「平和の白いリボン」をつけよう!!

 

21世紀の平和を創るのは、武力ではありません。

力を振りかざしたり、声高に叫ぶのはでなく、

沈黙が平和を創ることを良く知っている女性たちと、連帯したいと思います。

趣旨に賛同する個人の自発的な参加による行動です。

浮田久子

 

戦争に反対する黒い服の女性」

Women in Black Oppose War

Woman in Black: - http://womeninblack.net/

 

 

戦争、報復に反対し、沈黙して佇む「黒い服の女性」

Cynthia L. CooperWEnews 特派員)

【ニューヨーク「女性E-ニュース」】より


まず最初に、黒い服を着た4人の女性が、ニューヨーク市立図書館の広く白い階段の上に、

守護獅子の1つの正面から4.5mほど離れた所で、列を作りました。黒いズボン、黒いシャツ、それに黒い上着、中には黒いスカーフをまとっている人もいました ── 911日のテロ攻撃に対するめくら滅法な報復で暴行を受けたり、苦しめられたイスラム教徒の女性達との強い連携を示すためでした。

テロリスト達への爆撃の最中でさえも、これ等の平和的活動家達は、言葉を発することなく、何のスローガンも唱えず、一人の男性も招き入れませんでした。「こういった事が、国際的な人権グループ─ 黒い服の女性 ─ を効果的にする要素なのです。」と彼女達は言っています。

水曜日の晩に、列をなしていた女性達にさらに女性が加わり、そのうちの大半は黒い服を身につけ、何人かは、灰色やデニム、カーキ色のものなどを着ていました。ついには、白い石段を横切って、24人以上に広がり、際立って印象的なイメージを作り上げたのです。飾り気のない横断幕には、「戦争に反対する黒い服の女性」と書かれていました。彼女達はその後1時間、口を開くことなく立っていました。

 

「このように、時々、人々がどうしていいか分からない時、私達は沈黙の中で意志を伝え合うことを受け入れるのです。」と参加者の一人である、インディラ・カヨセヴィッツさんは言いました。「沈黙はとても威力があります。私は暴力の犠牲者達を悼みつつ、同時にそのことを公的に表明しているのです。」

「黒い服の女性」は沈黙することで、歴史的に女性達が意見を抑圧されて来たことに焦点を当てています。「黒い服の女性」は軍国主義や暴力に反対するという共通の哲学と沈黙の中に示威行動するという同じスタイルを共有する、ゆるやかな国際女性ネットワークです。形態上の組織、又は職員を持たず、彼女達は弔意の黒服を身につけて、公共広場で平和の為の「見張り役」をする為に、ある決められた時々に集まります。参加者として迎えられるのは女性だけです。

「集まった女性の中には強い共通のエネルギーがあります。」と、数年前にニューヨークの「見張り役」に立ち始めた哲学科の学生であるステファニー・ダモフさんは言いました。「そのことによって、人々が立ち止まり、考えさせられるのです。」

その沈黙は、ベトナム戦争の当時、反戦抗議としてなじみ深い一部分であった声高なデモ行進とは対照的です。「この問題について、すでにありあまるほどの言葉が語り尽くされました。」と長い間参加しているパット・デ・アンジェリスさんは言いました。又、カヨセヴィッツさんは「沈黙は女性の意志が歴史的に抑圧されてきたことに対して、注意を喚起します。」と語りました。

 

最初の「黒い服の女性」の抗議運動は、イスラエルで1988年に、パレスチナ人との和平への強い思いを集約する為に、始まりました。1991年には、1つのグループがベルグラードで形成されました。そこでは、女性達が、ユーゴースラヴィアでの戦争に抗議する為に、週毎に共和国広場に立ちました。同盟団体が、世界中のあちこちに起こりました。アゼルバイジャン、カナダ、デンマーク、イングランド、フランス、イスラエル、インド、インドネシア、イタリア、スコットランド、スペイン、スイス、そしてトルコで。又、サンフランシスコ、ポートアイランド、オレゴン、アン・アーバー、ミシガン、ロード・アイランド、アリゾナを含む合衆国の数ヶ所で。

ベルグラードのグループは、街路での示威表明や、女性難民に対する援助を行う諸計画において、ことに積極的であった為に、2001年3月、「女性と国際的な警戒態勢のための国連開発途上国基金」─ 地球規模の女性の意識向上のための計画 ─ から、女性ミレニアム平和賞(Millennium Peace Prize for Women by the United Nations Development Fund for Women and International Alert)を与えられました。6月には、8人のデンマークとノルウェーの国会議員が今年のノーベル平和賞に「黒い服の女性」を指名しました。

 

「黒い服の女性」は、男性指導者達に、‘戦争から引き返す’よう強く訴えています。

月例のニューヨークでの「見張り役」(Vigils)は1993年以来続いています。最初は、旧ユーゴスラヴィアでの戦争の道具としての女性のレイプに抗議するために、国連の通りの向かい側に立ちました。その女性達は,時には、「弔意と怒りに燃えた女性グループ」(Women in Mourning and Outrage)といったような地方の活動グループに参加したりします。このグループは、ニューヨークの市警察がギニアから来た無防備の移民アマトゥ・ディアロを殺害したことに呼応して結成された団体です。

9月11日のテロリスト攻撃の後、ニューヨークの団体は月例の「見張り役」を週例に変えました。

図書館の前で通行人に手渡されるビラには、次のように書かれています。「政府関係者に、戦争から‘引き返す’事を強く要求する。」「私達は死者を悼み、遺族や傷を負った人々に深い同情を覚えます。この暴力を犯した者には,国際法の下で正義の裁きがもたらされるべきです。」

 

伝統的なこれまでの非営利団体と違って、「黒い服の女性」は幹部職員や一般職員又は活動拠点を持ちません。中心的なメンバーが共同で決定し、インターネット上への掲示、又はフォトコピーといった課題を、個々に引き受けます。お金は、必要な時に、コーヒー缶に集められます。

「私達は‘力’には関心がありません。私達は‘社会の変革’に多大の関心を持っています。」とカヨセヴィッツさんは言っています。彼女は1994年にベルグラードから移住して来た後にニューヨークの「見張り役」に参加したのですが、さらにこう付け加えました。「それは動員のための手段です。」

 

世界の「黒い服の女性」は、独立して活動しています。しかし国際ネットワークは年1回集まっています。8月のユーゴスラビアのノヴィ・サドでの第10回結合集会では、16ヶ国から来た250人の女性が出席し、主要課題である、マケドニアでの暴力行為に反対を表明しました。

世界中の女性と協調して行動するという考えは、多くの正規の参加者達の中心的理念です。

「私は暴力と戦争という状態に直面している世界中のすべての私達の同胞である女性達と固く結束しているという非常に強固な意識を感じています。不正に反対する立場を取り、はっきりした態度を取ることは、非常に大切なことです。」と、デ・アンジェリスさんは語りました。彼女は、時々、雨の中、寒さの中、一人で「見張り役」を続けて来ました。

その頑固な‘沈黙の佇み’に対する人々の反応は常に肯定的であるとは言えません。一人の男性が、こぶしを振り上げて、怒鳴りました。「やつらに爆弾を落とせ!爆弾を落とせ!」と。でも、それを見ていた一人の女性が、立ち止まって、それをはねつけるかのように、一人一人、列を作っているすべての女性の手を握りました。

「効果は抜群です。」ダモフさんはこう言ってさらに付け加えました。「でも、ゆっくりとそして着実な歩みです。大げさな派手派手しいものではありません。」

 

20011024日着信)和訳:高木美枝

 

 

 

■■■■WOMEN IN BLACK■■■■
女性たちの非暴力イニシアティブ

 

アフガニスタンへの軍事攻撃とすべての女性に対する暴力に反対するWOMEN IN
BLACK
、東京・銀座でのピーススタンディングです(福岡でも同じ日にあります)。
 攻撃はまだ終わっていません。そして私たちはこれを解放戦争とは呼びません。
沈黙して、傷つく人々と思いをともにする時間を持ちましょう。どうぞ黒衣でお
いでください。

 

銀座でピーススタンディング

場所:銀座1丁目中央通り、松坂屋の前(当日は歩行者天国です)
和光ビル・三越の交差点を三愛ビル側(新橋側)に入った一つ目の角のあたり

 

第8回アクション:12月9日(日)15001600

第7回アクション:122日(日)15001600

第6回アクション:1125日(日)15001600
第5回アクション:1118日(日)16001700

 

 

旧ユーゴスラヴィアを民族間の殺戮とレイプが覆っていたとき、街頭で反戦を
訴え続けた黒衣の女性たちがいました。
 憎悪のナショナリズムを超えて暴力に立ち向かい、犠牲者を支えた彼女たちの
行動は、戦争と軍国主義、女性への暴力とたたかう世界各地の女性たちに大きな
勇気を与えました。
 WOMEN IN BLACKの運動はイスラエル、インド、インドネシア、カナダ、

デンマーク、イギリス、フランス、イタリア、スコットランド、スペイン、スイス、トルコ、アメリカなど世界各地に広がっています。
 今日、私たちも、アフガニスタンそして世界各地の暴力の犠牲者への追悼と、
イスラム女性たちとの連帯を胸に、黒衣をまといます。
 恐怖による沈黙、力による支配は、一部の武装集団だけの武器ではありません。
私たちの生きるこの社会と歴史の中に、深く埋め込まれてきたのです。
 すべての暴力の犠牲者を悼み、私たちも世界各地のWOMEN IN BLACKと行動をともにします。恐怖と暴力による秩序を拒否します。

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この行動は、上記の趣旨に賛同する個人の自発的な参加によっています。**

 

 

連絡先:本山央子Hisako MOTOYAMA
motoyama@jca.apc.org