいないくらいのチョイ役だっ
たりするし贅沢・・・渡辺監督の友情出演かしら?

脚本も監督も「御家人斬九郎」を知り尽くすご両人だけにか各シーン本シリーズの総集編的
意味合いも節々で感じました。例えばのっけからの蔦ちゃんの舞。そして相変わらず惚れ惚れ
する気風のいい鉄火肌。お座敷邪魔されて

蔦吉「何を?!ヘボ侍!お座敷はいってみりゃ芸者の戦場だぁ!
   それを荒らそうなんざ勘弁ならないねえ!」


そして大暴れ。(笑)そう。蔦吉は本名・大沼妙こと小太刀の心得もある武家の出で斬さまも当初
は手を焼いたものでした(涙)この後の和室ならではの客室横断ドタバタシーンはこの最終話の
時代的にも近いからか「幕末純情伝」の新撰組&竜馬@謙さんのドタバタシーンを彷彿とさせま
す。しかも予想通りだったけど蔦ちゃんが豪気に発砲した後数歩歩いて斬さまに倒れこむ
シーンが好き〜なんか後から思えばあのシーンが蔦ちゃん&斬さまの最接近シーンだったん
じゃないのか〜?!おい〜〜!!(悔)

船久に橋の下から近づいてのタイトルバックも良いです〜♪しかしそれまであそこまで頑なに
蔦ちゃんと麻佐女さまを会わせまいとしてきたマザコン斬さま(笑)がなぜいとも簡単に、おえん
姐さんと蔦ちゃんの「麻佐女さまをメリケン客の通詞に」との言葉に応じたの?そろそろ会わせて
もいいか〜とでも観念したのか、何も考えてないのか・・・

お皿からに見立てての麻佐女さまへのカメラアングル・・・ありがちですが良いですな。麻佐女さ
まの食い意地がクローズアップされてるようで(笑)蘭語とか言いつつ「ナイーフとフォーク」とか
言ってたけどオランダ語と英語同じだっけな?与市兵衛というもう一人の兄も登場させちゃう辺
り、原作とは異なるオリジナル色が強まりますね。

そもそも原作は水野忠邦(1794〜1851)や徳川家斉(1787〜1837)の時代なのでTV版は
それ以外にも時代の飛躍があるし別モノとして楽しむに限りますが。それより私は「炎立つ」
藤原国衡@三浦浩一さん&泰衡@謙さん兄弟が〜!!涙

それにしても船上でのメリケン接待・・・麻佐女さま蘭語と英語違うのにいいのか?!しかし
"I don't know!" のジェスチャーだけは一丁前なのが笑えます。「もう少しガマンなさい!」とか
えらい語気だけは強い(笑)
「知らんぷり!」(”Sit down please!") はまさに「掘った芋ほじくるな」("What time is it
now?")の言葉遊びと同じでしょうね。しかし蔦ちゃんが思わず麻佐女に
「母上さまおとりなしを!・・・」と言った後でハッとする辺りがニヤリですな。←斬さまの母を
「母上さま」呼ばわり・・・ぽっ みたいな。障子の影で佐治に「通じたの・・・?」とつぶやく斬さまも
かわいすぎます〜〜そんでもって麻佐女さまの「ん〜ん〜♪」に字幕で「美味し〜い」ってつけ
てるのが爆笑!!

しかし笑ってられるのはここまでで、与市兵衛の公金横領により切腹(濡れ衣)で一気にシリア
スモードに・・・切腹を遂げた与市兵衛と遺族対面回想シーンへの暗転と蔵が開いて光が差し込
む陰陽の対比も印象的。
蔦吉「お家のため、大儀のため、すぐに命かけちまう・・・まったくお侍ってのはねえ・・・」
激しく同意のおりよさんも蔦吉も元は武家。最終回とはいえ姉兄(具体的には梶芽衣子さん、
香山美子さん、柴俊夫さん)再出演はならなかったのでしょうけれど、いかにも淋しい弔い感が
出て悲壮感もヒトシオ!

そして真相を問いただすべく下河原藩に殴りこむ斬さま最高〜っ!!久々に出ました

斬「十八松平の一つ大給松平三河西尾の松平和泉守と同門の
  その松平だ!格式ってやつを振りかざすとこの下河原藩より
  ちょいと↑・・・ それでもやってみようか?」


これも「御家人斬九郎」ファンサービスの一環でしょうか?記念すべき第一話でも最高にかっこ
よかった決め台詞の一つでした。個人的にはもっと頻繁にこの台詞乱用して頂きたかったので
すが斬さまは基本的に「奥の手」としてしか使いたくないみたいですね。まあ、斬さまの性格なら
なんとなく納得。

下河原藩邸にて土屋左門(うじきつよしさん)に詰問する斬さまのバックに控える内藤(山崎努
さん)が不気味で。これまた音楽が効果的。そして欄間も越える俯瞰撮影が〜〜!!どきどき
します!あの火鉢に残された「残」は残九郎の「残」なのか??

斬さまが夜道で闇討ちにあうシーンは「火曜時代劇」OP映像にあるシーンですね。光る剣先が
最高にかっこいい!!あれCGだとしたらなんて効果的なCGだ・・・ブルーと剣先のホワイトが
よく映えて素晴らしく美しいです。空駕籠騒動もブルーが印象的。

もう後半に入ってくると冷静に演出チェックなんてしてられませんでした。さすがの私も。っつか
このコメント仕上げようとビデオ見るのも悲しいシーン見るのがつらくてずっと敬遠してたし(泣
笑)本当にどのシーンも印象深くてどこまで続くねん、これ(すんませんまとまりなくて〜しかも
例によって粗筋説明しないし見た人にしかわからんコメントやし)

船久二階での親族会議。斬さま涙目なんだもん(こっちも涙目)。本当に大局とか大義名分とか
どうでもいいんだよね。濡れ衣を着せられ殺された兄の仇を許せないだけ。井伊直弼だろうが、
水戸藩だろうが幕末だろうがなんでもいいです。私も。も〜どうにも斬さまの台詞一言一言が愛
しくて・・・書き連ねさせて下さい(涙)

「もういいでしょう。母上。」
「名前を捨てるんじゃねぇ。侍を捨てるんだ。どうせ今みたいな
腐った侍の世の中なんかすぐになくなっちまう!」
「この体一つあれば母上の一人や二人・・・
いや、ちょっと二人はムリかな・・・ハハハ」
「くだらねえご政道のためにだましあってる奴らのことじゃねえ!」
「泣き寝入りはできねえぜ!」
「兄が無念の死を遂げたんだ!俺一人のことじゃねえ!!」
「何がわかってるんだ!!俺は大儀とかのことを言ってるんじゃ
ねえ・・・兄弟が無実の罪で死においやられたんだ・・・
そいつらへの恨みだ・・・」


親族会議の後、麻佐女にお茶のおかわりを出す蔦吉・・・麻佐女が「そなたの言うことなら聞いて
くれそうな気が・・・」と蔦吉に斬九郎を止めるように頼んでいたけれど、この二人仲良くなれそう
だったのになぁ、と思うとまたそれも悲しい。

けれど今回犯罪級のスマイルに撃沈したのはこの直後蔦吉と入れ替わりにやってきた斬九郎
が麻佐女に下河原藩に行くのかと聞かれた時の笑顔。目を閉じて静かに頷く斬さま・・・
いやぁ〜!そんな微笑みしないでぇ〜!!(壊)

各人との別れのシーンがまた悲しくて、切なくて(涙)皆斬さま愛してるのね、愛されてるのね〜
「なんで残される立場の人たちのこと考えて我慢できないのさ?!斬さまのばか〜〜ぁ!!っ」
と泣きながらこっちが走り去りたい気分です。
伝三郎「斬九郎・・・俺には何もできんからな・・・」
伝「そうやっていっつもお前に泣かされた・・・どうして俺をいつも泣かすんだ 馬鹿野郎!」(涙)
(そんでもって後のシーンでも仏壇の前で「俺には何もできぬ・・・」と涙うるませて祈る西尾さま
が〜〜!!)

各人との別れシーンの中でも特に私にとって印象深いのはやはり麻佐女さまと蔦吉のシーン。

麻佐女「自分より先にみすみすわが子を死なせに
     行く親がいると思うか」


照れくさそうに手持ちぶさた気味に戸口をなでる麻佐女。
「そなたを死なせると恨む者がおる・・・恨まれるのはまっぴらじゃ・・・」
了解したと見せかけて麻佐女に当身で気絶させる斬さま・・・

斬「親を見殺しにする、そんな倅にも
  なりたかぁないんですよ・・・」


麻佐女をぎゅっと抱きしめた斬九郎が愛しくて切なくて。全シリーズ斬九郎と麻佐女のやりとり
もこの作品最大の魅力の一つだったわけですが、本当に愛し合ってる母子だなあって実感する
シーンですよねぇえぇ(涙)

そして話題騒然(?)の挿入曲その1はOne Little Creature の"You've Gotta Learn" と判明。
謙さんご自身「音楽も冒険させてもらいました」と仰っていたのですが、見事やられました。
(正直最初エスニックな歌声聞いた時はチャットしてた時皆びびりましたけど)ビデオで繰り返し
見ると最高にはまっていてかっこよさ、哀愁、悲壮感とかいろんなものを最大限に演出していた
なあ。雪の降り出した江戸の町を颯爽と一人敵陣へ乗り込む斬九郎。そしてそれぞれの別れ。

蔦吉もこれまで以上に美しくて艶やかで。
橋の上で傘を差し出す蔦吉。

蔦「傘・・・貸すんですよ 傘。
  返しておくんなさいね・・・」


蔦吉の傘を持つ手を握り締め
斬「綺麗どころが・・・雪に濡れちまったら座敷はつとまらねぇぜ」

斬「梅が・・・梅が咲いたらそん時ぁ・・・」

斬九郎の真意を悟り嬉しそうに目を閉じて頷く蔦吉。(号泣)この死闘のあと、梅の季節に二人は
祝言をあげただろうか。麻佐女さまも同居かなあ(などと妄想してみる)放送日が梅の季節って
のも泣けます。(ちなみに京都北野天満宮の梅花祭は2月25日)この先、梅見るたび私、この
シーン思い出します、間違いなく。全作大好きな台詞いろいろあるけれどこの台詞ほど切ない
台詞はないかもしれない。

最後の最後・最終章にしてやっとプロポーズらしき言葉を口にしてくれた斬さま。もっと早く言っ
てやれよ、とかプロポーズしといて行くなよ、とか嬉しい気持ちとツッコミたい気持ちが複雑。でも
原作なら蔦ちゃんのこと情婦程度にしか見なしてなさそうな斬九郎だから、TV版最終章にして
プロポーズしてくれただけでも私は嬉しい。

そして最終話メインゲストでありながら内藤@山崎努さんVS斬九郎@謙さんの数少ない直接
対決シーン・・・

内藤「兄弟がなんだ!大局を見ろ!」
斬「そんなことくそ食らえだ!!」


この時の笑みがまた・・・(絶句)短いシーンだけど十分見応えある競演シーン・・・

殺陣シーンも「最後の死闘」とはこのことか、と思うほど全50話、というより私が今まで見た時代
劇の中で最も凄まじい迫力でした。茶室での「マトリックス」や「CUBE」顔負けの槍攻撃に始ま
り、「斬九郎」面目躍如な斬りっぷり。雪上の庭で、屋敷内で、そして再び雪上の庭で繰り広げら
れる斬さま最後の死闘・・・でもタイトルが「最期」じゃないのを皆さんお忘れなく。斬さまも
「松平を捨てるんじゃない。侍を捨てるんだ」って言ってたじゃない。
あれを斬九郎の最期の闘いだと受け取るかただ侍として最後の生死をかけた闘いだったと取る
かはこれも視聴者次第。実況チャットしていた面々もこの時ばかりは固唾を飲んで見入ってま
した。

短銃さえなければきっとあの数の敵を相手にしても斬さまは少しのかすり傷程度で皆殺しにした
かもしれない。一発目撃たれてもそれでもなお刀で襲い掛かる敵には遅れをとっていない・・・
雪を白いふんどしを血でそめつつ腹ばいになっても抵抗を続ける斬九郎・・・そしてなお左胸に
二発目を・・・(うじきつよし@土屋許すまじ)もうもう気が気じゃなくて見てられませんでした。
また銃声を聞きつけ(?)雪上を斬九郎の元へと駆ける蔦ちゃんが美しくて。幻想的で。一人
佇む斬さまを見つけた時の蔦ちゃんのショットがそれはもう最高に艶やかで色っぽくて艶かしか
った・・・

効果的な挿入曲その2はQUEEN "The Show Must Go On"・・・放送後この曲がフレディ
マーキュリー生前最後のラストシングルで病魔に犯されながらも力強く歌い上げたという制作
背景と、絶望的な状況においても「不屈」を訴える曲の内容だったということを知り益々ジンと
きました。(きんきんさん情報感謝)One Little Creature といい、QUEENといい、こうした洋楽
使用も賛否両論かもしれないけれど私は以前から時代劇は意外にロックや洋楽なんかもあう
だろうと思っていましたし、ましてや大好きな斬九郎で、そして謙さんの選曲でその見事なコラ
ボレーションの成功例を目の当たりにできて大変幸せでした。当サイト掲示板でも話題になり
ましたが、あの後この2曲を収録するCDの売上が伸びたとしたらそれは間違いなく謙さんの
お陰だと思う(笑)

今回の作品で更にやるせないのは斬さまが死闘に挑んでいるのに真の悪の根源は成敗され
ないこと。そもそも「御家人斬九郎」の醍醐味はワンパターンな勧善懲悪劇に終始しないところ
なので、ある時は誰も死者も出ずめでたしめでたしだったり、ゲストキャラが死んじゃって悲しく
ても斬さまが仇討ってくれたりする時もあれば、斬九郎もどうすることもできずやるせない気持ち
になっちゃう第五シリーズ第一話みたいなお話もあるわけですが、今回はまさに最終回にして
主人公自ら諸悪の根源=長野主膳(松重さん)に一矢も報いてやれないまま悪党はあの後も
のうのうと生きてたんだろうなあ、ということ。下っ端の土屋(うじきさん)や内藤(山崎さん)も
いわば被害者で社会の不条理は今も昔も変わらないってメッセージなのかな。山崎さんとの
対決シーンも思いのほか少なかったのは残念ですね。当然ながらさすがの存在感でしたが。


それはさておき最後に「爆煩悩」提言者面目躍如な妄想させて下さい。本当に賛否両論だった
であろうラスト。斬九郎&蔦吉カップル萌えの私としては二人の祝言、いや二人の濡れ場!!
がなんとしても見たかったですわ!!(結局TV版ではストイックであり続けた斬さま・・・涙)
傘ごしプロポーズシーンも抱きしめちゃうとか口付けしちゃうとか・・・(いや、なんだかんだ
いってあれがベストだとは頭ではわかってますが願わずにはいられません・涙)あとは「エピ
ローグで蔦ちゃんを乗せて嬉しそうに走る人力夫・斬九郎(笑)は共働きだけどきっと蔦ちゃん
の方が稼ぎが多いに違いない。それじゃ斬さまヒモ状態?!(爆)」とか、「麻佐女さまと蔦ちゃん
意気投合して仲良さそうだよね。斬さまピンチ!(笑)」とか「でもでもそれじゃ蔦ちゃん3人分
稼いでるのか?!哀れ・・・」などなど最終章夜のチャットでは皆さんと好き勝手ほざいておりま
したぁ。いや、本当に最終章の斬九郎との別れという悲しみは皆さんとの語らいで癒されました。
この場を借りてお礼申し上げます。それにしてもこんなにドキドキした斬さまってかドラマは未だ
かつてなかったかもしれません。本当に90分じゃ見たりないよう〜真面目な話、最終回を編集
しなおして劇場映画として公開してもらっても全然問題ないんじゃないかと思うんですけど。
編集ムリなら最終章そのままで劇場公開でいいから〜!!フジTVさん〜映像京都さん〜!!
パンフも入手できるし舞台挨拶もあるし・・・何よりあの大きなスクリーンで斬さまに会いたいっ!!
斬さまぁ〜〜あぁ!!(本気で言うてます)

ラストのシーンは本当に賛否両論かもしれませんがかえって私、「斬九郎はどうなったの?!」
と論議するのも渡辺監督の策略だったのではないかと思えます。
「やはり斬九郎は生き延びて蔦吉と一緒になったのだ」と思うか「やはり斬九郎はあの時確かに
死んで、あれは幻想や夢やパロディ又は二人の生まれ変わりなのだ」と思うかは視聴者の我々
次第。

私は最初「なんだぁ!生きてたんだ!良かった!でもその髪型はどうよ?笑」なんて明るくツッコ
ミ入れてたんですがいろいろな方のご意見聞いてもう一度見たりするうちに考えこんじゃいまし
た。しかし斬さまが「あしたのジョー」のように目を閉じたままのラストだったらもっとショックも大
きかったと思うのですが、時間の誤差や斬九郎の負傷度など現実的に考えればおかしいとして
も、あの文明開化シーンがあることで最後ながらも少し幸せな気分になれました。何度見ても第
一印象って強いみたいで私はこのリアルタイムでのショックがあのラストで和らいだ分、後から
いろいろ考え直しても思ったより冷静さを保ててると思います。そんなわけで私は「斬さまは死ん
だのだ!」とは思い切れてないので皆さんが斬九郎のことを「死んだ」「死んだ」と書く度、読む度
「うん。気持ちはわかるけどそれは貴女の中では斬さまは死んだかもしれないけど私の中では
死んでないよ」とささやかなツッコミいれてます(笑)
確かに通常なら西尾さま辺りが事件の真相や事後報告してくれるので安心して見れるんですが
やっぱり「斬九郎は死んだのか?!どうなんだっ?!」と騒がせるためには(って変な言い方だ
けど)あえてわざと事件の顛末をうやむやにしたのかなあとも思えますね。
だってあれは何度も書いているように視聴者の数だけ受け取り方のあるラストだったと思うんで
すよね。道理で考えたらあの出血量、時の経過などから生き延びられるはずがないっていう
ご意見もっともなんですが、私はやっぱりどこかで生き延びて蔦ちゃんと幸せになったんだとも
思いたくて、瞬間的に「斬さま死んだんだわ・・・」とブルーになる気持ちと「いやいや斬さまは生き
延びたのよう」と励ます気持ちがない交ぜになり・・・よく漫画である自分の良心(天使)と悪魔が
耳元でささやきあう、みたいな感じですね。お気づきの方いらっしゃるかと思いますがこのコメン
トそのものもかず4自身あのラストを斬九郎が死んだととらえているのかいないのか書いてる本
人益々わからなくなってきました(爆)矛盾してるかもしれないけれどお見逃し下さいませ。喪失
感は半端じゃなくて、あれから一向に斬さま作品コメントに手をつけられなかったのはそういう
複雑な心境もあってのことです(泣笑)

とにかくTV版「御家人斬九郎」って本当に謙さんのモノだと思うので、全てが謙さんの「御家人
斬九郎」にふさわしい最終回だったのだと思います。全50話、めっぽう強くてかっこよくてオチャ
メで色っぽい、最高に魅力あふれた斬九郎をありがとう!謙さん!!
またこの作品に関わった全てのキャスト、スタッフ関係者の皆さんに感謝の意を贈りたいと
思います。大変お疲れ様でした!素晴らしい傑作をありがとう!!願わくばDVD・ビデオ発売
化をご一考お願いします!
そしてこんな長いくせにオチもまとまりもない私のダラダラ駄文感想文を最後まで読んで下さっ
た奇特なお方もありがとうございました(笑)

2002/2/26 放送 2002/3/10 脱稿