Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
☆ しゅんちょう かつかわ 勝川 春朝浮世絵師名一覧
〔生没年未詳〕
   ☆ 天明元年(安永十年・1781)    ◯『洒落本大成』第十一巻(天明元年刊)    春朝画『傾城異見之規矩』呉綾軒作    ☆ 没後資料    ◯『浮世絵師便覧』p235(飯島半十郎(虚心)著・明治二十六年(1893)刊)   〝春朝(テウ) 勝川春章門人、◯寛政〟    〈この春朝の作画期は寛政年間、次項『浮世絵師伝』の作画期は明和年間となっているが、同人か〉    ◯『浮世絵備考』(梅本塵山編 東陽堂 明治三十一年(1898)六月刊)   (国立国会図書館デジタルコレクション)(42/103コマ)   〝勝川春朝【寛政元年~十二年 1789-1800】勝川春章の門弟、其の伝詳ならず〟  ◯『浮世絵師伝』p96(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)   〝春朝    【生】  【歿】  【画系】春章門人  【作画期】明和    明和六七年頃の作と思はるゝ細絵にて、三代目市川団藏(安永元年六月歿)の侍役の図あり、落款に    「春朝画」とし、画風春章に酷似せり。次に、安永初期の作、地紙形肉筆役者絵鬼一法眼の図には「唐    春朝画」の落款あり〟    △『増訂浮世絵』p140(藤懸静也著・雄山閣・昭和二十一年(1946)刊)   〝唐春朝    雲母引の扇面を竪にして、鬼一法眼の半身像をかきたる図あり。唐春朝画と署し、春朝の白字の印を捺    す。この俳優は合ね笠の紋をつけたれば、中島三甫右衛門なり。三甫右衛門は俳名を天幸といひ、絵本    舞台扇に文調の筆に上つた人である。今この絵と比較するに、その相貌よく相似たので、同俳優である    ことがわかる。その画風から見ても、春朝は春章の門下であらうと思はれ、肉筆画家としても、相当の    手腕をもつたものであることが知られる。恐らくこの人は版画を作らなかつたのであらう。また肉筆画    の遺作も極めて少い〟    〈藤懸静也はこの唐春朝を勝川春朝とは別人としているようだ〉    ◯「日本古典籍総合目録」(国文学研究資料館)    作品数:1点  画号他:春朝  分 類:洒落本1    成立年:安永十年(天明元年)    〈一点は『傾城異見之規矩』堪忍庵呉綾軒作。挿画に「春朝画」とあるが、勝川春朝かどうか分からない〉