3001年終局への旅

HALの反乱の最初の犠牲者、フランク・プールが1000年の時を越えて帰還する。体の損傷は少なく蘇生に成功した。
2001年宇宙の旅からはじまる4部作の完結編。

フランク・プールが1000年の時を越えて帰還する。
前半は31世紀の世界の描きかたはクラークらしい。すばらしい。後半、ガニメデ-エウロパでのプールの行動を描いている。モノリスをひとつのコンピュータと捉えるのは良かったのだが、このオチは頂けない。竜頭蛇尾な感じだ。
面白いのはスターチャイルドのボーマン、ハルがモノリス内のエミュレータとして描かれている点だ。2061年に取り込まれたフロイトは登場しない。まあ、このエミュレーションプログラムがスターチャイルド達のコピープログラムかもしれない。


書名:3001年終局への旅(3001:THE FINAL ODYSSEY)
著者:アーサー・C・クラーク(Arthur C.Clarke)(「典拠と謝辞」「終わりに」)
訳者:伊藤典夫(「訳者あとがき」)
カバーデザイン:ハヤカワ・デザイン
発行所:早川書房
印刷:信毎書籍印刷株式会社
製本:株式会社川島製本所
初版発行:2001年3月15日
ISBN4-15-011338-6 C0197
形態:文庫(SF1347 ク-1-35)
定価:本体660円+税
[ホームページへ] [「本の山」へ]