第1巻編






えの1:父子馬鹿

あらすじ・・・前田郷介(42)と、その息子みちろう(9)は、2人暮らし。ある日、郷介の姉道江が郷介に再婚を勧めるためにやって来た。しかし、悪ガキみちろうは、道江おばさんを驚かせてしまう。怒った郷介だったが、みちろうはうまく難をのがれる。見合いに消極的だった郷介だが、ブスと結婚すれば、みちろうの母親がブスになると、逆転の発想をした郷介は「山より高いブス」を相手に選ぶ。見合いの相手は、幸子という怪物級の超ブス。郷介のコトが気に入ったらしく、「バオーン」と言いながらチチ見せ・母乳・出産とやりたい放題。なぜか幸子は未婚の母のようだ。そして横には感情を表す垂れ幕を持った、通訳の人がいる。何はともかく生れたての子供を振り回しながら、前田家にやって来た幸子。しかし、みちろうに激怒してしまう。みちろうは笛を吹いてライオンを出動させて、難を逃れた。

評・・・日本マンガ史上に類を見ない、最高のエログロマンガの記念すべき第1話は、ハイ&スピーディー。今後の展開に大きく期待を持たせてくれました。この話はとにかく幸子! さすがの前田親子も、このゲストキャラには食われましたね。見合い会場での暴挙の数々・・・。いきなり出産するんやで! ケツまくりあげて。一体誰が孕ませたんや! それに子供のへその緒をブンブン振り回して、みちろうに投げる! オイオイ・・・。ちゃんと子供も噛みついていて、イイ味出してるし。あと、なんで通訳の人まで居るの? で最後は「死」。あーあ、失業しちゃったよ。とにかく、読者のハートをガッチリキャッチした第1話ということが言えるでしょう。普通、1話目って、なんかぎこちなかったり、気合が入りすぎて面白く無かったりするものなんですが、スムーズな出足は「さすが榎本俊二!」と、感動しました。(川やん)


えの2:企業戦士GOUSUKE

あらすじ・・・郷介も立派な企業戦士。しかも課長だ(意外!)。しかし、社長に呼び出されて行ってみると、なんとクビ! 昨今はやりのリストラにあってしまう。ショックで郷介は社内で屁&セクハラの連発で大暴走。最後に社長室に乱入し、HAGEの人文字を社長に捧げて去った。

評・・・あいも変わらず飛ばしてます。ところで、「無能」が理由での解雇は立派な「労働基準法」違反なんですが、まいいか。(川やん)


えの3:ハイウエースター

あらすじ・・・ビールを買った帰りに車に跳ねられてしまう郷介。復讐のために免許と車を手に入れて、悪いヤツ等を跳ねまくる! でも、なかには全然悪くない人もいて、その天罰が下ったのかトラックに突っ込まれて死亡。

評・・・ギャグは基本的に不条理が多い。でも1日で免許を取ってくる郷介はなおすごい。で、車で人を跳ねまくるという、極悪な行為をしているにも関わらず、残酷さが無いタッチに、改めて榎本先生の凄さを感じた。(川やん)


えの4:地獄のララバイ

あらすじ・・・いきなり手荒い歓迎を受けた、郷介の後輩・大真面目。彼は社長の使者として、リストラ撤回を告げに来た。ネズミ1匹を犠牲にしてまで、狂喜乱舞する郷介はドライブに行くことを思いつく。大真面目を縛りつけ、到着したのは大真面目が好きな女性の部屋。しかし、そこには同棲していた男が・・・。最後は怪しいダンスで大団円。

評・・・早い。とにかく話が早い。前田親子の凄さが良く出ている。(川やん)


えの5:ハッピー家族

あらすじ・・・郷介は3年ぶりに別れた妻・雅美のもとへとやって来る。ヒラに格下げされて手取りが減ったために、みちろうを引き取ってもらうためだった。しかし、雅美とその新しいダンナの家には兄弟が多く、交渉は暗礁に乗り上げる。みちろうは幼い異父弟妹たちに、チョップを見舞う。それを見た長兄さとしが激怒。大暴れするが、ダンナのヅラが取れてしまい、さとし暴走! みちろう大興奮で「ここのコになる!」と宣言し、さとしと兄弟の契りを交わすが・・・。

評・・・ムチャクチャなんだけど、話がちゃんとまとまっている。ところで、雅美「悪魔め〜!!」って言って、みちろうを刺してるけど、お前の子とちゃうんかー!!(川やん)


えの6:勤労感謝の日

あらすじ・・・久々に出社する郷介は上機嫌。しかし、社長から清掃課への異動を命じられて、早速社長のウンコを始末する仕事を与えられる。何故か郷介はみちろうを呼び出して、仕事を手伝わせる。学校を休めると知って、みちろう喜んでトイレ掃除。大真面目またからまれて、ドピバペー。

評・・・この頃の社長には、威厳と風格・落ち着きがあった。しかし、清掃課という部署がある会社なんてあるのかなあ? もちろん廃棄物処理業とか、清掃業務を主にしている会社は別として・・・。外注に出した方がコスト削減になると思うけど・・・。あ、でもそうしたらまた郷介がリストラされてしまう!(川やん)


えの7:桃色パラダイス

あらすじ・・・御機嫌で帰宅途上の郷介は、道端で全裸で寝ているオヤジを見てロッパー。なんとそのオヤジのチムポは、50円玉でも隠れてしまった。そして焼鳥屋全壊。みんな全裸になった上に、大事な部分に小銭が降ってくる。さらに自らも全裸になった郷介は、先ほどの50円玉のオヤジと共に、チカンに間違えられてしまう。もうヤケクソの郷介。最後は全裸の男達も加わり、欲望の夜はふけていく。

評・・・「えのワールド」らしい一品。なぜか全裸・なぜか小銭と、ツッコめるところが数多いのが特徴。私、巨乳すきなんで、この女のコ好きですね。オレも触りてー!!(川やん)


えの8:エナメル質全壊

あらすじ・・・甘いものが大好きなみちろう。今日もソフトクリームやチョコなど食べまくる。しかし、みちろうの歯は虫歯だらけだった。郷介により強制的に歯医者に飛ばされたみちろう。郷介も食べてみると、なかなかうまい。しかし郷介も虫歯になってしまう。

評・・・このマンガを「ある意味ビジュアル系」と、私が言うのは、この話を見てもらえれば掴んでもらえると思う。虫歯や痛みが伝わるシーンなどがそれ。ある意味古典的かもしれないが、その中に斬新さありき。(川やん)


えの9:前田家の祖母

あらすじ・・・ばあちゃんが郷介に説教しにやって来た。ばあちゃん子のみちろうは大はしゃぎ。みちろうの耳掃除をするばあちゃん。しかし、みちろうはダニ孫と化す! 最後はダニが全てを食い尽くし、家が崩壊。あわれ白骨化。

評・・・かつてこんなパワフルな老人がいただろうか? 頭が変形するようなチョップ。そして「ダニ孫!」といいながら孫を投げつける祖母。とにかく初登場でも、それを感じさせない存在感はすごい。(川やん)


えの10:ヤングメモリー

あらすじ・・・昔はかっこよかった郷介も、今やボテボテのブタに成り下がった。ましてや明日が同窓会と聞いて、みちろうはせめて髪型だけでもと、カツラ屋を呼ぶ。しかし、出来たカツラは人面カツラだった!

評・・・「何々屋」シリーズ初登場。今後怪しい珍商売が、多く出てくるがその魁となった。人面カツラという発想が秀逸。ヅラにも逆転の発想を用いる榎本先生、やっぱりすごいわ!(川やん)


えの11:人面かつらの怪

あらすじ・・・同窓会に出席する為に、身支度をする郷介。しかし、昨日作成した人面かつらがうるさくて閉口する。なんとこいつらはメシまで食い、そのうっとうしさ倍増! で、みちろうになんとかするように郷介が頼む。すると、人面かつらは調子に乗り、みちろうを挑発。怒ったみちろうは「昆虫採集セット」の「ザ虫殺し」という薬品を注射し、1匹ずつ退治する。慌てた人面かつらは、口々に詫びを入れるが、時すでに遅く、一匹を残して殺されてしまう。おとなしくなった人面かつらとともに、同窓会に赴く郷介。しかし、人面かつらがうっかり口を滑らせてしまったがために・・・。

評・・・オチがビシッと決まると、話が締まる。人面かつらの態度の豹変ぶりが笑える話となった。「ソーリー ヘルプ ノーノー」と言い、「フー」と息を吹きかけるなんて、間が抜けていて楽しい。影の主役だった。(川やん)


えの12:男友達

あらすじ・・・清掃課の同僚・田村さんに、帰りに一杯誘われる郷介。もちろん郷介も大賛成する。実は田村さんには、名セリフを録音して収集するという、一風変わった趣味がある。しかし、やはり基準も風変わりで、「取って取って、田村さん取って」など、少しズレているようでもある。変わって、飲みに来た2人。そこへ大真面目が彼女を連れて登場し、郷介&田村におちょくられる。田村さん、先ほど取った女の子の嬌声に興奮し、余韻を楽しむ。

評・・・変態田村さん登場。これから話の節々でキーマンとなる活躍を見せることとなる。控えめなようで、ちゃっかりしているところなど、さすがと言うべきか。ところで、郷介たちが飲んでいた店の名前は「BEER LEFTY」。榎本先生が左利きだから、この名前がついたのかな?(川やん)


えの13:ザ・ニューフェイス&モンスター

あらすじ・・・清掃課に期待の新人・ニ比ススムが配属されてきた。ものおじせず、なんでも思ったことを口に出すニ比は、課員の身体的コンプレックスを指摘。郷介から屁の直撃という、手荒い歓迎を受ける。早速、ボイラーの配管の清掃を命じられた二比。しかし、行方には巨大ネズミが! 結局全員食われてウンコ化。

評・・・ニ比のみならず、葛原さんや胆島課長も初登場となった。生意気なニ比だが、挨拶は腰を直角に曲げてまで頭を下げる謙虚なところもある。後半は、郷介のセコさが目立ったが、ウンコになってオチというのは、これまでなかった手法。(川やん)


えの14:炎の老人

あらすじ・・・授業参観に来いと、みちろうは郷介に怒鳴る。しかし、ウンコ以下の扱いをされてみちろう激怒する。郷介は仕方なしに、ばあちゃんに授業参観へ行くように要請する。しかし、ばあちゃんはじいちゃんを強制的に出動させてしまった。空を飛んで学校へ向かうじいちゃん。しかし、落下傘を誤って外してしまい、校庭に強行着陸をはかるが、焼却炉に突っ込んでしまった。

評・・・ミラクルじいちゃん初登場。無言+プルプルだけでも、見事にキャラを立ててしまうところが凄い! 個人的には、着陸する際にちゃんと合掌していたところが好き。こういう細かい仕草が、じいちゃんのキャラが立つ一員か。(川やん)


えの15:You're sexy ヒヒジジー

あらすじ・・・保健委員とともに、じいちゃんを迎えに行くみちろう。他の教室を混乱の渦に巻き込みながらも、保健室へと急ぐ。じいちゃんは救出されて、保健室で手当てを受けていた。しかし、じいちゃんはグラマーな保健室のババアに欲情してしまう。みちろう達が保健室に到着した頃には、なんとババアダウン! 相当じいちゃんは良かったようで、再戦を要求していた。みちろうがばあちゃんに、じいちゃんの浮気を報告。駆け付けたばあちゃんに、じいちゃん&ババア再び火葬の刑に。

評・・・なんか好き。じいちゃん初の本領発揮編。保健室の先生相手にテクニックを発揮。その凄さは本編を見ておわかりになると思う。だってヤリ慣れてるおばさんをダウンさせるんだぜ! 若者には真似できない長年の経験がものを言う。(chappy)


えの16:女の一生

あらすじ・・・じいちゃんの浮気に業を煮やしたばあちゃんは、郷介の家で別居生活に突入する。みちろうは大喜びだが、郷介は迷惑。結局追い出されてしまう。意を決して家に戻るばあちゃんだったが、帰るなりじいちゃんと保健室のババアの浮気現場を目撃! もちろん大激怒で、じいちゃんの首を切断したうえ、ババアを郷介の家に送りつけた。

評・・・結局誰もが傷ついた話。「女は三界に家無し」と言うが、ばあちゃんの場合には当てはまらないようだ。なんだかんだ言っても、じいちゃんに惚れているんだろう。(川やん)


えの17:牛のようなオッパイ

あらすじ・・・葛原さんの巨乳に憧れる二比。郷介は彼の気持ちを読み取り、葛原さんに胸を触らせてもらうように直談判する。以外にも葛原さんからのお許しが出て、狂喜乱舞する2人。しかし、その間隙を縫って田村さんが横取り! おまけに「ウソでもいいから喘いでくれ」とまで頼み、ゲット。田村さんを始末した2人は、喜び勇んで葛原さんに突撃するが、「休み時間は終わった」と連れない返事が・・・。

評・・・「とんびに油揚げ」で、結局田村さんが丸得。ここから田村の変態伝説は始まった。葛原さんのキャラも立っている。清掃課内の各人の隠れた部分が、序々に現われてきた作品。(川やん)


えの18:ロッパーの嵐

あらすじ・・・突然腹痛を訴えるみちろうに、郷介は学校をサボる為と判断する。しかし、見てみるとなんとネズミ入りのラーメンだった! 自分も腹が痛くなった郷介。2人でロッパーを繰り返し、遂にはネズミ人間と化してしまう。

評・・・ロッパーを強烈に読者に植え付けた印象深い話となった。たかがゲロでこれだけ話を盛り上げることの出来る、漫画家を私は他に知りません。(川やん)


えの19:ネズミ人間の襲撃・前編

あらすじ・・・ネズミ人間と化した前田親子。田村とニ比は、外回りで一仕事してから前田家へと行く。するとネコの大群が郷介たちに襲いかかる! しかし郷介ここで「マタタビロケット」を出動! 見事難を逃れた。

評・・・この作品は田村さんが最強のテレコマスターだという証拠がある。倉庫のおっさんを見た途端にすぐに「かつら」を録音している。これは見落としがちだが田村さんの凄さをアピールしている作品だ。あと個人的な意見としてはネコが可愛い! ホント、榎本さんの書く動物は可愛いな。(chappy)


えの20:ネズミ人間の襲撃・後編

あらすじ・・・一足先に人間に戻った郷介は、みちろうを連れて病院へと行く。しかし、診察は困難を極める。だが、ネズミ入りのラーメンを食ったと聞いた先生は、突然脱ぎ出して風呂に入る。それは、ヒトエキスを抽出してみちろうを元に戻すためだった。しかし、先生がイラン事を言ったが為に、全員白骨化。

評・・・この作品、病院の先生がイイ味出してます。「それを はやく 言いなさい〜〜〜」が好き。(chappy)


えの21:金をくれ

あらすじ・・・「おこづかいって何?」と聞くみちろうに、郷介はあらゆる手段をつかって、真実を教えるコトを拒否する。しかし、不審におもったみちろうは田村さんに電話して、真実を聞き出す。郷介をボコるみちろう。最後は100円せしめて「ワーイ」。

評・・・郷介は100円をケチるために、死にかけた上にボコられ、みちろうは100円で大喜び・・・。ホンマこの親子は判らんわ!(川やん)


えの22:カーッといきますか

あらすじ・・・ニ比の歓迎会を胆島課長の金で行うことにした、清掃課の面々。課長を屁のリレーで眠らし、後顧の憂いを絶って飲み会へ。男3人酒を飲んで大暴れ。しかし、そこへ胆島課長が天井からケツを出して乱入! ウンコ&屁で復讐するも、決死の覚悟で葛原さんが仕留めてゲームセット。

評・・・葛原さんの段取りの早さもいいのですが一番は田村さん。131Pの「イエーイ、のたうちまわる」のコマの田村さん。あの格好が渋いッス。(chappy)


えの23:いったい誰が、真の家庭の幸せを把握しているのだろうか?

あらすじ・・・両親の元へ、やってきた道江。郷介に再婚を勧めるようにばあちゃんからも言ってもらうためだ。しかし、結論は出ない。その間に、じいちゃんと道江の子供は、まんじゅうをノドに詰まらせて黒色化・・・。

評・・・意味深なタイトル。しかし、郷介とみちろうはあれで良くやっているのだから、別に再婚する必要はないと思うのだが・・・。まあ、お節介焼きの人っているからね。(川やん)