2004年2月16日放送のTBSラジオ『荒川強啓 デイ・キャッチ』を鱗さんが文字起こしして下さいましたw
ちょっとレポってもらえるかと気軽に頼んだらほぼ忠実に再現して下さってすいませんー!お手数おかけしましたーー!!汗
鱗さんのサイトは庵からもリンクさせて頂いておりますが、コラムも必見です4 鱗さんの力作文字起こしに
かず4ツッコミも加筆してお送りします。(え?いらない?汗)番組未見の方はお楽しみ下さい。
●・・・強啓さん 黒字・・・謙さん ■・・・かず4ツッコミ
強啓さん●オスカーノミネートおめでとうございます。
謙さん■…まあ、ありがとうございますという感じなんですけどもねえ。全然自覚がないんですよ、僕。
この間のGGの時も凄いことなんだなあと思っていたんですけど実際行ってみたらもっと凄かったので(笑)
綺羅星ってこのことだなあってぐらい。もちろん日本のアカデミー賞も参加させて頂いたこともあるんですけど…
なんかその時以上に、全くスクリーンの中でしかお目に掛かったことのない人ばっかりが、目の前という
よりもすぐこの辺に……なんか後ろにいたって感じなんで。
だから(オスカー会場に)行ったらまたドキドキするんだろうなって思うんですけど。今全然自覚がないんですよ。
強啓さん●こうなったらハリウッドのオファーがどんどん来るんじゃないのかね?
謙さん■う〜ん、どんどんてことではないと思うんですけど…
ただやっぱり、一個ずつ一個ずつ、割と狭い隙間の中をガッとねじ込んだみたいな感じがあるので…
だから一本一本、回を重ねる事にね、少しずつまた枠っていうか幅みたいなものを広げていきたいなと思うし。
だから、凄いチャンスでもあると思うし、凄いある種の、こう…もうOne
Tryっていうのかな、ある種の枷を
もっていかないといけないって気は、またしてるんですけどね。
かず4■また長島監督風擬音表現が・・・w>「ガッとねじ込んだ」
強啓さん●(砂の器の役柄上)髭ってのが必要なんだろうけど、精悍さがまた増してきたね。
謙さん■や、そんなことないですよ。それはだから、(ちょっとおどけた調子で)みなさんフィルター
かかるんですよ(くすくす)僕自身、全然変わった気はしてないんですけどね。
う〜ん、もちろん俳優って生き物ですから、どんどん変化していくんだってふうには思うんですけど、
まあ自分の中では本当に、靴一足分ずつ、毎日毎日前へ進んでいる感じなんで、そんなに
一足飛びに何か変わったっていう自分の実感もないんですけどね。
かず4■謙さん比喩表現多いですよね・・・ていうかボキャブラリー豊富。尊敬。
強啓さん●20年来謙さんを知っているので感動してしまう
謙さん■だからさ、強啓さんだとさ、こんなころから知ってますって感じでしょ?
オムツ変えてたの見てたんですって頃から知ってるから。だからやっぱり何人か「ラスト・サムライ」
見た方でね、本当に若い頃から見て下さっている方とか、NHKで僕を育てて下さった方とか、
なんか違う感慨でね、出てきた段階から目頭が熱くなるみたいなね(笑)
子供の卒業式に立ち会っちゃったみたいなね。そういう感じがあるみたいですね。
かず4■私の場合、ファン歴は政宗からなんですが、ラスサム初回の感動ってのは「今まで見てきた渡辺謙」
に対してっていうよりも、庵で「トムがサムライ映画撮るために日本の俳優を探しているらしい」という情報
を知ってから、謙さんが出演すると決まり、撮影が始まったりでそれまでのパブリシティで漏れ聞く
ラスサム撮影秘話やトムとの友情話とか想い起こして感慨深かったのは確かでしたけどね・・・
それがアカデミー賞ノミネートまで来たかぁ〜しみじみ。
強啓さん●色んな艱難辛苦乗り越えてきたことが芝居にも出ているのでは?
謙さん■ありますよね。それはだから、さっきも話してきたみたいに役者って生物(なまもの)ですから
自分の体験したこととか、ある種思ったこと、それはセリフの中に書かれてなくても
役柄の中に色濃く、たとえ出てなかったとしても、何か形を変えてにじんでくるもの
っていうのはあると思うんで、まあそれは決して無駄な人生じゃなかったな
て今思うんですけどね。(ちょっと笑って)こんなに山あり谷ありのヤツは
いないと思いますけどね(くすくす)
かず4■あう・・・>こんなに山あり谷ありのヤツはいないと思いますけどね
いや、それをネタに出来るようになったら真の関西人ですよ!(ってかず4・・・謙さんは関西人ちゃうから)
強啓さん●谷は谷で受け止めて、そういったものをパワーにしてきた謙さんはSexyになるよ
謙さん■(はっはっはと笑って)エロジジイにならないように頑張ります
強啓さん●それはSexyじゃないから、単なるスケベだから(とツッコミ)
かず4■エロジジイっていうか出演作ではラブシーンはないのに必要以上に脱いでらっさるが・・・爆
Sexyなのは昔からです。
強啓さん●「砂の器」評判いいですね
謙さん■前が大きい映画やらせて頂いた後に、何やろうかっていったらテレビかな〜って最初思ってたんですよ。
でも改めて戻ってきて、日本の現場でテレビをしてみるとね、あ、やっぱりほんと自分として、全ての部分
で生きていないと画面に丸映りっていうか、さらけ出されちゃうんだっていう逆の恐怖心みたいなものが
わいてきて、これは「立ち向かわないといけない作品になるな」っていうのが一日目にして思ったんですよ。
なおかつ作品の持っているエネルギーっていうかな、30年、40年経っても朽ちないエネルギーっていうのが、
やっぱりありますから、それと毎日毎日格闘している感じですね。
こんな時代でありながら、すごくアナログな現場にいる感じですよ、手作りで。
かず4■面白いです 『砂の器』!本編終わったら映画版や小説も拝見するつもりです4
強啓さん●GG賞の授賞式戻ってきてすぐロケに入ったでしょう?
謙さん■そうですね、成田から羽田へ行って、羽田から出雲へ飛びましたから。それもね、割と今タイトな連続
ドラマを撮っていて、一週間に一本提供していかないといけないわけですから、その中で僕が一週間まるまる
お休みを戴いて向こうに行かせて頂いてましたから、まあそれは最初から分かっていたスケジュールなんで、
向こう飛び立つ前から、体調管理とか気持ちの切り替えをやってましたんで、そんなに大変なことではなかったんですよ。
強啓さん●何本か撮りだめして行ったわけ?
謙さん■とりあえずその週は穴開けないようにして行きましたけどね。
強啓さん●え?じゃあ何週間か分は撮ってないの?
謙さん■じゃないです、翌週分今撮ってますんで(笑)
結構本当に、オンエアを見て、じゃあ来週どうしようかみたいなね、本当ライブなんですよ。もう、
毎週捜査しているみたいですよ。だからプロデューサーとディレクターと捜査会議をしてますよ。
かず4■笑 まさに「撮って出し」状態なんですね。捜査会議見てみたい〜w無論夜食はカツ丼なんですよね?!
強啓さん●週一の情報番組みたいじゃない?
謙さん■ですね、「この間の事件ですが…」みたいな。そういう乗りですよ。また今月末に、二回ほどちょっと、
向こうの俳優組合の賞、俳優が俳優を選ぶという素晴らしい賞があるんで、それと、あとまあオスカーと
ずっと行ってるわけにいかないんで、一泊三日で行って帰ってきて、また四泊五日で行って帰ってって
いうのがあるんで、またちょっと貯めていかないとなっていうのがあるんですけど。
かず4■一泊三日・・・爆 打倒!トムの滞在14時間!!の次元で砂。お疲れでないようお祈りするばかり・・・
強啓さん●となると体力が心配になるんだけど…あ、大丈夫かなあ?
謙さん■それも含めて、スケジュールの一環として組み込んでますから、そういう意味では今日本にいることの
大変さも、逆の喜びも含めた上で考えてますんで。
強啓さん●このままハリウッドに
謙さん■僕個人としてはね、僕が日本人であるということはある意味大事なことだという気がするんですよ。
だから、これはもう一貫して変わらないんですけど、やっぱりビジターのまま行きたい。向こうをホーム
グラウンドにするのではなくて日本の俳優として招かれる物があれば、いつでも飛んでいきますよって
スタンスで、もちろんそれでも何処の役をやるか分かりませんからね、
下手すると中東だとか、他のアジアの国の役をやる可能性もありますんで、でも僕自身は日本の俳優
ですよ、ていうそのスタンスだけはね今の段階では守りたいなあと思っているんで、だから
向こうで貸しアパートでも借りて過ごしたいなあと思ってるんですけどね。
かず4■「バットマン」出演ってこのことか・・・その1>下手すると中東だとか・・・
これ、チャットの時にAsakoさんに指摘されて後から考えてみるとそうだったのかぁと思った謙さんのお言葉。
その後のインタビューでの「まぁ中東の役くらいはカバーできる顔なので(笑)。」っての笑いましたよw
それはともかく「ホームグラウンドは日本」だと何度も公言して下さるのが嬉しいです。
謙さんの世界で活躍されるのは嬉しいけれど拠点を移されたらやはり日本のファンとしては淋しくなりますし。
強啓さん●次はどんな役柄をやりたいとかそういうのはないの?
謙さん■なくなりましたね、段々。やっぱり僕らは呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ〜ンて感じなので
鱗さん■←このフレーズお好きですよね、ブランチでもおっしゃってたような
謙さん■呼ばれるまでは何も出来ないって気がするんですよ。まあもちろん、こういう話いいなあとか、
こういった話はどうですかといったプロセスの中で作り上げていくことはあったとしても、やっぱり自分で
思い描いた物をきっちり図式にしていくってよりも、あ、こんなのが出来ちゃったんだとかあ、あんな方向
にも行けたんだっていう風に、自由にしていた方が、なんかね、楽しいかなって気がするんですよ。
だからほんと40越えて、40も半ばになって、行き先が分からなくなっている
自分ていうのがちょっと嬉しいなあって気がしているんですけどね。
とにかく、また皆さんがびっくりするような、「うわこんなのやっちゃうのアイツ」っていうようなものをね、
やっていきたいなあと思っていますんで、驚き半分、喜び半分みたいな形で、
また皆さんの前にね、スクリーンの前にね、立てるように頑張りたいなあと思っていますんで。
かず4■「バットマン」出演ってこのことか・・・その2>「うわこんなのやっちゃうのアイツ」
策士渡辺謙にかず4敗北・・・ええ。そりゃもうビックリしましたわよ!苦笑
強啓さん●どうもありがとうございました。活躍をお祈りしております。
謙さん■どうもありがとうございました。懲りずにまた呼んで下さい。
かず4■できればその折は庵にも放送予定お知らせ下さいっ(殴)
てなわけで鱗さん文字起こしありがとうございました!
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