Foolscap アンケート 結果

各ジャンルの連載も四作品揃ったところで実施 : 2006年 6月2〜16日

  2006年6月2日より、ニ週間にわたって、Foolscap史上初のアンケートを実施しました。私のサイト作成技術の未熟さから、非常に簡単な投票システムしか使えなかったのですが、それでも沢山の投票を頂き、興味深い集計結果となりました。
 ここでは、投票結果について、ご報告&分析してみたいと思います。


 Q1.Foolscapで楽しみにしているジャンルは?

 
1位 ハル&デイヴィッド(17票) / 2位 ホームズ(16票) / 3位 虚弱と壮健(9票) / 4位 三銃士(4票) / 5位 管理人のコメディ語り(2票) / 6位 雑記(1票) / 7位 管理人のロック語り(0票)

 投票開始直後は、「ホームズ」が順調に票を伸ばしていましたが、中盤から「ハルデヴィ」が伸び、終盤には「虚弱と壮健」の猛追というデッドヒートが繰り広げられました。最終日に「ホームズ」と「ハルデヴィ」が並び、同時優勝かと見えましたが、最後の最後に「ハルデヴィ」に執念の1票が入り、鼻の差の勝利となりました。
 ホームズやローマには、拙宅の作品とは関係なく一般的にファンが多く、それが票の順調な伸びにつながったと思います。さすが、実力がありますね。一方、ハルデヴィは拙宅のオリジナルなので、「ここで投票しないで、どこでする?!」という、応援してくださる皆様の熱意が、優勝をもぎ取ったと思います。作者冥利に尽きます!
 意外だったのが、「三銃士」の伸び悩みです。私は当初、ホームズと三銃士の一騎打ちになると予想していたのです。恐らく、三銃士のファンは多かれど、それは「アニメ 三銃士」のファンであって、原作系となるとまだまだホームズには及ばないと言う事でしょう。


 Q2. 主役級で好きなキャラクターは?

 
1位 デイヴィッド(12票) / 2位 ホームズ(10票) / 3位 アグリッパ (9票) / 4位 ワトスン(7票) / 5位 ハル(5票) / 6位 アトス (3票) / 7位 ダルタニアン(1票) / 8位 ポルトス,アラミス,オクタヴィアヌス (各0票)

 出足はワトスンがリードし、それをデイヴィッドが追う展開。終盤にアグリッパがすさまじい猛追を見せ、一時トップに立ちました。ところが気付かないうちにホームズがスパートしており、ワトスンとデイヴィッドを抜き去り、アグリッパとの一騎打ちかと見えました。ところが、ここでも最終日になってデイヴィッドが底力を発揮。僅差で勝利をもぎ取りました。
 全体にQ1と同じような分析が出来ると思いますが、「コンビ」という点において、「ホームズ&ワトスン」コンビの強さが目立ちます。二人合わせて17票。「ハル&デイヴィッド」も同じくあわせて17票ですから、皇太子も面目を保ちました。一方のローマ。オクタヴィアヌスは票を得ませんでしたが、これは私が「虚弱と壮健」をほとんどアグリッパを中心に描いてた事に起因していると思います。
 そして、ここでも「三銃士」は伸び悩み。アトスは原作パワーもあって面目を保ちましたが、私が「地位向上推進委員会」を結成してまでプッシュしたポルトスが、票を得るに至りませんでした。他のキャラと被ってしまったというコメントも頂いておりますが、委員会活動をさらに強化する必要がありそうですね。


 Q3 ホームズ・パスティーシュで好きな作品は?

 
1位 レガッタの街 (12票) / 2位 マリルボンの音楽家 (3票) / 3位 姿なき依頼人 (2票) / 4位 リンゼイ家の犬(0票)

 完璧に「レガッタ」の圧勝でした。これほどの得票差がつくとは、予想しませんでした。私は「レガッタ」には思い入れがあったので、作品として気に入っていました。しかし非常に長い作品ですし、ミステリーとしての出来は芳しくないので、読者のみなさんの感想は別だと、思っていたのです。ですから、この意外な独走は驚きであり、同時に非常に嬉しかったです。
 やはり、自分が「書きたい」と思う事を素直に書く、という事が作品の出来にも良い影響を及ぼすのでしょうね。


 Q4.  三銃士パスティーシュで、好きな作品は?

 
1位 新型マスケット銃お買い上げ (2票) / 2位 立派な銃士の作り方,とんでもない量の贋金を,義理人情が高くつく (各1票)

 これは4作品全て横並びと見て良いでしょう。「三銃士」全体が票を集められず、苦戦している様が、ここにも現れています。僅かに「マスケット銃」が1票リードしたのは、ダルタニアンの活躍の賜物でしょうか?


 Q5.ハル&デイヴィッドで好きな作品は?

 
1位 モンマスの祝宴 (6票) / 2位 甲冑職人の失踪,ダンスタブルの忙しい降誕節 (各3票) / 3位 戻れば三度市長になれる (2票)

 「モンマス」がダブルスコアで勝利しました。他の3作品は、横並びと言って良いでしょうね。この設問については、予想が立っていませんでしたが、結局終始「モンマス」がリード。確かに、作品全体の出来も良かったと思いますし、やはり女性キャラの登場に起因していると思います。
 それから、主役が負傷したという出来事も、印象に残りやすいですよね。


 Q6.  脇役で好きなキャラクターは?

 
1位 ジョン王子,ジェーン・フェンダー (各5票) / 2位 ハドソン夫人,ウィンチェスター司教 (各3票) / 3位 フォールスタッフ,ネッド,サムニス (各1票) / 4位 トレヴィル隊長,従者くん達,カエサル (各0票)

 完全に「ハルデヴィ」の独壇場となりました。選択肢を挙げた時点ではっきりしていたのですが、「ハルデヴィ」以外の三作品は、「主役側から脇役を観察する」傾向が強く、ハルデヴィは「脇役側から主役を描く」という、視点の大きな違いがあると思います。
 オリジナルであるか、パスティーシュであるかという違いも、大きく影響していますね。ともあれ、「ハルデヴィ」は私にとって、脇役を活躍させやすい作品です。(本当は「三銃士」のリシャール氏とかも入れたかったのですが…)

 さて、投票開始当初は、ジョン王子とウィンチェスター司教が飛び出しました。ジョンに票が入るのはある程度予想できましたが、司教は意外でしたね。しかし、司教は私のお気に入りキャラなので、とても嬉しいです。そんな中、中盤からグングン票を伸ばしたのが、ジェーン・フェンダー。数少ない女性キャラです。さすがに底力があります。終盤にジョンを追い越し、彼女が単独で勝利を収めるかと思った最終日、ジョンの「あにうえ命パワー」が最後の根性を見せたのか、ぎりぎりで同時優勝という結果に持ち込みました。
 ジョン・プランタジニット…「歴史の嫌われ者投票」をしたら、確実に上位に入るであろう彼(何せ、ジャンヌ・ダルクを火炙りにしたんだから!)が、こうして人気投票で優勝できるなんて、夢のようです!私も小説にして本当に良かったと思い、感慨深いものがあります。
 それにしてもジェーンはこれまで、実際には1作品にしか登場していない事を考えると、凄いですね。さて、これからどんな風に彼女を描きましょうか…?!
 この脇役投票の結果を受けて、「はっちぽっち。」のあさみ様から、素敵なGifアニメをいただきました!こちらも合わせてお楽しみ下さい。


 Q7.Foolscapに求めるものは?

 
1位 恋愛 (14票)/ 2位 友情 (11票) / 3位 笑い (5票) / 4位 涙 (2票) / 5位 ロックンロール(1票) / 6位 暮らしのマメ知識 (0票)

 これこそ、今回のアンケートで一番の驚きでした!私は絶対に「笑い」と「友情」がダントツだと思っていて、「恋愛」は「ロックンロール」や「暮らしのマメ知識」と同じく、ジョークで入れたのです。
 投票開始直後は、予想通り「友情」が票を伸ばしたのですが、中盤から「恋愛」がじりじりと伸ばし、終盤には物凄い勢いで「友情」を追い抜いて行きました。
 ひぇ〜ッ!Foolscapには殆ど生息していない「恋愛」が、どうしてこんなに強いのでしょう?!女性キャラが極端に少ないのに!今まで、まともに「カップル」と言える例ってありましたっけ?いや、無い。
 そもそも設問が「求めるものは?」だから、「これから求める」と解釈するべきでしょうね。そうか、恋愛か…ええ、検討します。ああ、「ロックンロール」に1票入れて下さった方、ありがとうございます。(笑)


 Q8.今後読んでみたいと思わせるものは?

 
1位 愛と憎しみのハルデヴィ (12票) / 2位 造幣局長官ニュートン氏の冒険 (6票) / 3位 スプラッタなホームズ,どれも嫌だ (各4票) / 4位 Music College物語,暗い三銃士 (各1票) / 5位 素晴らしきRockの世界 (0票)

 これもジョークで入れた項目が勝った例です。最初から「愛と憎しみのハルデヴィ」は飛ばしていましたね…。どうしよう…と思っていた頃に、「造幣局長官」が票を伸ばし、2位に食い込んでくれて、良かったです(笑)。
 「造幣局長官」は、昔から書きたいと思いつつ、調べ物が大変で全然進展していないお話です。でも、実現の可能性はありそうです。「Music College物語」は私の実体験を生かしたモノのですが、頭の中で展開しているのは、テレビのコメディ番組調で、小説と言うよりは脚本に近く、実現しそうにありません。「Rock」は…はい、いつでも語れます(笑)。
 あ、愛と憎しみの…ハルデヴィ。ひょえ〜昼ドラですかぁ?ともあれ、ハルデヴィへの期待をひしひしと感じ、嬉しい限りです。


 今回、アンケートにご協力くださった皆さんに、改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。とても参考になりました。これからも、アンケート結果を生かしつつ、皆さんに楽しんでいただける作品を書けるよう、努力いたします。
 またご意見、ご感想などありましたら、掲示板,メール等でいつでもお寄せください。


                                                  22nd June 2006

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