フォックス様からのいただき物

   聖典風 あわせ練習中の シャーロック・ホームズ&ドクター・ワトスン

 素的なおじさま達てんこ盛り&素晴らしく上手なイラストも満載のページ Far Eastern Tale のフォックス様より、ホームズとワトスンのイラストを頂きました。

 リンクをさせて頂いている縁で、私もよく Far Eastern Tale さんへはお邪魔しております。最初はワトスニアンなコンテンツ目当てだったのですが、古今東西、映画、テレビドラマ、小説、アニメ、そしてクラシック・ミュージシャンなど、様々なジャンルから目ざとく「素的なオヤジ」を見つけ、熱く語り、描くその情熱が、とても楽しいサイトさんです。 
 「格好良いオヤジが好き」…この感覚は、私は凄くよく分かります。どんな紅顔の美少年も、ハンサムな青年も、いつかはオヤジになります。そうでなければ、若死にするだけ。人間は年をとるまで、その人格であることからは逃れられないのですから、オヤジになったら、若い頃の見る影もない…よりも、「格好良いオヤジ」になる事のほうが、高等技術だと思うのです。「若さ」はそれだけで美徳ですからね。世阿弥も言っておりますとおり。
 私は60,70年代のロック好きですが、ロッカーたちの格好よさは、若い頃はもちろん、オヤジになってからも保たれている辺りに、魅力があります。ローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツなどはその好例。

 さて、フォックス様は拙宅のホームズ・パスティーシュを楽しみになさってくださっているとの事。嬉しい限りです。その上、この度このような素的なイラストを頂いたのですから、喜びもひとしおです。
 ご覧の通り、イラストはグラナダと、聖典の風味を持っております。しかも、ヴァイオリニスト・ホームズと、ピアニスト・ワトスンの合わせ練習風景という、美味しい設定つき!
 フォックスさんは、クラシック音楽にとても造詣が深くていらっしゃいます。特にバロック音楽へのこだわりは、かなりものです。

 私はクラシック音楽を聴く方はあんまり…なのですが、ピアノを弾くのでクラシックに無縁ではありません。その辺りの会話をフォックスさん宅のBBSでも時々展開させて頂いており、このような設定な探偵&医者コンビとなったわけですね。
 バッハのヴァイオリンとハープシコードの為のソナタの練習中なのでしょう。二人はアマチュアですので、当然ハープシコードはない。ワトスンはピアノで代用する訳です。おそらく、ホームズは「曲のイニシアティブはヴァイオリンが取る!」と思っておるようです。そこで「ワトスン、ここはぐっとテンポを落として、次のパッセージで歓喜と輝きを表現すべく、テンポを元より上げよう。」などと提案。でも、ワトスンは「ベートーヴェンやショパンじゃあるまいし」…と、バロックにおいてテンポを揺らすのはお気に召さない。第一、ピアノの場合全てをノン・レガートで弾かねばならないこの苦労を、ホームズは分かっていないのです。「ワトスン、このドミナントでペダルだ!」などとホームズは上機嫌。ワトスンは、やっぱりバッハではペダルを踏みたくない…ええ…原作でも、グラナダでも、ワトスンが音楽をやるシーンはありませんので、これは想像の産物ですね。バッハでペダルを踏みたがらないのは、私です。先生が呆れるほど、踏みません。


 イラストを頂くといつも思うのですが、いったい皆さん、脳みそのどの部分で造形的な思考をコントロールし、表現なさっているのでしょうか?絵が全く描けない私には、奇跡のなせる業にも思えるのです。そして、何よりもイラストを頂く事は、感想を頂くことを並んで、創作意欲をかき立てます。本当にありがとうございます。
 フォックスさん、改めてお礼を申し上げます。「マリルボン」にも多少出てきますが、またホームズ・パスティーシュには音楽ネタを絡めて見たいです。今後ともよろしくお願いします。
 みなさん、ぜひともフォックスさんたくへいらしてくださいませ。素的なイラストと、熱い語り。そしてかなり笑えるお話が、皆さんを魅了する事、間違いありませんよ!


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