川越織物市場再生・活用にむけて 中間報告 2003年5月9日

(共通認識になりつつある部分)

1 文化財として保護し、重要までめざす。
   川越織物市場の歴史的文化的価値は明らか
    →文化財であり、重要文化財となっても不思議はない。
   重要文化財となっても利用は可能
   建物の価値を高めるためには、できる限り復元して指定・重要文化財へ

2 復元工事前にも活用を考える
1)織物市場の保存再生に向けた社会的支持を広げるうえで重要
2)復元工事後の活用に事実上、方向性を示す
3)アンケート茶屋はどうか
4)とりあえず、
  5月3−4日に、アンケート茶屋実施
  お茶、簡単な資料、記念品、アンケートに協力してもらう。
  中野さんの協力で、特製クッキーを出す

3 復元工事後の活用についての位置づけ
1)第4の観光スポットであり、かつ、一番街と喜多院をつなぐ動線上の地点
2)周辺商店街との関係
   織物市場が集客して、周辺商店街を活性化する
3)鶴川座や鏡山との関係を考える
   施設の役割分担 例、宿泊兼大規模展示ー鏡山、イベントホールー鶴川座
4)路地裏、分かりにくい場所が魅力 「日常性」の空間

4 復元工事後の活用案(具体案)
1)織物市場資料館
   建物の説明・展示と市場創設の時代背景の説明など
   博物館の展示との関連性
2)休憩所
   お弁当などを持参して観光に来た人が休めるスペース
3)体験学習(織物関係)の場とする(参考 茨城の山間村のそば打ち体験学習)
   短期(1日)
    織物・染色−自分で作ったものを得て、かつ、プロ作成のものも買える。
    着物を着て、川越を歩く
   長期 本格的織物・染色教室
    川越工業高校等の協力を得て、学校外授業・社会人教育の場とできないか。
4)地元の人々が参加して利用できるスペースに
  (広場的活用) お茶会、もちつき大会、花見、ラジオ体操、夕涼み会、紅葉狩り
  (集会場的スペース) 管理事務所兼会議場(自治会集会場をかねる)
5)貸し出しスペースとして、運営資金を得られないか(参照 喜多町会館)
   畳の空間を利用できるものは?
     織物教室、将棋、囲碁大会

5 管理運営体制
   何らかの市民主導体制がいいのではないか

(議論となっている点)

1 立門前側の建物をどうするか 全部壊すか、残すか
 ・ 栄養食配給所・手前の建物を保存する意味があるかどうか
   → 栄養食配給所・手前の建物の価値についてさらなる調査が必要
 ・ 空間=広場・樹木スペースを作ることの意味
    手前に広場スペース・桜を植えるスペース・公衆トイレ置くスペースができる
 ・ 織物市場創設時に、栄養食配給所はなかった。柱だけの「せり場」

 ・ 残すべきという意見(入り口がふさがらないと、路地裏効果がなくなる。手前の建物と栄養食配給所そのものに保存の意味がある)と
 ・ 現存の建物は壊し、立門前側に新しく建物(トイレ、給仕所など)を作り、
   その奥に広場を、そこに、桜と紅葉を植え、あずま屋または長椅子を置くという意見
  などが対立

2 建物の活用法と復元方法 − 活用法を考え復元方法に反映させるか、それとも設立当初への復元をし、それに即して活用を考えるか
1案 防音設備を設けるなど、以下の活用が可能なように復元をするか
 (以下は、ある程度復元方法に影響を及ぼすと考えられる活用方法の例)
・  囃子連の練習所(音が出る) → 防音設備必要
・  チャレンジショップ等の店舗利用(内装その他が必要か)
・  宿泊施設利用は、アーティスト・イン・レジデンス
     簡易宿泊施設(例えば、外国人観光客向け)
   (音や臭いがでる可能性あり)
・  山車蔵(スペースが必要)
2案 設立当時に復元して、その中で可能な活用方法を考えるか
    前記の 織物教室、将棋・囲碁大会などならば可能
    多少の音はあってもいいか、また、あったほうがいいか
    − 三味線の音が欲しいという意見あり

3 管理運営をどのように行うのか
  ボランティアの限界
  ある程度費用を払って管理を行う必要あり
  NPOを作り、そこに市が助成して行う?(シルバー人材センターの例あり)
  単独で収益をあげ、それでまかなうことは可能か、また、必要か