エアライフルのお手入れ!!  お役立ち情報やで〜!!

メンテナンスの際に絶対に機関部に注油してはいけないものとは・・・・

これからのレポートを・・・   見れば〜分かる!

シャープエアライフルで使われている
ゴムパーツ

エアライフルのメンテナンス

エアライフルのメンテナンスに関して通常の散弾銃などと大きく違う点はメインのパーツとしてプラスティックやゴムのパーツが多く使われているということです。

要するにエアシールドに合成ゴムやプラスチックが使われているのです。

しかし当然各部の動きが悪くなれば手入れをしないとちゃんとした性能は出ないでしょう。 それではそこに使われているゴムパーツをいためないメンテナンスオイルは何がいいのでしょうか・・・

今回は特にシャープのエースハンターとイノバ・UD2のメンテナンスについて使用するオイル等で調べて分かったことを説明します。

 

UD2の各部に使用されているOリング

エアライフルに使われている重要なパーツ 

シャープのエアライフルに使われているパーツ それは空気の圧縮につかわれるポンプ部とその空気を効率よく貯めておく蓄気室 そして蓄気室から噴出して銃身に導く導管周り 最後に弾丸装填口からのエア漏れを防ぐボルト部  そこには合成ゴムのOリングがそれぞれの役割に応じてセットされています。

シャープのポンプ銃に使われている黒いOリングニトリルゴム(NBR)が使用され、またCO2銃のUD2のレンガ色のOリングポリウレタンゴム(U)が使われているとのことです。 これは各部の使用目的と液化炭酸ガスの耐性温度等により使い分けているようです。

しかしこのOリングの材質のゴムの規格もいろいろあり使用場所で各メーカーのノウハウが詰まっているようです。  それではこれらの合成ゴムを傷めないメンテナンスのオイルは何がいいのでしょうか? 素朴な疑問で調べてみました。

各社いろいろ出してるお手入れオイル (趣味のエアソフトガンのオイルもいっぱい!)

@ポンプ銃のメンテナンスには何を使うの?? 

ポンプ部分は銃身の下についた金属のパイプ部にゴムのパーツの付いたピストン&レバーで構成されています。 ここのゴムは空気を圧縮するのが目的です。 ですからここに使うオイルは金属のジョイント部とゴムのピストン部分に使われます。 ピストン部分は空気漏れを防ぎポンプと金属パイプの摩擦を減らすものが最適です。 レバーとピストンロッド部は金属の摩擦の低減が必要です。 シャープではともに専用のオイル以外は使わないようにと取説で説明しています。

 でもほかのオイルでも使えるんじゃないの? と思っていたらそうでもないみたい・・・

特に 「CRC 5-56はポンプ部分には絶対に使ってはいけないよ!! 必ず故障するよ!」 と言われました。

それはなぜ!・・・

それでは巷にある代表的なお手入れ道具(オイル??)についての考察です!!

「CRC 5-56」 っていいんじゃない???

CRC 5-56は「多用途・多機能防錆・潤滑油」と説明されています。使用目的はサビを落とし・接触部の動きをよくする等・・。 その他の成分として炭化水素系の溶剤や防錆添加剤が含まれているとメーカーのHPに載っています。 そして使用マニュアルにはゴムやプラスティックには使わないように ・・・ とあります。

要するにサビ取り・サビ止め・金属表面の水分除去がメインのお仕事

エアライフルにとって一番の問題点は・・・そうです!! 合成ゴムであるOリングなどの材質であるニトリルゴムは炭化水素系に属する芳香族系の溶剤にとっても弱いようなのです。
要するにピストン部のゴムのカップや蓄気室についているOリングに影響があるということになります。  ここのゴムカップやOリングがいかれると ・ ・ いくらポンプしても空気がスカスカで!! ゴムがイカレて空気が漏れては使えなくて当たり前という感じですね。

ただ5-56にはプラスティックを傷めにくい「無香性の5−56」もあるそうですがやはりゴムやプラスティックには向かないと説明してあります!!

しかしシャープの昔のカタログでは銃の金属部のサビ止めとして「CRC3-36」を用意しています。これの使用方法は布につけて金属部を拭くようにとのことです。  メーカーの案内では「5-56」が家庭用ならば「3-36」は工業用との説明で、違いは水分除去の性能が特に「3-36」の方が強化されているとのことです。  雨の日の出猟の際は金属部のお手入れは「3-36」でしょうか。 両方ともシリコンオイルは含有されていないとのことです。

結論:CRC5-56はポンプ銃の機関部やOリングがある部分に直接吹き付けてのお手入れにはダメよ!!

豆知識:CRCには2−26 ・ 3−36 ・ 5−56 などいろいろ番号が付いていますがこれは開発順の番号だそうです。

「WD−40」って知ってる 

WD−40はNASAで宇宙船用に開発された防錆・潤滑・水分除去等の機能を持った「超浸透性防錆潤滑剤」です。CRC5-56と比べると使用マニュアルにはゴムやプラスティックは影響ないがあまりには使わないように・・・ とあります。 また一部のプラスティックに影響があるように書いてあります。 それはポリスチレン系のプラスティックと、透明なポリカーボネイトと説明しています。  スチレン系のプラスティックではABSが有名!! だから自分としてはあまりエアーガンやプラスティックのモデルガンには使わないほうがいいと思ってます ・・。  特にCRCと同じで防錆・潤滑・汚れ取り・水分除去がメインなので布につけて銃の金属部を拭いてサビ止め効果を活用するのが一番いい使用方法だと思います。 特にイノバはプラスティックボディなので 5-56はご法度! WD-40は避けたほうがいいかもね!

結論 : WD−40も敬遠したほうがいいみたい。(個人の意見です!)

豆知識 : ○ABS樹脂とは ACRYLONITRILE(アクロル二トリル) BUTADIENE(ブタジエン) STYRENE(スチレン)
       ○ニトリルゴム(NBR)とは  NITRILE (ニトリル)  BUTADIENE(ブタヂエン)   RUBBER(ラバー) 

       もしかして親戚?

プラスティックエアガンメーカーが出している各種シリコンオイル

それじゃ「シリコンオイル」は!!

シリコンオイルはプラスティックを侵さないという触れ込みでエアガンやモデルガンのオイルとしていろいろ市販されていて粘度の違いなどいろいろと使用目的により種類があるようです。  だがこれも調べてみるとシリコンオイルはABSや合成ゴムに対してまったく影響が無いわけでもないようです。 (いったいどっちだ!! はっきりしろ!!) 

そこでウレタンゴムとニトリルゴムの対薬品性・対油性・対溶剤製の一覧を手に入れて見ました。 特にシリコンオイルとプラスチックやゴムの耐油性能で言うとニトリルゴムは◎ ウレタンは空白 ABSは○ とあり  ○の意味は若干の影響はあるが条件により使用に耐えるとありました。

作者失敗談 : 私は奥さんのUD2のボンベを入れる部分のねじについている赤レンガ色のポリウレタンのOリングにKSCのシリコンオイルをたっぷり吹き付けて駄目にしました。 ゴムが軟化してぼろぼろになってしまいエアーが吹き出たのであります。・・ 奥さんにおこられてしもうたです!

結論 : UD2にはシリコンオイルもやめたほうがいいで〜!!

ゴムの性能比較表−ゴム材料について (インターネットで調べてみましたがこれは一般論ですのでよろしく!!)

耐油性・耐溶剤性・耐薬品性 

 空白は未調査と思われます

 
ゴムの 種類 ニトリルゴム ウレタンゴム ABS
油・溶剤・薬品 ↓ NBR U ABS
ベンジン ×
エチルアルコール ○△
メチルアルコール
ガソリン
石油
潤滑油
鉱油
シリコングリース    
シリコン油  
トルエン △× △× ×
オリーブ油
植物油  
◎=優・・・・・・全く、あるいはほとんど影響がない
○=良・・・・・・若干の影響はあるが、条件により充分使用に耐える
△=可・・・・・・なるべく使わない方がよい
×=不可・・・・烈しい影響があるため、使用に適さない

赤は使ってはだめですよ!!

それじゃ なにを使えばいいのよ!!

まず材質からの考察!!

@ニトリルゴム(黒いゴム)分は潤滑油や鉱油には耐性が◎の評価です。
イノバ & エースハンターの機関部・ポンプ部エアパッキンほかはシャープ専用のオイルがベストです。

Aレンガ色のポリウレタンゴムは・・あまり潤滑油はよくないみたい
UD2のポリウレタン系のOリングにはオイルはつけない (そういえば昔ウレタンフォームにCRC5-56がついて溶けてへこんだことがあったっけ・・)

◎要するにメーカーの指定オイルを指定の場所に使うのが一番無難という結論です。
ですから私のS410にはいろいろ探してようやくメーカーの英文取り説に書いてある推奨オイルであるネピアのオイルとグリースを買い求めたというわけです。

注:オリーブオイルや植物油が結構いい評価ですが使えません。知らぬ間にゴキちゃんが(ゴキブリさんのことです)舐めにきても困るしね!! 

特に高温に弱い可燃性のオイルや潤滑剤ではポンプ銃の圧縮&高温でディーゼリング(自然発火)する可能性があります。 そういえばシリコンオイルも可燃性液体類でしたよね・・

私のお手入れセットご紹介!!

シャープ エースハンター&イノバ

 シャープ専用のオイル ( 銃砲店で500円で売ってました。 )

使い方は200発くらい撃ってポンプが重くなったらばポンプのピストン部に(空気穴ではなく)2〜3滴くらい注油する。

あまり注油しすぎると銃身部にまわり過ぎ弾着が乱れます。(あたらない原因その@)
この加減が非常に難しいところです。 私の場合はこの状態になるとすぐにフェルト弾を撃って銃身の掃除をします。

実際に空撃ちするときに銃口に布を当てると茶色のオイルが出てるのがわかります。

ボルトのOリング部にはオイルは付けません。 やわらかくなったら交換です。

シャープ UD2

ガス充填部のレンガ色のポリウレタン系Oリングにはオイルはつけない
(旧シャープの元社員の方のアドバイス)

ボルトのOリングにも何も付けない。 

IRARMS S410

メーカーの英文取説に書いてある推奨オイルであるネピアのオイルとグリース

使い方は取り説に書いてあるとおりに使用中。

取り説では250発くらいで銃身をGUNOILを使って掃除しろと書いてあるけど・・・・   またボルトの金属部にグリースをちょこっと!!

内部のメンテナンスは取り説には書いてなくオーバーホールまで触るなとありますが・・・・ 。   分解してみたくなりますけど まだやめとこう!!

各銃の外側の金属部のサビ防止

WD-40 ・ CRC3-36 等を布につけて拭く!!

時々は銃のストックを外して木部との接触部もお手入れ忘れずに!!

特に雨の日の出猟の際は防錆&水分除去のお手入れを徹底しましょう。

結論 : 各メーカー使っている材料は同じ名前でも微妙に成分は違うようです。
またOリングの使用部分で硬度や成分まで変えています。この辺がメーカーの長年のノウハウなのでしょう。
やはり手入れにはメーカーご推薦のメンテナンスオイルの使用がもっとも無難なようです!!

またポンプ銃の空気取り入れ口にスプレータイプのオイルを吹き込むのはとっても危険です。
一部のスプレーは噴射ガスにLPガスを使っています。 このLPガスを吹き込みポンプで圧縮して高温になり
ディーゼリング(自然発火)を起こしたりしたら・・・壊れますよね・・ きっと!

注意 : これはあくまで個人的な実験と調査と体験による感想です。 みなさん個々の信念があると思います。
特に上記の潤滑油のメーカーの批判や銃砲店のアドバイスを無視しているわけではないので誤解の無いように!!!

では!!

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