"The Last Samurai"World Premiere in Kyoto 2003.11.21

11月21日(金)
幸い職場から近かったのもあり、夕方4時半頃出て二条城北門へ・・・
って既にかなりの人が並んでいました。早い人は朝から並んでたりしてたんでしょうね。

とりあえず開場し長蛇の列が動き出す・・・順路の要所要所には
武装兵士コスプレした人が・・・さすがワーナー・・・
入場門から仮設会場へ向かう時に前方に人だかりが見えて何だろうと思ったら、
この試写会入場券に漏れた人の中で「会場に向かうトムを見送ることができる謙」が
届いた方いらしたと思うのですが、その方達が沿道に並んでらっさいました。
私の知り合いにも同じ京都新聞の懸賞に応募してこの外れ謙が届いた方がいるのですが、
これ、「なんだ外れ謙かぁトムファンじゃないからいいやー」と反故にした貴方・・・!
もったいないです!体裁を構わなくてもよいなら間近でトムだけでなく謙さんや舞台挨拶
出席者の皆さんのご入場を間近で見られて、運が良ければサイン、握手はおろか写真も
撮れた可能性が高かったですよ?
私は個人的にテレビに見切れたりするのは避けたい人なので謙さんには機会があれば
別の場所で(舞台初日祝いとかね)サインや写真をお願いしたいし、私は皆さんの
感極まった舞台挨拶のお言葉をお伺いできて幸せだったのでいいのですが
人によっては「外れ謙」の方がある意味「当たり謙」だと思われる方もいらっしゃるかも。笑

二条城プレミアと聞いた時は
「一体どこで上映すんの?まさか寒空の中屋外で?ぶるぶるぶる」
と怯えていたのですが上映されたのは屋根も壁もある仮設会場で思っていたより
よほどちゃんとした建物でした・・・『陰陽師2』の試写会も二条城で行われたとは知っていた
のですが会場情報は全く知らなかったので一安心・・・
更に至れり尽せりなことに入場時、「THE LAST SAMURAI」とロゴの入った真っ赤な
ブランケットとカイロを配っていました・・・
しかもその毛布回収だと思っていたらお持ち帰りできたんですー♪わーい!いい記念になったぞう。

開場後席に着くとスクリーンに、そのプレミア上映が行われる会場まで練り歩きながら
ファンサービスする舞台挨拶出席者たちの映像が映し出されました。そのスクリーン映像で
目当てのスターの表情を見て色めき立ち、同時に沿道のファンに嫉妬でどよめく会場・・・苦笑。
しかし・・・一人で複数の人のサインもらってる人や携帯にサインもらってる人とかもいたなぁ。
関西ローカルネタですが、やはり六本木ヒルズの東京プレミアは全国ネット局・雑誌社の
取材陣が多かったと思うのですが、今回は開催が京都ということもあってか
関西ローカル局のレポーターやキャラクターがちらほら・・・
トムはペネロペちゃんを伴い相変わらずのファンサービスっぷり。
丁寧にサインしてあげたり一緒に写真撮ってあげたり、後で聞くところによると35分もファン
サービスしてたらしい。ほとんど観光も休養もない自家用ジェット往復来日という
強行スケジュールらしいのにそのサービス精神に脱帽。
その周りには案の定、戸田なっちゃんが付き人のようにつき従っておられました。笑
我らが謙さんもサインやインタビューに応じたりされていましたが
一度カメラに向かってガッツポーズをされてました。「ぐわし」・・・じゃないよねぇ?笑

そうこうするうちに出演陣も会場にご到着。舞台袖から壇上に
上がられる前に謙さん、真田さん、トムと三人ハグされてました。笑

舞台挨拶出演者は小山田シンさん、小雪さん、音楽担当ハンス・ジマー(!)
エドワード・ズウィック監督、トム、謙さん、真田さん、福本さん。

実はハンス・ジマー音楽が大好きで『ラスサム』サントラが出るまで
淋しいので『パイレーツ・オブ・カリビアン』のサントラ聴いてた
くらいな私・・・他の方のコメントも各方面でちらほら拝見してきたけれど
ハンス・ジマー氏はコメントも来日も予期していなかったので嬉しかったのでした!

また福本さんも東映で何十年もやってこられたベテランの斬られ役大部屋俳優さん・・・
壇上では終始控えめで後ろに下がられる福本さんを真田さんが前へ
導かれたり、福本さんの番のコメント時にはマイクから離れて
立たれたのを、トムがマイクセッティングまでしてくれて見てて微笑ましかったですぅ〜

冒頭、司会者から出演者の紹介で一人一人壇上にあがられましたが
やはりトムの時は最大の拍手、声援、歓声。でも私が謙さんの時も
負けないくらい歓声、拍手を送ったのは言うまでもありません。

各出演者からの挨拶前に、京都市からお祝いとして桝本市長が出演者の皆様に贈り物を・・・
市長はいつものように着物で登場し、いきなりの特別感謝状の贈呈・・・爆
冒頭は”Welcome to Kyoto”云々と英語で挨拶した市長でしたが
日本語になった途端「感謝状 トム・クルーズ様」に皆苦笑。
主旨は「歴史を誇る観光都市・京都にプレミア試写会のためにお越し
頂きありがとうございます。『ラストサムライ』によって日本の心を世界に
発信されることを祈り、これを機に京都の魅力を是非世界に・・・!」ってことらしい。
市長わざわざ舞妓さん引き連れて贈呈品を渡される・・・
トムにはお着物、謙さんと真田さんには飾り兜(五月人形のような小さいもの。
当然頭にはかぶれません。)、小雪さんたちには扇を贈呈されていました。
(すいません。他の方には何を送られたかは記憶不確か)
トムに至っては贈呈というか着せられてました。笑
そしておそらくその後の舞台挨拶のために一端撤収させられることに・・・
段取りとして一端預かるのだということはわかっていたんでしょうが
着せられた着物をまた脱がされ持っていかれ、
「あー!僕の着物奪われたー!」的リアクションをするトム。爆
そしてそれに乗る謙さん。かわいすぎ。
今までの記者会見などでもその仲の良さは存じてましたが
今回本当に実感しました、二人のらぶらぶっぷり!爆
司会さんが話されている時や段取り中にも二人で天井指差して楽しそうにお話
されたりしてました。仮設会場の設計についてでも話しておられたのか?気になる。笑

ちなみに戸田なっちはトム専属でハンスジマー氏と監督の通訳さんは別の方でした。爆

まずは監督のコメント
「初めて日本に来たのは実は京都で、それは最も古く伝統的な
日本を京都で感じられるからです。そして日本に来る度に京都に惹かれます。
京都には美しさ、歴史、学ぶことがたくさんあり、素晴らしい。
インスピレーションをたくさん受けたこの京都でプレミア上映し
皆さんに見て頂くのがふさわしいと思いました。どうぞ皆さんこの映画を
通じていろいろなことを感じて頂きたいと思います。」

音楽担当ハンス・ジマー氏
「私は日本文化に魅了されてきました。また音楽家としてはこの文化に
どうやって音楽で表現するべきか悩みました。監督の作業とは異なり
私の分野はかなり想像力を要するもので、想像を働かせました。
今日皆さんに完成した音楽を聴いて頂くことを嬉しく思います。」


福本さん
「世界のトップスター・トムクルーズさん、渡辺謙さん、真田広之さん、
小雪さん このような方々と仕事させて頂くことを大変幸せに思っています。
この作品の中でのトムクルーズさんの侍魂というものはスゴイものがあります。
立ち回りも凄くかっこよく決まっています。
今日は寒いですがこの映画を見て頂ければ寒さもふっとぶと思います。
この映画を見てどうぞ感動して下さい。どうもありがとうございます。」


小雪さん
「私もこの映画を見て本当に心打たれました。この映画は日本の文化、日本の心や
メッセージ性の強い映画だと思います。皆さん今日はこの映画を楽しんで下さい」


真田さん
「時代劇を学び育ったこの京都でプレミアが行われることは僕にとっては
感無量です。また時代劇を始めた時、僕にとってヒーローだった福本清三さんと
久しぶりに、そしてハリウッド映画でご一緒できたことは大変嬉しかったです。
(会場拍手)
トム、監督始め日本の文化に深い敬意を頂きながら両方の文化が合流していく
瞬間は感動的でした。その空気は映画で感じることが出来ると思うので
皆様も是非今日体感して下さい。」


「眼光鋭いサムライを演じた」(←司会者談)渡辺謙さん
「・・・やっぱりいいなぁ映画ってのは・・・(しみじみ)(会場笑)

京都はもちろん仕事で何度も来させて頂いておりますが、
実はエドと初めてオーディションで会ったのも京都でした。
つまり勝元というキャラクターが初めて生まれたのもこの京都だと
思っています。その京都にいらっしゃる皆さんに勝元とオールグレン、
そして「日本人の魂」をお見せできることを本当に嬉しく思っております・・・」


感極まって言葉につまられる謙さん・・・声もうるうるされている・・・そこへ真田さんの一声。

「殿っ!」

氏尾@真田さんのエールを得てスピーチを結ばれる殿・・・じゃなくて謙さんw
「これを見終わった皆さんとその「誇り」を分かち合えるであろうことを本当に感謝しております。」

直前までトムとじゃれたり、他の出演者のコメントの時に
「ヒューヒュー」
とはやしたてたり(笑)テンション高かったのに、ご自分のコメント時に感極まってうるうるされる
謙さんを見てる自分までうるうるしちゃいそうでした。(まだその時点で映画見てないのにw)
真田さんの掛け声も嬉しかったんですよねぇ。共演陣が仲良さげってことはそのチームワーク
の良さがきっと画に表れて良い作品になっていると信じているので・・・何度も言いますが
真田さんと謙さん・・・一度お二人で対談とか番組出て下さいーーー!爆

それにしてもトムにしてもエドや真田さん、謙さんにしてもそうですが、京都市民としては
繰り返し「京都でプレミア上映会が行えることを光栄に思う」と仰って頂けると京都人で良かった!
と痛感致しました・・・ええ。「本編そのものはどっちか言うと京都より姫路の方が映ってるやん!」
というツッコミはこの際却下で(爆)皆さん「京都を特別な地」と見なして頂いているのが嬉しくてたまりません。
そしてオオトリ・トムのコメント。一段と拍手と歓声が強くなります。

トム
「本当に今夜は感動で胸がつまります。今日この後すぐに日本を発たなければ
ならないのですが
(会場「えー!」という残念がる声)
本当は離れたくありません。本当に京都は美しいです。
皆さん来て下さってありがとうございます。この映画は愛着のある映画ですが、
皆で協力しあって作り上げた作品です。皆さん楽しんで下さい。」


拍手なりやまず・・・なりやまない拍手にトムが何か言おうとしてたんですが司会者さんが
(時間が押してたのか?)「トムクルーズさん本当にありがとうございましたー!」と
閉めようとされてました。爆 思わずツッコミ入れちゃいました。「トムまだ何か言おうとしてるやんー!」笑
しかし戸田なっちゃんが訳すとえらく丁寧な日本語になりますよね。
「私(わたくし)は〜〜でございます」笑 しかも一部トムを遮って
トム以上のオーバーリアクションで訳してらしたりして笑えました。

それでもトムは最後に
「思いがけない贈り物を頂きありがとうございます」
京都市長に感謝を述べると同時に京都市の発展を祈ってくれました♪
さすが「気心の人・謙さん(かず4命名)」が「人格有段者」と命名するほどの人だもの・・・トムありがとう〜! 

これまでの記者会見などでもみるみるトムと謙さんたちが仲良くなっていく様子は
拝見してきて微笑ましく思っておりましたが、今回ほど
「トム、『ラストサムライ』製作してくれてありがとう〜!謙さんたちと共演してくれてありがとう〜〜!!!」
とトムに感謝したことはなかったかもしれません。出演陣は残念ながら上映開始前には
退場されてしまったため、作品の感想としての賞賛の拍手は送ること叶いませんでしたが
その代わりとばかりに会場を去る出席者の皆さんに大きな拍手を送って見送りました。
あ、最後に謙さんの音頭で手をつないで皆ガッツポーズ(←陽昇の初日舞台挨拶時みたいなの)
されたのですが、福本さんが照れてらしたのもかわいかった・・・

しかしさすがに3時間弱の映画・・・仮設会場が思っていたよりちゃんとした建物
だったとはいえ夜の冷気で最後のほうは足元ジンジンしてきてましたけど
作品内容は良かったです。作品としての感想はまた改めて語ろうと思いますが、
見れば見るほど味わい深い作品で、涙の量も増える一方です・・・
雑誌やテレビ、ラジオなど今まで『ラストサムライ』について語ってこられた
皆さんの作品に対するご苦労や情熱、愛を思うと別の意味でも感慨深い作品でした・・・
音楽もさすがハンスジマー!的迫力とクライマックスの荘厳さにやられました。
何より謙さんファンとしては「渡辺謙」の演技を堪能し、作品を堪能することが世界に
先駆けてできる望外の幸せに感無量であらしゃいました・・・
公開後の反響もスゴイものですが、この作品ほど公開前から庵の掲示板や
方々のサイトで賑わってきた作品ってあったでしょうか。
興行成績=その作品の価値・評価だとは思いませんが、あまりの感動を
誰かに伝えたくて、もしくは謙さんご本人に伝えたくて、とお言葉を
お寄せ下さる程の演技をされた謙さんもスゴイけど、謙さんだけが
凄いのではなくて、その演技を引き出した監督や脚本や他のキャストや
スタッフやこの作品に関わる全ての人に感謝したい気持ちで一杯です。
そりゃ細かいツッコミなんてしようと思えばいくらでもできると思うのです。景色とか
作法とか、もちろん設定や筋書きに対しても。
でもそういうことをひっくるめてもその作品の質に比べれば、俳優たちの演技に比べれば
そんなことはどうでもいい、と思えるような質だったからこそこの反響なのだと思います。
しかし・・・外国人にこんな良質の時代劇を作ってしまわれていいのか?!
日本時代劇!というのも浮き彫りにされたかも・・・これに感化されて日本の時代劇また
良くなればいいなぁ・・・そしてこれを機に日本の名優たちを世界に知らしめたい。
手始めに斬九郎全話DVD化(英語字幕付き)お願いします・・・(汗)

時代劇作品などで京都にいらっしゃることの多い謙さん。
よく「ああ今頃撮影で同じ京都の空の下に!!!」とか「あの頃同じ京都市内に!!」
などニアミスに悶えて参りましたが、思えば今回、撮影ではないファンが参加できる
(抽選とはいえ)京都で行われたイベントとしては初めてだったわけですね・・・
通常プレミアといえば東京だけでしょうに、というかむしろハリウッド映画なら
北米のみでしょうに、世界に先駆けて東京、そして京都でまで催してくれた
ラスサム関係者に大感謝です!!合掌・・・
てなわけでビバ!ラスサム!ビバ!京都!ビバ!渡辺謙!!
今後もご活躍益々もって応援させて頂きますっ!

追伸:壁紙は本編でも大事なキーワードでもある「桜」壁紙にしました。
『御家人斬九郎』最終章では「梅」に泣き、『ラスサム』では「桜」に泣く・・・
花粉症じゃないぞう!爆

2004年1月1日 脱稿

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