平成13年11月吉日

旧川越織物市場保存再生基金

趣意書

旧川越織物市場保存再生基金
発起人 戸田 喜一郎
  川越市松江町2丁目11番地10の「旧川越織物市場」建物が存在する土地は現在、鉄骨鉄筋コンクリート造14階建てのマンション建設計画が進められており、「旧川越織物市場」建物は取り壊しが計画されております。
  この建物は明治43年に建てられ、川越近郊にて生産される織物の集散拠点として、子の時代を第行する重要な産業施設です。また、川越はもとより、埼玉県における近代織物産業を飾る重要な遺産であることは間違いなく、織物市場建築として残された、おそらく日本唯一の建造物の可能性が大であります。当建物は、平成6・7年度国庫補助事業として実施された埼玉県近代化遺産調査報告書や日本建築学会の機関紙である建築雑誌1993年3月号にても川越における重要な建築としてリストアップされ、川越市立博物館にも川越の近代化の重要な施設として模型が展示されるなど、その意義が確認されています。
  また、近接する伝統的建造物群保存地区の街並みと景観を保護し、その歴史的位置関係を明らかにするために、「旧川越織物市場」建物は、現在地で、保存されるべきであると考えられます。
  さらに、歴史ある建物を保存、再生することは川越の観光政策や、地域の活性化にも大きく寄与することと思われます。

  私たちは、以上の状況を踏まえ、川越市に対し、「旧川越織物市場」を買い上げ、その保存再生をすすめるよう要望しており、川越市も積極的姿勢をみせておりますが、市民としても、自らの手で保存再生のための資金をあつめ、保存再生に地からを尽くそうということで、旧川越織物市場・保存再生基金を設けました。
  1口1000円として多くの人の手により、「旧川越織物市場」の保存再生を進めたいと考えております。郵便振替で下記口座へ送金いただければさいわいです。ぜひともご協力のほどをお願いします。

口座番号 00180−8−92965 口座名称 旧川越織物市場保存再生基金口

 

  なお、この基金については、そのうち1割5分ほどは、皆様への状況報告等の事務経費にしようさせていただき、それ以外の部分を「旧川越織物市場」の保存再生のために使用することといたしたいと思います。
  仮に、「旧川越織物市場」の川越市による買上げができなかったときは、川越市内の別の文化遺産の保存再生に使用させていただく所存ですので、あらかじめご了承ください。