超人物の古典的名作である。この作品以前の超人的能力の持ち主は能力を持っていることで悩むことはなかった。しかし、本編の主人公は肉体的には優れているが精神的には極普通の人間であり、自らの力の使い方に悩み、それを恐れる人々の態度に心傷つくのである。
とここまでが解説の要約だ。
古き良きSF(1940年代)という印象を持ちながら読んだが、実はもっと古くて1927年の作品なのだそうだ。そう言えば40年代のSFはなんでも原子力で解決していたっけな。
なんとなくだが、フランケンシュタインの怪物にも通じる部分があるような気がする。繊細な心を持ちながら外見と怪力ゆえに阻害されたのだが、ヒューゴーの場合は怪力だけが原因であるが。