Foolscapへのいただき物/Hal & David

　イラストごった煮サイト「はっちぽっち。」の管理人，あさみさんは、バイタリティーに満ちた絵描きさんです。サイトには、三銃士の素的なイラストがいっぱい。更にファンタジー小説のイラストなども充実しています。そして私がそのバイタリティに特に感動するのは、ミュージカルや演劇、文学、歴史風俗などのイラスト群です。興味を持った分野に対して浮かんだイメージを、絵に出来るって素晴らしい才能だと思うのです。
　私も本を読んだり音楽を聞いたりすると、自分の中に「イメージ」が出来上がるのですが、いかんせんそれが絵では表現できない。だから小説を書くわけですが、その小説に更にイラストを描いていただけるなんて、本当に、本当に感激です。前回、あさみさんは私の三銃士パスティーシュに素晴らしいイラストを描いてくださいましたが、今回はオリジナル小説「ハル＆デイヴィッド」に描いてくださいました！
　このイラストの第一印象は、何と言ってもエレガント！そう、ハルは王子様なのです！それを再認識させてくださいました。綺麗な額に、青い目に、明るい髪、ノーブルな衣装…！

　あさみさんが仰るには、デイヴィッドのイメージが中々難しかったそうです。確かに、実在人物で「王子様」であるハルに比べて、オリジナル登場人物であり、「騎士」というやや漠然とした「職業」のデイヴィッドは難しい男かもしれませんね。でも、背中越しに不敵に微笑む彼は、確かにデイヴィッドです。彼はかなりデイヴィッドのイメージに近いです。
　あさみさん作品のお楽しみ「おまけ」では、更に「ハルデヴィ」ワールドが的確に再現されています。いけしゃあしゃあと「お嫁においで」と言うハル。無表情に即答「いや。」なデイヴィッド…そう、これこそハルデヴィなのです。
　いつも一緒に居て、ボケたりツッコんだり、ふざけたり、遊んだりの二人ですが、それぞれに背負っているものもある。互いの地位と、一緒に過ごしてきた時間、そして友情というには、あまりにも「人間としての初期設定」（たとえば、両親の子供である…と言うような）になってしまっている互いの存在…「ハル＆デイヴィッド」は楽しい小説にしようと思って書いていますが、そのバックグラウンドにあるものを、あさみさんは直感的に、二つのイラストで表現しているような気がするのです。

　あらためて、あさみさんにお礼を申し上げます。ありがとうございました。これからも楽しんでいただけるような小説を書きたいと思います。これからもよろしくお願いします。

　