※〔漆山年表〕：『日本木版挿絵本年代順目録』
☆ 寛延三年（1750）
◯「絵本年表」〔漆山年表〕
◇絵本（寛延三年刊）
吉村周山画『画英』六冊「法眼吉村周山編」渋川清右衛門板
☆ 明和四年（1767）
◯『松間鄙言』梅朧館主人著・田原屋兵兵衛板（漆山又四郎著『絵本年表』より）
文麗〔豫斎〕・法橋月岡雪鼎〔昌信〕・法眼周山・豊種・河東豊浦◎・村正美・慶羽
雪岑・玉瀾・菊香 柳時画〟
◯『活花百瓶図』二巻 千葉龍朴撰 東雲堂板（漆山又四郎著『絵本年表』より）
上巻 英一蜓・鄰枩・小松軒・寒葉斎・龍水・魚彦・柳文朝・桜三卿秋山
桜小女秋山雪保・英一川等画
下巻 法眼保国・法眼周山・宮川春水・宋紫石等画
◯「日本古典籍総合目録」（国文学研究資料館）
◇絵画（明和四年刊）
吉村周山画『画宝』六巻 吉村周山編 田中宋栄堂板
☆ 明和七年（1770）
◯「日本古典籍総合目録」（国文学研究資料館）
◇絵本（明和七年刊）
吉村周山画『画賛』六冊 吉村周山画（注記「大坂出版書籍目録による」）
☆ 明和八年（1771）
◯「絵本年表」〔漆山年表〕
◇絵本（明和八年刊）
吉村周山画『画宝』六巻 法眼周山先生纂 渋川清右衛門板
〈明和四年刊『画宝』の再版〉
☆ 安永二年（1773）
◯『難波噺』〔百花苑〕⑭118（池田正樹著・安永二年二月）
（大坂に関する記事）
〝当地にて和画唐画師の名有分、左にしるす。
和画 周山。【当冬病死】保国。月岡。【江戸堀二丁目】
唐画 鶴亭。【西高津】五岳。林秋蔵。蛇玉。【嶋の内】周峯〟
〈（橘）保国は寛政四年二月二十三日の没。すると「【当冬病死】とあるのは周山に対する割書と考えられる。この記
事は安永二年二月のものだから、その時点では生存。したがって割書の【当冬病死】は安永二年としても十月以降の
書き込みであろう。周山の没年については安永二年説と安永五年説があるが、この記事からは安永二年の冬と受け取
れる。ともあれ、明和～安永にかけての大坂画壇「和画」の大立て者とは吉村周山・橘保国・月岡雪鼎、これは衆目
の一致するところであったのだろう。なお「唐画」の周峯は森周峯で周山の門人である〉
☆ 没後資料
◯『古画備考』二十六「名画十四 自享保」中ｐ1069（朝岡興禎編・嘉永四年三月廿八日起筆）
〝吉村周山 名充興、称探山叟、叙法眼、充信門人而成一家、與春卜並称、初称周次郎、妙刻根付
周山、諱充興、画名之盛、世之所固知、而先生初称周次郎、好刻佩墜、其所摸象、多於山海経及列仙
伝図中、取其物状尤瑰奇者、略 周山大坂島内住【装剣奇賞】
周山────男周圭【法眼吉村充貞】────周南 吉村充国
（補）［署名］「法眼周山筆」［印章］「探仙叟」（朱文丸印）〟
◯『古今墨蹟鑒定便覧』「画家之部」〔人名録〕④203（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝吉村周山【名充興、探仙ト号ス、充信ニ学ブ】〟
◯『本朝古今新増書画便覧』「シ之部」〔人名録〕④360（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝周山【牲川充信門人、吉村氏、名充興、法眼ニ叙ス、初メ周次郎ト称ス、安永二卒ス、根附彫名人】〟
☆ 明治以降（1868～）
◯『日本美術画家人名詳伝』上ｐ40（樋口文山編・赤志忠雅堂・明治二十五年(1892)刊）
〝諡ハ充興、探仙叟ト号ス、大阪嶋内ニ住シ画ヲ能クシ世評高シ、初メ周次郎ト称シ、好テ根附ヲ刻ス、其
摸造スル所多ク、山海経及ビ列仙伝中ノ図ニ就ク、其状貌奇怪ナル者ニ至リテハ、世人ノ賛賞シテ措カザ
ル所ナリ、然レドモ中途ニシテ此技ヲ止メ、復タ之ヲ造ラズ、故ニ世ニ其所作罕ナルヲ以テ、世人争テ之
ヲ欣賞シ、之ヲ秘シテ珍宝トナス、其作ヤ都テ彩色ノ根附ニシテ世ニ贋物多シト雖モ、能書ノ所為ナレバ、
世ノ能ク企テ及ブヘキ所ニ非ズ〟
◯「集古会」第六十六回 明治四十一年(1908)一月（『集古会誌』戊申巻二 明治41年10月刊）
〝清水晴風（出品者）官位絵双六 吉村周山画板 同文字双六
◯『浮世絵年表』ｐ102（漆山天童著・昭和九年(1934)刊）
「寛延三年 庚午」(1750)
〝九月、法眼周山の『和漢名筆画英』出版〟
◯「集古会」(第二百三十一回) 昭和十六年五月（『集古』辛巳第四号 昭和16年9月刊）
〝森潤三郞（出品者）双六 法眼周山画 官職双六図 山本通能著 和歌山世寿堂〟
◯「日本古典籍総合目録」（国文学研究資料館）
〔吉村周山画版本〕
作品数：４点
画号他：吉村周山
分 類：絵画２・画賛１・図会１
成立年：寛延３年 （１点）
明和４・７年（２点）