◯『物之本江戸作者部類』(曲亭馬琴著・天保五年(1834)成立)
〝墨春亭梅麿ハ御用達町人神宝方深秘職棟梁某氏也。墨川亭雪麻呂(ママ)の懇友にて弟子にハあらねど、所
望により墨字を授けたりと雪麿の話也〟
◯『浮世絵師伝』p12(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)
〝梅麿
【生】 【歿】 【画系】雪麿門人 【作画期】文化~天保
喜多川(また柳川)を称す、小山氏、俗称平吉、後ち平七と改む、墨春亭・春廼舎・梅舎等の号あり、
戯作をよくす。尚ほ、文化年間の作と認むべき肉筆「女万歳」の図に、「應需試筆、宇米麿」と落款せ
り、恐らくは梅麿と同一人なるべし〟
◯「日本古典籍総合目録」(国文学研究資料館)
作品数:21点(「作品数」は必ずしも「分類」や「成立年」の点数合計と一致するとは限りません)
画号他:墨春亭梅麿・梅園主人・春廼舎・春廼舎梅麿
分 類:合巻20・伝記1
成立年:天保3~10・13年(20点)
〈すべて著作で作画はなし。二十一点のうち二十点が合巻、もう一点は英泉画の伝記『天満宮実伝図会』(天保十三年
刊)。合巻の挿絵は五雲亭貞秀が七点、貞斎泉晁五点、香蝶楼国貞四点、湖春亭景松三点、歌川芳重一点である〉