☆ 嘉永二年(1849)
◯「合巻年表」〔東大〕(嘉永二年刊)
歌川国貞二世画
『教草女房形気』
六編(画)歌川豊国 見返し 門人国政画 袋 豊国門人国貞画(著)山東庵京山 山田屋庄兵衛板
七編(画)豊国 見返し 門人国貞画 袋 立斎 (著)京山 山田屋庄兵衛板
『怪談春の雛鳥』四編(画)一陽斎豊国 見返し 門人国政 門人国貞 袋 国政(著)万亭応賀 川口宇兵衛板
『竹取物語』 十二編(画)豊国 見返し・袋 門人国貞画(著)京山翁 森屋治兵衛板
『白縫譚』 初編(画)豊国 見返し 門人国貞画 (著)種員 藤岡屋慶治郎
〈この「豊国」は三代目豊国で初代の国貞。そして「門人国政」は三代目国政。しかし「豊国門人国貞」とは誰であろうか。
『怪談春の雛鳥』の見返しには「門人国政 門人国貞」ともある。この国政と国貞は別人なのであろう。三代目国政が二
代目国貞を襲名するのは嘉永五年とされている。するとこの国貞は一体誰なのか〉
☆ 嘉永四年(1851)
◯「艶本年表」(日文研「艶本資料データベース」)(嘉永四年刊)
歌川国貞『正写相生源氏』色摺 大本 嘉永四年頃「東都 女好庵主人著」
〈『正写相生源氏』が嘉永四年頃の制作だとすると、この国貞もよく解らない。初代国貞は嘉永四年時点では既に豊国を名乗
っているからだ。三代目国政の二代国貞襲名は翌嘉永五年のこととされる〉