※『黄表紙總覧』（棚橋正博著・日本書誌学系48） 『稗史提要』（比志島文軒(漣水散人)編）
☆ 寛政三年（1791）
◯『黄表紙總覧』中編（寛政三年刊）
樹下石上画『石上三之助辛抱』〔樹下石上画〕「樹下石上作」西宮新六板
〈備考、画風から石上画とする〉
◯「日本古典籍総合目録」（寛政三年刊）
◇黄表紙
樹下石上画『石上三之助辛抱』
☆ 寛政五年（1793）
◯『黄表紙總覧』中編（寛政五年刊）〔 〕は著者未見、或いは他書によるもの、または疑問のあるもの
樹下石上画
『市土産おた福神』〔樹下石上画〕「樹下石上作」西宮板
『万福長者伝』 〔樹下石上画〕「樹下石上作」西宮板
◯「日本古典籍総合目録」（寛政五年刊）
◇黄表紙
樹下石上画『市土産於多福神』
☆ 享和三年（1803）
◯『黄表紙總覧』後編（享和三年刊）
樹下石上画
『弌陽来復鼠配偶』署名「石上筆」樹下石上作 西村屋
◯「国書データベース」（享和三年）
◇黄表紙
樹下石上画『鼠嫁入』「石上筆」内新好作 西村板
☆ 文化二年（1805）
◯『稗史提要』ｐ403
◇黄表紙（文化二年刊）
作者の部 京伝 楚満人 石上 馬琴 三馬 一九 素速斎 東紫 新好 鬼武 萩声 赤城山人
面徳斎夫成
画工の部 重政 豊国 豊広 月麿 石上
☆ 文化三年（1806）
◯『稗史提要』ｐ404
◇黄表紙（文化三年刊）
作者の部 京伝 楚満人 馬琴 一九 石上 鬼武 慈悲成
画工の部 重政 豊国 豊広 国長 春亭 国丸 北馬
☆ 没後資料
△『近世物之本江戸作者部類』ｐ35（曲亭馬琴著・天保五年(1834)成立）
〝樹下石上
こもふるき作者にて寛政中よりその名聞えたり。鍛冶橋御門のほとりなる武家の臣なりしとぞ。実名を
知らず。その作風楚満人に似て、多くかた記討物をあらハしたれども、あたり作ハなし。今ハ古人にな
りしと歟。詳なることを聞ざりき。なほたづぬべし〟
◯『古代浮世絵買入必携』ｐ20（酒井松之助編・明治二十六年(1893)刊）
〝石上
本名〔空欄〕 号〔空欄〕 師匠の名 哥麿 年代 凡七八十年前
女絵髪の結ひ方 第十図 （国立国会図書館・近代デジタルライブラリー）
絵の種類 並判、中判、小判、長絵等
備考 〔空欄〕〟
◯『浮世絵師便覧』ｐ240（飯島半十郎(虚心)著・明治二十六年(1893)刊）
〝石上(ｼﾔｳ) 樹下石上、市中山人と号す、梶原氏、俗称五郎兵衛、戯作を善くす、錦絵あり、◯寛政〟
◯『浮世絵備考』（梅本塵山編 東陽堂 明治三十一年(1898)六月刊）
（国立国会図書館デジタルコレクション）（50/103ｺﾏ）
〝樹下石上【寛政元年～十二年 1789-1800】
通称梶原五郎兵衛、市中山人と号す、羽前山形の藩士にして、戯作に名あり、また錦絵を画けりと云ふ〟
◯『浮世絵師伝』p110（井上和雄著・昭和六年(1931)刊）
〝石上
【生】 【歿】 【画系】 【作画期】寛政～文化
梶原氏、名は成節、俗称五郎兵衛、樹下石上、市中山人などの号あり、羽州山形の藩士にして鍛冶橋の
屋敷に住す、歌麿風の人物画を描き、又戯作をよくせり〟
◯「集古会」第百九十四回 昭和九年一月（『集古』甲戌第二号 昭和9年月刊）
〝三村清三郞（出品者）樹下石上筆 錦絵 福禄寿 一枚〟
△『増訂浮世絵』ｐ165（藤懸静也著・雄山閣・昭和二十一年（1946）刊）
〝石上 歌麿の影響の認められるもので、道行情水上はは大錦でおさん茂兵衛を写したものである〟
◯「日本古典籍総合目録」（国文学研究資料館）
作品数：４３（自作自画４・画工のみ６）（「作品数」は必ずしも「分類」や「成立年」の点数合計と一致するとは限りません）
画号他：樹下山人・百斎・久信・百斎久信・樹下石上
分 類：黄表紙３８・浄瑠璃３・読本１・合巻１
成立年：天明２年（１点）寛政２～１２年（１９点）享和１～４年（１０点）文化１～６年（１０点）
（樹下石上名の作画作品）
作品数：４
画号他：樹下石上
分 類：黄表紙４
成立年：寛政３・５年（２点）享和３年（２点）
〈四点のうち二点、寛政三年(1791)の『石上三之助辛抱』と同五年の『市土産於多福神』は、樹下石上名による自作自画〉
（百斎久信名の作品）
作品数：２
画号他：百斎久信
分 類：黄表紙１・合巻１
成立年：文化５～６年（２点）
〈二点ともに素速斎恒成作の黄表紙に作画〉
（百斎名の作品）
作品数：４
画号他：百斎
分 類：黄表紙３・読本１
成立年：文化２～３年（４点）
〈四点のうち二点は自作自画。あと二点は素速斎恒成と南杣笑楚満人の黄表紙に挿画〉
（樹下山人名の作品）
作品数：１
画号他：樹下山人
分 類：黄表紙１
成立年：寛政７年
〈自作の黄表紙『徳若水縁起金性』。画工は歌川豊国〉