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☆ じへえ すぎむら 杉村 治兵衛 浮世絵師名一覧
〔生没年未詳〕
 別称 正高 治信(はるのぶ)  ※〔漆山年表〕  :『日本木版挿絵本年代順目録』〔目録DB〕:「日本古典籍総合目録」   「日文研・艶本」:「艶本資料データベース」  〔白倉〕  :『絵入春画艶本目録』    ☆ 天和元年(延宝九年・1681)    ◯「艶本年表」   ◇艶本(延宝九年刊)    杉村治兵衛画    『絵本恋の丸はだか』墨摺 大本 一冊〔日文研・艶本〕〔白倉〕      巻末「延宝九酉仲夏中旬 通油町板本井筒屋開之」     (白倉注「序文に「枕評判丸はだか」この時期としては珍しく人物姿態の近接画法を用いたもの。のちの北斎春画の      先駆作といってよい」)    『らくあそび』墨摺 大本 一冊「大和絵師杉村治兵衛図」薮田板 延宝九年〔白倉〕     ☆ 天和二年(1682)     ◯『好色本目録』柳亭種彦著(『新群書類従』巻七・p155)   〝古今好色男 大本二冊 天和二年〈*1682〉江戸板    下の巻に「右此枕(一字欠)双子は杉村氏治信真蹟秘術をつくし彼是集めて巻冊となし、首尾を加へ云    々」とありて、菱川が書風に似たり、曳尾庵の印本『江戸図鑑』浮世絵師の部に杉村治兵衛といふ者あ    り、彼が筆なるべしといへり、『図鑑』には正高とあり、治信後に正高と改めしか猶考ふべし、頭書に    吉原通ひの馬の事、吹矢町見世物の事ありて、江戸板なること疑ひなし〟    〈国文学研究資料館の「日本古典籍総合目録」は、杉村春信画・天和四年刊とする。曳尾庵は加藤元亀、風俗随筆『我     衣』、また『浮世絵類考』曳尾庵本で知られる。『江戸図鑑』は石川流宣、元禄二年(1689)刊行の江戸地誌『江戸図     鑑綱目』、その「板木下絵師」として「杉村治兵衛正高」の名がみえる〉    ◯「艶本年表」〔白倉〕   ◇艶本(天和二年刊)    杉村治兵衛画    『小袖もやうまくら絵』墨摺大本一冊「大和絵師書之」柱題「大まくら」井筒屋三右衛門板 天和二年    『古今好色男』墨摺 大本 二冊「杉村氏治信(はるのぶ)」天和二年     (白倉注「のちに『ふり袖枕』(宝永六年・1709)『世々の花園』などと改題再摺」)  ☆ 貞享元年(天和四年・1684)    ◯『初期浮世草子年表』(野間光辰著・昭和五十九年(1984)刊)   ◇浮世草子   『古今好色男』大本 二冊 天和四年(1684)刊     署名「杉村治信真跡」      跋  梅松軒西村半兵衛跋     版元 京都 西村市郎右衛門・同 坂上庄兵衛・江戸 松会板     ◯「日本古典籍総合目録」(国文学研究資料館)   ◇艶本(天和四年刊)    杉村春信『古今好色男』二冊 杉村春信画          (注記「改題本に「振袖枕」「世々の花園」あり、日本艶本目録(未定稿)等による」)  ☆ 貞享二年(1685)    ◯「艶本年表」〔白倉〕   ◇艶本(天和四年刊)    杉村治兵衛画    『好色花盛り』(仮題) 墨摺 手彩色 間判 十二枚組物 貞享二年頃     (白倉注「画面上部に小咄を記し、画はその挿絵となっている。極彩色に手彩されている。「欠題組物Ⅲ」に同じ」)    『恋の草花』(仮題) 墨摺(筆彩) 大本 一冊 貞享二年頃    『好色初梅』(内題) 墨摺 大本 一冊 貞享二年頃 杉村治兵衛画か  ☆ 貞享四年(1687)    ◯「艶本年表」〔白倉〕   ◇艶本(貞享四年刊)    杉村治兵衛画    『三世相性枕』墨摺 大本 三冊 伊勢屋伊兵衛 松坂屋喜兵衛板 貞享四年     (白倉注「近江屋九兵衛板は後摺本。男女の相性について説いたもの」)    『楽の上もり』墨摺 大本 一冊 表紙屋七右衛門・鎰屋平右衛門板 貞享四年  ☆ 元禄二年(1689)     ◯『江戸図鑑綱目』乾(石川流宣俊之編作・元禄二年(1689)刊)   〝廿五 浮世絵師       橘 町  菱川吉兵衛師宣       同 所  同 吉左衞門師房    廿六 板木下絵師       長谷川町 古山太郎兵衛師重       浅 草  石川伊左衞門俊之       通油町  杦村治兵衛正高       橘 町  菱川作之丞師永〟    〈『石川流宣画作集』吉田幸一編・近世文芸資料24・古典文庫刊。「板木下絵師」は板下絵師と同義であろう。それに     しても、現在なら浮世絵師として一括するものを、編者石川流宣はなぜ浮世絵師と板木下絵師とに分けたのであろう     か〉     ☆ 元禄七年(1694)     ◯『初期浮世草子年表』(野間光辰著・昭和五十九年(1984)刊)   ◇浮世草子   『風流鎌倉土産』半紙本 五冊 元禄七年(1694)正月刊     著者 木目氏     画工 杉村治兵衛かといふ     版元 江戸 菱屋宇兵衛板     (「年表」は渋井清『初期板画』に拠るとする)  ☆ 元禄八年(1695)    ◯「艶本年表」〔白倉〕   ◇艶本(元禄八年刊)    杉村治兵衛画    『好色連理松』墨摺 半紙本 五冊 桃隣堂(桃の林=桃林堂蝶麿、太白堂桃隣の戯号)作 元禄八年     ☆ 元禄十年(1695)     ◯「絵本年表」〔漆山年表〕   ◇絵本(元禄十年刊)    杉村治兵衛画『御成敗式目絵抄』大本一冊 絵師 杉村次兵衛 須藤権兵衛板    ◯「艶本年表」〔白倉〕   ◇艶本(元禄十年刊)    杉村治兵衛画    『好色尾長鳥』墨摺 半紙本 五冊「杉村治兵衛」みやす板 元禄十年    『美人角力』 墨摺 半紙本 五冊 元禄十年  ☆ 元禄十一年     ◯「絵本年表」〔漆山年表〕   ◇絵本(元禄十一年刊)    杉村画『庭訓往来図画』大本一冊 絵師 杉村氏(正高)鱗形屋板     ☆ 元禄年間(1688~1704)     ◯「元禄年間記事」1p105(斎藤月岑著・嘉永元年脱稿・同三年刊)   〝浮世絵師 橘町菱川吉兵衛、同吉左衛門、古山太郎兵衛、石川伊左衛門、杉村治兵衛、石川流宣、鳥井    (ママ)清信、菱川作之条〟     ☆ 宝永六年(1709)     ◯「艶本年表」〔目録DB〕   ◇艶本(宝永六年年刊)    杉村治兵衛画『ふり袖枕』三冊 杉村治兵衛画     (注記「古今好色男の改題本、日本艶本目録(未定稿)による」)    ☆ 刊年未詳    ◯「艶本年表」〔日文研・艶本〕   ◇艶本(刊年未詳)    杉村治兵衛画    「欠題艶本」墨摺 大本 一冊    「欠題組物」墨摺 大判 十二枚      12図 屏風「萬町 清兵衛板/絵師(空白)」    ☆ 没後資料    ☆ 寛政十二年(1800)    ◯『浮世絵考証』〔南畝〕⑱439(寛政十二年五月以前記)  〝元禄二巳年板の江戸図鑑に、   浮世絵師  通油町 杉村治兵衛正高〟    〈元禄二年(1689)当時、杉村治兵衛は日本橋通油町住で「浮世絵師」と呼ばれていた〉    ☆ 天保四年(1833)    ◯『無名翁随筆』〔燕石〕③282(池田義信(渓斎英泉)著・天保四年成立)   (「菱川師宣」の項、元禄二巳年板『江戸図鑑』記事)   〝浮世絵師 【通油町】 杉村治兵衛正高〟    ☆ 天保十二年(1841)    ◯『用捨箱』〔大成Ⅰ〕⑬219(柳亭種彦著・天保十二年刊)  「大女房阿与米 附甫春」の考証   〝杉村治信の画本ン〔古今男〕〔割註 天和四年印本〕の頭書に(以下略)〟    ☆ 天保十三年(1842)    ◯『足薪翁記』〔大成Ⅱ〕⑭67(柳亭種彦著・天保十三年以前成立)   (「大女房」の考証)   〝杉村治信の「絵本古今男」〔割註 天和四年印本〕〝    〈柳亭種彦の言う「杉村治信」や「古今男」は、「日本古典籍総合目録」では杉村春信作の艶本『古今好色男』となっ     ている〉  ☆ 弘化元年(天保十五年・1844)    ◯『増補浮世絵類考』(斎藤月岑編・天保十五年序)   〝浮世絵師 【通油町】 杉村治兵衛正高〟    ☆ 嘉永三年(1850)     ◯『古画備考』三十一「浮世絵師伝」中p1376(朝岡興禎編・嘉永三年四月十七日起筆)   〝杉村治兵衛正高 住通油町(イ塩町)同書(『武江年表』)〟    ☆ 昭和年間(1926~1987)    ◯『浮世絵年表』p57(漆山天童著・昭和九年(1934)刊)   「元禄一〇年 丁丑」(1697)   〝正月、杉村次兵衛の画ける『御成敗式目絵抄本』出版〟     ◯「日本古典籍総合目録」(「作品数」は必ずしも「分類」や「成立年」の点数合計と一致するとは限りません)   (杉村治兵衛名の作品)    作品数:3点    画号他:杉村治兵衛    分 類:絵画1・艶本1・法制(御成敗式目)1    成立年:元禄10年(1点)        宝永6年 (1点)  (杉村春信名の作品)   作品数:1   画号他:杉村春信   分 類:艶本1   成立年:天和4年    〈「日本古典籍総合目録」は杉村治兵衛の別号として杉村春信をあげ、天和四年刊の艶本『古今好色男』を同人画とし     ている〉
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