惑星開発コンサルタントの若手調査員、ヒノとシオダが調査を命じられる惑星は不思議な惑星ばかり。惑星全体に整備された道路が張り巡らされている「ハイウェイ惑星」、あちこちにマイクロブラックホールがある「ブラックホール惑星」といった具合だ。
石原藤夫の代表的なシリーズ「惑星シリーズ」から著者自らがセレクト、加筆訂正したもの。
今までこのシリーズは読んではいなかったが、楽しく読めた。最近、こういうのを読むことが少ないせいか、逆に新鮮だった。
この作品集の妙はシオダによって明かされる、惑星の謎や現象の原因だろう。一つ一つの理由は至極もっともなのだが、結果があまりにも奇妙なのだ。
この感覚は林 譲治や野尻抱介なんかに通じるものがあるとは思うが、2人とも科学技術方面に指向性があるのに対し、石原藤夫は自然科学に指向性があるように思う。