爺さまの昔話その@

昔々

私の今は亡き「爺様」は むかしむかしその昔(大正末期から昭和にかけて) とっても狩猟が好きな方でございました。 その頃は何でも「ヒシクイ」と言って今はご法度の「雁」を撃ってもいい時代であったそうな。 しかしこの「雁」はとってもお利口さんで人間様が近くに寄ってくると「あらよっ」とすぐ逃げてしまうそうでございます。

そこでうちの爺様は考えた。 ハンターが鉄砲かついで近づくとすぐ逃げるけど、地元のお百姓さんが肥桶(雲個さん)をかついで近づいても逃げないのよね・・と!! そう まるで悪賢いカラスさんの親分のようであります。 そのとき爺様ひらめいた。 そうだ! お百姓さんを盾に使えばいいんでねーの!! と ・・・・・・  何か不安!!

 そうです 「肥桶担いだお百姓さんの盾大作戦」 を決行したのであります。その作戦とは肥桶をかつぐお百姓さんの影に隠れ「雁」に近づき射程に入ったらばズドンと一発お見舞いするという素晴らしい作戦であります。  しかしここで大きなミステイクが起きたのでございます。お百姓さんは肥桶をお馬さんにかつがせたのでございます。肥桶担いだお馬さんを引いて歩くお百姓さんの陰に隠れ爺様は銃を構え「雁」に近づいていったのでございます。「悪賢い雁?」に爺様は作戦通り着実に近づき、そしてついに射程に入ることができました。そこで爺様は興奮の極み・・・いてまえー・・・ズドン!!! と・・・な・ なんと!なんと! お馬さんのお腹の下から鉄砲を撃ってしまったのですよ!! そこでお馬さんはぶっくらこいてなんと 立ち上がっちゃたのよね。  結果・・・ 悲惨な結果・・・ 当然 肥桶さんも立ち上がっちゃたのよね。・・・ とお粗末でございました。 雁が獲れたのかどうかは定かではございません。 我が家に伝わるあほ話でございます。 皆様ゆめゆめ真似されませぬように! (これは史実に基づく実話でございます)  おそまつ!!    

    続く

 

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