自動車が自動制御が進み、運転する必要がなくなり、楽しむためのクルマが許されなくなった世界。
老人介護施設で生活する<私>と子安は、ふとした思いつきで「楽しむためのクルマ」の設計を始めた。魂の駆動体であるクルマを。
面白かったので一気に読んでしまった。
読みおわって、ふと自分にとっての「魂の駆動体」とはなんだろうか、と考えてしまった。やはりコンピュータなのだろう。
自分の組んだアルゴリズムが動くのは楽しいし、動かすのに苦労すればもどかしいが、それを解決した時のうれしさがひきたつというものだ。もっとも趣味でやっている時に限るが。