面の喜び

麻梨亜編




 「えの素」には様々なキャラクターが登場してきたが、かつてここまでの強烈なインパクト与えたキャラというのも珍しい。2強を選ぶとすれば、「えの1」に登場した幸子と「えの67」に登場した麻梨亜を挙げることが出来るだろう。ここでは麻梨亜にスポットライトを当ててみたい。

 まずは麻梨亜が登場するに至った経緯を見てみよう。御存知のように当時の二比とタミは恋人であった。例の「ロールユー!」「ロールミー!」というヤツである。だが二比には浮気癖があり、特にタミが老人ホームに入居してからと言うものはそれが顕著になっていく。
 「えの67」の前半では、二比とタミが熱い夜を2人で過ごしている。しかし相部屋の具合は悪いと二比は帰り支度を始めてしまう。タミは女の勘で危機を察知して二比を攻め立てる。が、二比が向かったのが同じ老人ホームの中の一室。そう、それが麻梨亜の部屋だったのだ!

 麻梨亜もババアだ。それもタミとはタイプが違うタイプだ。彼女は超デブ!! その姿は見ていて痛々しいほど。とにかく肉の団塊世代だ。足の肉は蛇腹式の消火ホースのようだし、乳首なんて並の女の乳房並にある。そして圧巻は腹の肉! 小錦だってこんな弛んだ腹はしてないぞ!というくらいに弛み放題&伸び放題だ。
 だが、二比の目には非常に魅力的に映るらしい。彼はタミと出会ってから、老け専になってしまったようなのだが、それもただのバーサンではイマイチその魅力が乏しいらしく、己の愚息を包み込む「ロール」的な感触を求めてしまう体になってしまったようだ。

 その点、タミの「ロール」は逸品である。チムポのみならず、二比自身を包み込み、縛ってしまうほどだ。だが、二比曰くタミのロールは「線の喜び」に過ぎない。おいおい、そりゃ贅沢だろう〜。ロールができる女性なんて、世界中探し回ってもなかなかお目にかかれるものではない。その証拠に男性なら自らの彼女や妻に、「おい、オレのチムポをロールしてくれ」と頼んでみると良い。まずどつかれること請け合いだ。あなたが女性ならばお風呂で胸を洗う時、あるいはダイエット運動に励む時、どこまで伸びるか試してみるのも一計だが、形が崩れる恐れがあるのでほどほどに致しましょう。これはあくまで個人的見解でありますが、やっぱり女性の乳房は形です。大きさでは決してありませんぞ!
 とにかく、まずロールができる人はまずいません。もし「私はできるわよ!」という方おられましたら、ぜひご一報願いたい。

 さて、話が少しそれましたが、二比は平然と「線の喜び」に過ぎないタミを裏切り、麻梨亜に走ってしまいます。なんと贅沢なことでしょうか! うむむ、許せーん! 
 そして麻梨亜はタミ以上の素晴らしい技の持ち主でした。それは「面の喜び」。前述の、弛みまくった腹の肉で二比の全身を包み込んでロールするという荒業です。こんなの誰も真似できねーよ!! とにかく乳房を使ったロールというのも、人類誕生以降積み重ねられた房中術に新たな1ページを刻み込んだ、画期的なものであります。しかもそれをさらに上回る全身の肉を使ったロール。誰をも驚愕させる技だ。というか人間技じゃないってこれ!
 これが見た目以上に相当にすごいらしく、二比はこの上ない快楽の世界におぼれて行く。こればかりは私も体験したことがないので、あくまで想像しかできないのだが、全身を包み込まれるというのは相当な快感である事は間違いないだろう。おそらく「マット洗い」なんて目じゃないと思う。ただただ、スゴイ。

 で、麻梨亜がなぜこんな大技を見につけられたのか? その為にはとにかく肉をつけること。1人の人間を包み込めるようになるまで、とにかく肉をつける。もちろん柔軟性に冨み、なおかつその肉を自在にあやつられるようにならなければならない。それには長い鍛錬が必要であろう。インドの山奥で修行する必要まではないかもしれないが、それくらいの気合で精進しないとまず無理だ。気の遠くなるような時間をかけて、人間離れした技を身に着けたのだろうが、悲しいかな、そのころには青春の時間は過ぎ去り老いてしまったのであろう。そして老人ホームの一室でひっそりと秘技を繰り出すのだ。タミにしろ、麻梨亜にしろ既にほぼ人生の終わりに近づいてから、悟りを開いた苦行僧のようなものである。石をも穿つ執念は見事だが、それに全霊を傾け取得したとすれば、涙なくして彼女の半生を見ることはできない。


 まあなにはともかく恐らく史上初の「線のロール」と、「面の喜び」ならば、希少価値から言えば「面の喜びであろう」。文字通り全身全霊を傾けて女性が男性を愛撫する、というのは言葉だけ聞くと男なら誰もがされてみたいと願うはずである。だけど、絵で見るとどう考えてもあまりありがたくなさそうなのだ。これって贅沢なのかのぉ?