Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
☆ ふさたね うたがわ 歌川 房種(桜斎)浮世絵師名一覧
〔生没年未詳〕
 別称 桜斎 一笑斎 一飄斎 通称 村井静馬  ☆ 嘉永六年(1853)    ◯『当代全盛高名附』「嘉永六年癸丑之義、玉屋面四郎蔵板」   〈早稲田大学図書館「古典籍総合データベース」〉   〝【吾妻】錦   浮世屋画工部    豊国 にかほ    国芳 むしや   国貞  国麿  かむろ    広重 めいしよ  国盛  清重   やく者    清満 かんばん  国綱  芳員   にがを    春亭 花てふ   芳宗  芳雪   むしや    貞秀 かふくわん 芳艶  広近   めい処    国輝 むしや   清亢  春徳   けしき    芳虎       芳藤  春草   をんな              芳玉  房種   草そうし             直政  芳豊   うちわゑ                      かわりゑ                      すごろく                      かんばん                     やりて                        ◎◎〟     〈「日本古典籍総合目録」はこの『当代全盛高名附』の統一書名を『江戸細撰記』としている〉
    「当代全盛高名附」「浮世屋画工郎」〈早稲田大学図書館「古典籍総合データベース」〉    ☆ 安政二年(1855)     ◯「合巻年表」(〔目録DB〕は「日本古典籍総合目録」〔東大〕は『【東京大学/所蔵】草雙紙目録』)   ◇合巻(安政二年刊)※角書は省略    歌川房種画『糸桜春蝶奇縁』初二編 歌川房種画 一笑斎房種綴 曲亭馬琴作〔目録DB〕(注記「日本小説年表による」)    (見返しの画工担当)    『庭訓朝顔物語』七編 歌川国貞画 見返し 房種 京山〔東大〕    ☆ 安政三年(1856)     ◯「合巻年表」(〔目録DB〕は「日本古典籍総合目録」)   ◇合巻(安政三年刊)※角書は省略    歌川房種    『再玆相馬之旧縡』初二編 歌川房種画 瓢々閑人作〔目録DB〕(注記「日本小説年表による」)    『須磨浦後廼白浪』初二編 歌川房種画 瓢々閑人作〔目録DB〕(注記「日本小説年表による」)     ☆ 慶応元年(元治二年・1868)  ◯『歳成記』風鈴山人著 玉家如山蔵板 乙丑仲秋(慶応元年八月)刊   (国立国会図書館デジタルコレクション)◎は難読文字( )は本HPの注記   〈当時人気のあった浮世絵師や戯作者などを吉原細見に擬えて格付けしたもの〉   〝浮世屋絵四郎 〈浮世絵師〉    (一段目)清満(不明)   貞秀 おふなぐら 芳虎 京ばし   芳艶 ほん丁         国貞 ほんじよ  広重 中はし   芳幾 すは丁   国周 ひもの丁    (二段目)芳藤 下や    芳年 中はし   国輝 おふなぐら 房種(不明)         芳豊 ◎大き◎丁 芳春 あさくさ  芳盛 下や    国久 やなぎ原         国孝 やなぎ原    (三段目)国時 芳富 重次 重清 芳延 芳滝 艶豊 艶政 幾丸 幾年     やくしや/にがほ/むしや/めい/しよ/けしき/女ゑ/合くはん     かはりゑ/ゑでほん/かき入/きはもの/かんばん/あふぎ     (役者 似顔 武者 名所 景色 女絵 合巻 変わり絵 絵手本 かき入? 際物 看板 扇)     やりて せり(遣手 ?)〟    〈明治元年の『歳成記』も参照のこと〉  ☆ 明治元年(1868)    ◯『歳成記』風雷山人著 玉家如山蔵板 戊辰仲冬(明治元年十一月)刊   (国立国会図書館デジタルコレクション)※◎は難読文字   〝浮世屋絵四郎    (一段目)貞秀 芳虎 芳幾 芳年 国周 国輝 国貞 国明    (二段目)芳春 芳盛 芳藤 房種 重次 広重 重清 国久 一豊 国歳 芳富     (三段目)芳延 国時 国玉 芳豊 芳信 艶長 幾丸 年晴 周延 年次     かぶろ/おい/らん/どう/ちう/すがた/大に/しき/がう/くわん     げたい/なかみ     (禿 花魁 道中姿 大錦 合巻 外題 中味)     やくしや/にづら/大くび/丸◎/めい/しよ/けしき〟     (役者 似顔 大首 丸◎? 名所 景色)     やりて く◎り(遣手 ?)    〈格付けは慶応元年の擬え細見『歳成記』とほぼ同じ〉    ☆ 明治八年(1875)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治八年刊)    村井静馬著『明治太平記』口絵・挿絵 鮮斎永濯 村井静馬 延寿堂(1-8編 3月~10月)    〈村井静馬の画工名は桜斎房種〉  ☆ 明治九年(1876)    ◯『【明治前期】戯作本書目』(日本書誌学大系10・山口武美著)   ◇歴史戦記(明治九年刊)    桜斎房種画『徳川戦記』三編三冊 桜斎房種画 村井静馬編 小森宗次郎版(合巻)    ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治九年刊)    村井静馬    『明治太平記』口絵・挿絵 鮮斎永濯 村井静馬 延寿堂(9-13編 2月)    『徳川軍記』 挿絵・表紙 無署名(房種) 村井静馬 小森宗次郎(10月)    『新聞噺』  挿絵・表紙 無署名(房種) 村井静馬 小森宗次郎(10月)    『文福茶釜』 挿絵・赤表紙 多色摺 無署名(房種) 村井静馬 小森宗次郎(10月)1銭5厘    『桃太郎噺』 挿絵・赤表紙 多色摺 無署名(房種) 村井静馬 小森宗次郎(10月)    『狐の嫁入』 挿絵・赤表紙 多色摺 無署名(房種) 村井静馬 小森宗次郎(10月)     〈署名はないが、著者が村井静馬(房種)であることから自画と見た〉  ☆ 明治十年(1877)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治十年刊)    村井静馬    『鹿児島戦争日記』挿絵 房種自画 村井静馬 辻岡文助(1-8号 3月)    『鹿児島紀事』  口絵・挿絵・表紙 房種自画 村井静馬 綱島亀吉(4月)    『西郷隆盛一代記』口絵・挿絵 村井静馬画 羽田富次郎 浦野浅右衛門(真書1 12月)〈明治12年の項参照〉  ◯「鹿児嶌紀聞」三枚続 桜斎房信 辻岡文助版 四月届 〈西南戦争絵〉    署名「桜斎房信」「本所外手丁十八番地 画工 村井静馬」     ☆ 明治十一年(1878)     ◯「合巻年表」(〔東大〕は『【東京大学/所蔵】草雙紙目録』)   ◇合巻(明治十一年刊)※角書は省略     歌川房種画    『小倉山青樹栄昔日新話』初編(画)桜斎房種(著)泉竜亭是正 小林鉄次郎板〔東大〕                     「御届明治十一年八月廿六日」                二編(画)桜斎房種(著)泉竜亭是正 小林鉄次郎板〔東大〕                     「御届明治十一年八月廿六日(中略)著者羽田富次郎」                三編(画)桜斎房種(著)泉竜亭是正 小林鉄次郎板〔東大〕                     「御届明治十一年八月廿六日」                      〈泉竜亭是正と羽田富次郎は同一人〉    ◯『【明治前期】戯作本書目』(日本書誌学大系10・山口武美著)   ◇戯作小説(明治十一年刊)    歌川房種画    『昔日新話』五編十冊 房種画 泉龍亭是正著(合巻)          表紙に「桜斎房種画」〈早稲田大学図書館「古典藉総合データベース」画像〉    ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治十一年刊)    村井静馬画    『明治太平記』15-23編 村井静馬 口絵・挿絵 鮮斎永濯 延寿堂(2・4・11・12月)    『西郷隆盛一代記』真書2-5 口絵・挿絵 村井静馬画 羽田富次郎 浦野浅右衛門(2・5・9月)             真書二の見開きに「村井静馬図画」真書四の見開きに「村井房種」とあり    「大晦日盛衰振分双六」錦絵 双六「桜斎房種画作」「画工村井静馬」綱島亀吉板 定価十七銭  ☆ 明治十二年(1879)     ◯「合巻年表」(〔東大〕は『【東京大学/所蔵】草雙紙目録』)   ◇合巻(明治十二年刊)※角書は省略    歌川房種画    『東京奇聞(其名も高橋毒婦の小伝)』初編(画)桜斎房種(著)岡本勘造綴・芳川俊雄閲 綱島亀吉板〔東大〕                      「御届明治十二年二月三日」                      二編(画)桜斎房種(著)岡本勘造綴・芳川俊雄閲 綱島亀吉板〔東大〕                      「御届明治十二年二月三日」                      三編(画)桜斎房種(著)岡本勘造綴・芳川俊雄閲 綱島亀吉板〔東大〕                      「御届明治十二年三月 日」    『小倉山青樹栄昔日新話』四編(画)桜斎房種(著)泉竜亭是正 小林鉄次郎板〔東大〕                     「御届明治十一年十二月廿日」(明治十二年刊)                五編(画)桜斎房種(著)泉竜亭是正 小林鉄次郎板〔東大〕                     「明治十一年十二月廿日御届」(明治十二年刊)                      〈泉竜亭是正と羽田富次郎は同一人〉    『島田一郎梅雨日記』初編(画)桜斎房種(著)芳川春涛閲・岡本起泉編 綱島亀吉他板〔東大〕                   「御届明治十二年六月三日」              二編(画)桜斎房種(著)芳川春涛閲・岡本起泉綴 綱島亀吉他板〔東大〕                   「御届明治十二年六月三日」              三編(画)桜斎房種(著)芳川春涛閲・岡本起泉綴 綱島亀吉他板〔東大〕                   「御届明治十二年六月三日」              四編(画)桜斎房種(著)芳川春涛閲・岡本起泉綴 綱島亀吉他板〔東大〕                   「御届明治十二年十月十日」              五編(画)桜斎房種(著)芳川春涛閲・岡本起泉綴 綱島亀吉他板〔東大〕                   「御届明治十二年十月十二日」    『五人懺苦魔物語』二編(画)桜斎房種(著)柳水亭種清 小林鉄次郎板〔東大〕                  見返し「桜斎房種画」口絵「房種画」袋「揚洲周延挿画」                  「御届明治十二年三月一日」〈同年刊の初編の画工は揚洲周延〉             三編(画)桜斎房種(著)柳水亭種清 小林鉄次郎板〔東大〕                  表紙「桜斎房種画」見返し「房種画」口絵「朝香楼芳春画」袋「揚洲周延挿画」                  「御届明治十二月三月一日」    『鼠裱甲子真聞』初編(画)桜斎房種(著)泉竜亭是正 羽田富次郎板〈泉竜亭と羽田は同一人〉     ◯『【明治前期】戯作本書目』(日本書誌学大系10・山口武美著)   ◇戯作小説(明治十二年刊)    歌川房種画    『島田一郎梅雨日記』初-五編十五冊 桜斎房種画 岡本起泉編 島鮮堂(合巻)    『五人殲苦魔物語』 三編九冊 房種・周重画  柳水亭種清編 延寿堂(合巻)     『鼠裱甲子真聞』  三編九冊 房種画 泉龍亭是正作 延寿堂(合巻)    『東京奇聞』  七編二十一冊 房種画 岡本勘造綴 島鮮堂 (合巻)    ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治十二年刊)    歌川房種画    『籬の菊操鏡』口絵・挿絵・表紙 房種 京文舎文京 青盛堂(3編 11月)〈署名は下の見返し及び巻末・合巻〉     ☆ 明治十三年(1880)     ◯「合巻年表」(〔東大〕は『【東京大学/所蔵】草雙紙目録』)   ◇合巻(明治十三年刊)※角書は省略    歌川房種画    『鼠裱甲子真聞』二編(画)桜斎房種(著)泉竜亭是正 羽田富次郎板〔東大〕                 「御届明治十三年一月十四日」            三編(画)桜斎房種(著)泉竜亭是正 羽田富次郎板〔東大〕                 「御届明治十三年一月十四日」    『庚申通夜譚』 初編(画)桜斎房種(著)泉龍亭是正 大隅せい板〔東大〕                 「御届明治十三年三月廿七日」            二編(画)桜斎房種(著)泉龍亭是正 大隅せい板〔東大〕                 「御届明治十三年三月廿七日」    ◯『【明治前期】戯作本書目』(日本書誌学大系10・山口武美著)   ◇戯作小説(明治十三年刊)     歌川房種画『朝顔日記』上下二冊 房種画 柳水亭種清綴 小林鐵二郎(合巻)   ◇翻訳・翻案(明治十三年刊)    歌川房種画『西遊庚申通夜譚』六冊 房種画 泉龍亭是正記 栄光堂  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治十三年刊)    村井静馬著『明治太平記』口絵・挿絵 鮮斎永濯 村井静馬 延寿堂(24編 12月)    〈刊行は明治八年から〉    ◯『皇国名誉書画人名録』番付 東京 北尾卯三郎編集・出版 明治十三年一月届   (東京文化財研究所「明治大正期書画家番付データベース」)   〝浮世画 桜斎房種 本所外手町〟     (他に暁斎・永濯・芳年・国周・広重Ⅲ・周延・芳幾・芳藤・芳虎・年信・梅堂国政・芳春)  ☆ 明治十四年(1881)    ◯「合巻年表」(〔東大〕は『【東京大学/所蔵】草雙紙目録』)   ◇合巻(明治十四年刊)※角書は省略    歌川房種画    『幻阿竹噂廼聞書』初編(画)桜斎房種(著)岡本起泉綴・芳川春涛閲 綱島亀吉板〔東大〕                  明治十四年一月六日             二編(画)桜斎房種(著)岡本起泉綴・芳川春涛閲 綱島亀吉板〔東大〕                  御届明治十四年一月六日             三編(画)桜斎房種(著)岡本起泉綴・芳川春涛閲 綱島亀吉板〔東大〕                  御届明治十四年一月六日    『月雲雁玉章』初編(画)桜斎房種(著)伊東専三 堤彦兵エ板〔東大〕                御届明治十四年九月五日    ◯『【明治前期】戯作本書目』(日本書誌学大系10・山口武美著)   ◇戯作小説(明治十四年刊)    歌川房種画    『八百屋於七噂の立額』三編九冊 房種画 村井静馬編 小森宗次郎(合巻)    『水天宮御霊験記』 上中下三冊 房種画 桜斎房種綴 紅木堂(合巻)    『幻阿竹噂の聞書』  三編九冊 房種画 岡本起泉綴 島鮮堂(合巻)    『籬の菊操鏡』    三編九冊 芳虎・房種画 渡辺文京綴 青盛堂(合巻)    『月雲雁玉章』    三編九冊 房種画 伊藤専三作 青盛堂(合巻)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治十四年刊)    桜斎房種画『役者教訓妙々奇談』 口絵・挿絵 桜斎房種 泉竜亭是正 栗園(初編 6月)   ◇合巻(明治十四年刊)    桜斎房種画    『幻阿竹噂の聞書』  口絵・挿絵・表紙 桜斎房種 岡本起泉 島鮮堂(2-3編 1月)    『水天宮御霊験記』  口絵・挿絵・表紙 房種   村井静馬 小森宗次郎(上中下 9月)    『八百屋於七噂の立額』口絵・挿絵・表紙 村井静馬編・画   小森宗次郎(上下 9月)    『月雲雁玉章』    口絵・挿絵・表紙 桜斎房種 伊東専三 青盛堂(1-3編 9月)  ◯『明治文雅都鄙人名録』岡田霞船編 聚栄堂 明治十四年四月刊    (国立国会図書館デジタルコレクション)   〝画 村井房種 静馬 本所外手町十八番地〟     浮世絵師 人名録(『明治文雅都鄙人名録』・『現今東京文雅人名録』)  ◯『現今東京文雅人名録』竹原得良編 橋本定吉 明治十四年六月刊   (国立国会図書館デジタルコレクション)   〝画 村井房種 静馬 本所外手町十八番地〟  ☆ 明治十五年(1882)     ◯「合巻年表」(〔東大〕は『【東京大学/所蔵】草雙紙目録』〔目録DB〕は「日本古典籍総合目録」)   ◇合巻(明治十五年刊)※角書は省略    歌川房種画    『月雲雁玉章』二編(画)桜斎房種(著)伊東専三 堤吉兵エ板〔東大〕                御届明治十四年九月五日(備考「序年記により明治十五年春」)           三編(画)桜斎房種(著)伊東専三 堤吉兵エ板〔東大〕                御届明治十四年九月五日    『籬の菊操鏡』三編(画)桜斎房種(著)渡辺文京 堤吉兵エ板〔東大〕                明治十三年十一月十二日御届(序の年記「明治十五年春」)    ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治十五年刊)    桜斎房種画    『役者教訓妙々奇談』口絵・挿絵 桜斎房種 泉竜亭是正 栗園(2-3編 3月)  ◯『明治文雅都鄙人名録』岡田霞船編 聚栄堂 明治十五年五月刊    (国立国会図書館デジタルコレクション)   〝画 村井房種 静馬 本所外手町十八番地〟    〈明治14年版人名録と同じ〉     <六月 曲馬(石川清馬)愛宕山石段>  ◯「見世物興行年表」(ブログ)   「(騎馬石段登り降りの図)」錦絵 房種筆 版元不明    ◯「明治年代合巻の外観」三田村鳶魚著『早稲田文学』大正十四年三月号(『明治文学回想集』上83)    〈鳶魚は従来の整版(木版)合巻を江戸式合巻と呼び、明治十五年から登場するという活版の合巻を東京式合巻と呼ん     で区別している〉   〝(東京式合巻)清新闊達な芳年の筆致は、百年来の浮世画の面目を豹変させた。彫摺りも実に立派であ    る。鮮斎永濯のもあったが上品だけで冴えなかった。孟斎芳虎のは武者絵が抜けないためだか引立ちが    悪く、楊州周延のは多々益(マスマ)す弁じるのみで力弱く、桜斎房種のも穏当で淋しく、守川周重のもた    だ芝居臭くばかりあって生気が乏しい。梅堂国政と来ては例に依って例の如く、何の面白みもなかった。    やはり新聞の挿画を担当する人々の方が、怜悧な往き方をするので際立って見えた。その代り芳年まが    いを免かれぬ『絵入自由新聞』の一松斎芳宗、『絵入朝野新聞』の香蝶楼豊宣、それにかかわらず一流    を立てていたのに『絵入新聞』の落合芳幾、『開花新聞』の歌川国松がある。尾形月耕は何新聞であっ    たか思い出せないが異彩を放っていた。東京式合巻は主として新聞画家から賑わされたといって宜しか    ろう〟    ☆ 明治十六年(1883)    ◯『【明治前期】戯作本書目』(日本書誌学大系10・山口武美著)   ◇戯作小説(明治十六年刊)    歌川房種画    『皿屋敷於菊之実伝』上下二冊 房種画 泉龍亭是正作 羽田富次郎(合巻)    『文政松本日記』  上下二冊 房種画 笑留亭蒐女作 羽田富次郎(合巻)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治十六年刊)    桜斎房種画    『新古侠客英名伝』 口絵・挿絵 桜斎房種 村井静馬 榎本直樹(9月)   ◇合巻    『皿屋敷於菊之実伝』口絵・挿絵・表紙 桜斎房種 羽田富治郎 羽田富治郎(上下 5月)    ☆ 明治十七年(1884)    ◯『【明治前期】戯作本書目』(日本書誌学大系10・山口武美著)   ◇戯作小説(明治十七年刊)    歌川房種画『札廼辻雨夜の濃紅』二編四冊 房種画 津田秀琳編 紅木堂(合巻)   ◇伝記(明治十七年刊)    歌川房種画『英雄武者揃』一冊 房種画 村井静馬編 本屋幸助          口絵「桜斎房種」〈国文研・近代画像DB〉    ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治十七年刊)    桜斎房種画    『三国妖婦伝』    口絵・挿絵    桜斎房種 竜亭是正 小森作太郎(前編 5月)    『古今侠客英名水滸伝』口絵・挿絵    桜斎房種 伊藤倉三 金盛堂 (5月)    『児雷也豪傑物語』  口絵・挿絵・表紙 桜斎房種 竜亭是正 岡田伴治(上下 7月)    『英雄武者揃』    口絵・挿絵    桜斎房種 村井静馬 金英堂 (8月)    ☆ 明治十八年(1885)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治年十八刊)    房種画『三国妖婦伝』口絵・挿絵 桜斎房種 竜亭是正 高橋曙(7月)    ◯『東京高名鑑』加藤新編 滝沢次郎吉出版 明治十八年十一月刊   (国立国会図書館デジタルコレクション)   〝生田芳春 早川松山 橋本周延 長谷川雪光 長谷川周春 蜂須賀国明 梅素薫  豊原国周    大村一蜻 大竹国房 恩田幹延 尾形月耕  落合芳幾  渡辺省亭  河鍋暁斎 金木年景    竹内国政 月岡芳年 永島孟斎 村井房種  歌川芳藤  歌川国松  歌川国久 野坂年晴    松本楓湖 松本豊宣 松本芳延 小林清親  小林永濯  安藤広近  安藤広重 安達吟光    新井年雪 荒川国周 柴田是真 鳥居清満  守川国重  鈴木華邨〟  ☆ 明治十九年(1886)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治十九年刊)    房種画    『源平盛衰記』口絵・挿絵 自画(房種) 村井静馬 小森宗次郎(上下 4月)(整版・合巻)  ☆ 明治二十年(1887)    ◯『【明治前期】戯作本書目』(日本書誌学大系10・山口武美著)   ◇戯作小説(明治二十年刊)    歌川房種画『愛宕山馬術勲』一冊 房種画 岡田霞船著 聚栄堂(合巻)  ☆ 明治二十一年(1888)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治二十一年刊)    房種画(見開き絵に文 整版)   〔森本順三郎編集・出版 6-8丁〕   『義経一代記』  挿絵・表紙 房種 (2月)   『白浪五人男伝』 挿絵・表紙 無署名(2月)   『煙草屋喜八伝』 挿絵・表紙 無署名(3月)   『頼光一代記』  挿絵・表紙 無署名(3月)   『木曽義仲記』  挿絵・表紙 無署名(3月)   『徳川軍記』   挿絵・表紙 房種 (4月)   『伊賀越仇討』  挿絵・表紙 無署名(9月)   『里見八犬伝』  挿絵・表紙 無署名(9月)   『加藤清正一代記』挿絵・表紙 無署名(9月)   『義経一代記』  挿絵・表紙 無署名(9月)    〈無署名のものも房種か〉    ☆ 刊年不明    ◯「日本古典籍総合目録」(国文学研究資料館)   ◇絵本・絵画(刊年不明)    歌川房種画『絵本十二月』二冊 歌川房種画?〔目録DB〕    ☆ 没後資料    ◯『浮世絵師便覧』p226(飯島半十郎(虚心)著・明治二十六年(1893)刊)   〝房種(タネ)    村井氏、俗称静馬、一笑斎、又一飄斎と号す、歌川風、◯明治〟    ◯「日本小説作家人名辞書」p705(山崎麓編『日本小説書目年表』所収、昭和四年(1929)刊)   〝一笑斎房種    歌川房種の別号、江戸の浮世絵家。歌川国房の門人か。「春蝶奇縁」三編(安政四年〈1857〉刊)の作    者〟    〈「日本古典籍総合目録」は『糸桜春蝶奇縁』四編・曲亭馬琴作・一笑斎房種綴・歌川房種画・安政四年刊、とする〉    ◯『浮世絵師伝』p164(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)   〝房種    【生】           【歿】    【画系】貞房門人      【作画期】安政~明治    歌川を称す、村井氏、名は静馬、桜斎・一笑斎・一飄斎等の号あり、本所外手町十八番地に住せり〟    ◯「幕末明治の浮世絵師伝」『幕末明治の浮世絵師集成』p91(樋口弘著・昭和37年改訂増補版)   〝房種(ひさたね)    村井静馬、一笑斎、一飄斎と号した。貞房の門人、その作画期は明治十年代より三十年代に及び、風俗    画と新聞挿絵がある。明治初年の戯作者でもあつた〟    ◯「日本古典籍総合目録」(国文学研究資料館)   〔歌川房種画〕    作品数:13点(「作品数」は必ずしも「分類」や「成立年」の点数合計と一致するとは限りません)    画号他:一笑斎・一笑斎房種・房種・桜斎房種・歌川房種    分 類:合巻7・遊戯(かるた・双六)2・絵画(俳優団扇画)1・絵本1・歌謡(都々逸)1    成立年:安政2~4年(3点) 明治11~15(5点)   (一笑斎名の作品)    作品数:3    画号他:一笑斎房種    分 類:遊戯(かるた・双六)2・合巻1    成立年:安政2・4年(1点)    〈『糸桜春蝶奇縁』 合巻・曲亭馬琴作・一笑斎房種綴、歌川房種画     『源氏絵合かるた』遊戯・一笑斎房種画・成立年記載なし     『道楽双六』   遊戯・一笑斎房種画・成立年記載なし〉   (桜斎名の作品)    作品数:5    画号他:桜斎房種    分 類:合巻5    成立年:明治11~15年(5点)      〈一笑斎房種と桜斎房種とは同人であろうか。安政期と明治十年代では約二十年の開きがある。作画期が離れすぎでは     あるまいか〉