Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
☆ ほうさい かさい 笠井 鳳斎浮世絵師名一覧
〔未詳〕
 ☆ 明治十六年(1883)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治年十六刊)    鳳斎画『両国橋奇聞』挿絵 鳳斎 竹の主人 桑原八郎次(3月)    〈この鳳斎が笠井鳳斎かどうか確信はない〉  ☆ 明治二十九年(1896)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治二十九年刊)    鳳斎画    『お富与三郎』  口絵 鳳斎・表紙 習古? 邑井一  天野高之助(5月)    『文覚実伝』   口絵・挿絵・表紙 鳳斎  松林伯知 求光閣(7月)    『孤児』     口絵 鳳斎・表紙 習古? ブラック 金桜堂(7月)    『千鳥啼真砂白浪』口絵・挿絵 鳳斎 年方・表紙 習古 邑井一 金桜堂(8月)    『新吉原百人斬』 口絵・挿絵・表紙 鳳斎  桃川燕林 金桜堂(9月)    『鬼神のお松』  口絵 鳳斎・表紙 習古? 田辺大竜 求光堂(9月)    『享保一人曽我』 口絵 鳳斎・表紙 未詳  内藤加我 金桜堂(10月)  ☆ 明治三十年(1897)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治三十年刊)    鳳斎画    『福見義勇伝』     口絵・挿絵 鳳斎・表紙 未詳 双竜斎貞鏡 三新堂(1月)    『通俗水滸伝』     口絵・表紙 鳳斎「跨雪」印   桃川燕林  三新堂(巻1-7 1・2・4・5・9・11・12月)     〈「跨雪」印は巻1口絵にあり。巻1にのみ挿絵あり〉    『姐妃のお百』     口絵・表紙 鳳斎       桃川如燕  金桜堂(前後 1月)    『武蔵鐙屋代月影』   口絵・挿絵・表紙 鳳斎    放牛舎桃林 求光堂(2月)    『近藤勇』       口絵・表紙 鳳斎       松林伯知  演芸社(2月)〈2ページ大折込口絵〉(演芸叢談3)    『関白秀次公』     口絵・挿絵・表紙 鳳斎    松林伯圓  金桜堂(3月)    『奥州岩沼七十人斬』  口絵・表紙 鳳斎       錦城斎貞玉 三新堂(4月)    『大力戸田五郎』    口絵・表紙 鳳斎       錦城斎貞玉 松陽堂(4月)    『真田三代記』     口絵・表紙 鳳斎       松林伯知  金桜堂(巻1-4 4・6・9・11月)     (巻3の画像未見、③の書誌は画工「まち田」とする)     『天竺徳兵衛』     口絵・表紙 鳳斎       放牛舎桃林 金桜堂(4月)    『高木折右衛門廻国日記』口絵・表紙 鳳斎       放牛舎桃湖 両輪堂(5月)    『阿部豊後守』     口絵 鳳斎・表紙 習古?   放牛舎桃湖 松陽堂(5月)    『天草騒動』      口絵 鳳斎・表紙 未詳    双竜斎貞鏡 求光閣(5月)    『宮本佐々木両勇伝』  口絵・表紙 鳳斎       神田伯山  聚栄堂(上下 7月)    『荒五郎茂兵衛』    口絵・表紙 鳳斎       松林伯知  松声堂(10月)    『梅ケ加賀鳶』     口絵・表紙 鳳斎       錦城斎貞玉 松陽堂(10月)    『黒鳥兵衛豪勇伝』   口絵・表紙 鳳斎       錦城斎貞玉 馬場由太郎(11月)    『秋山要助』      口絵・表紙 鳳斎       伊東陵潮  両輪堂(11月)    ◯「近代書誌・近代画像データベース」(国文学研究資料館・明治三十年刊)    鳳斎画    『太平洋』 口絵・表紙 鳳斎 遅塚麗水 金桜堂(1月)〈2ページ大色摺折込口絵〉    『宮本武蔵』口絵 鳳斎か   神田伯山 大川屋(7月)〈刊年月は再版(44年刊)の書誌による〉  ☆ 明治三十一年(1898)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治三十一年刊)    鳳斎画    『曽呂利新左衛門』口絵・表紙 鳳斎 喋喃斎嚶鳴  金桜堂(1月)    『真田三代記』  口絵・表紙 鳳斎 松林伯知   金桜堂(巻5 1月)    『通俗水滸伝』  口絵・表紙 鳳斎 桃川燕林   三新堂(巻8 1月)〈巻1-7は前年〉    『天保怪鼠伝』  口絵・表紙 鳳斎 松林伯円   大川屋(下 9月)〈上は洗耳画で前年9月刊〉    『真田三代記』  口絵・表紙 鳳斎 松林伯知   金桜堂(巻6 2月)    『木鼠長吉』   口絵・表紙 鳳斎 松林円玉   聚栄堂(2月)〈2ページ大折込口絵〉    『博多小僧幾久次』口絵・表紙 鳳斎 松林伯円   鍾美堂(3月)    『白井権八』   口絵 鳳斎・表紙 習古? 放牛舎桃湖 求光閣(3月)    『佐野善左衛門』 口絵・表紙 鳳斎 放牛舎桃湖  鍾美堂(5月)    『真淵秋山双勇伝』口絵・表紙 鳳斎 邑井一    鍾美堂(6月)    『白藤源太』   口絵・表紙 鳳斎 揚名舎桃李  鍾美堂(6月)    『三国九尾伝』  口絵・表紙 鳳斎 双竜斎貞鏡  金桜堂(7月)(金桜叢書3)    『高田馬場之仇討』口絵・挿絵 鳳斎・表紙 習古? 桃流舎至孝 求光閣(8月)    『狩場の仇討』  口絵・挿絵 鳳斎 耕濤・表紙 習古? 桃流舎至孝 求光閣(8月)    『赤穂義士伝』  口絵・挿絵 鳳斎・表紙 習古? 桃流舎至孝 求光閣(8月)    『伊賀越仇討』  口絵・挿絵 鳳斎・表紙 習古? 桃流舎至孝 求光閣(8月)    『亀山仇討』   口絵・挿絵 鳳斎・表紙 習古? 桃流舎至孝 求光閣(8月)    『麻布七不思議』 口絵・挿絵・表紙 鳳斎     松林伯知  三新堂(12月)  ◯「近代書誌・近代画像データベース」(国文学研究資料館・明治三十一年刊)    鳳斎画    『小西屋騒動』口絵・表紙 鳳斎 一立斎文車 大川屋(12月)    〈刊年月は41年刊再版の奥付による〉  ☆ 明治三十二年(1899)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治年刊)    鳳斎画    『二人浜子』   口絵 鳳斎・表紙 習古  柳圃散史 求光閣 (2月)    『柳川義勇伝』  口絵・表紙 鳳斎     邑井一  福岡元次郎(4月)    『奇賊獄門之金蔵』口絵 鳳斎・表紙 未詳  松林知山 三新堂 (5月)    『稲妻強盗』   口絵・表紙 鳳斎     遠藤道重 三新堂 (前後編 5月)    『怪談七変化』  口絵 鳳斎・表紙 習古? 松林知山 三新堂 (7月)    『九州征伐』   口絵 鳳斎・表紙 卍   松林伯知 今古堂 (9月)    『荒木又右衛門』 口絵 鳳斎・表紙 未詳  伊東馬谷 中村鍾美堂(10月)    『天保水滸伝』  口絵 鳳斎・表紙 未詳  伊東陵潮 中村鍾美堂(11月)    『鈴木主水』   口絵 鳳斎・表紙 習古? 松林円玉 今古堂  (12月)  ◯『東京専門書画大家一覧表』番付 東京 市橋安吉編集・出版 明治三十二年六月刊    (東京文化財研究所「明治大正期書画家番付データベース」)   〝南北画大家 笠井鳳斎 牛込矢来丁ノ四〟  ☆ 明治三十三年(1900)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治三十三年刊)    鳳斎画    『娘自雷也』    口絵 清方 (未読) 表紙 鳳斎 松林伯円 三新堂(前後編 1月)〈落款一顆未読〉    『海賊船』     口絵・表紙 鳳斎 菊亭笑庸  今古堂(1月)    『戸田新八郎』   口絵・表紙 鳳斎 揚名舎桃李 中村鍾美堂(2月)    『天満天神利生仇討』口絵・表紙 鳳斎 松林伯知  金桜堂(4月)    『寛政力士義侠伝』 口絵・表紙 鳳斎 揚名舎桃李 三新堂(4月)    『野路の花』    口絵・表紙「ほうさいゑがく」  南翠外史 金桜堂(4月)    『近世五人男』   口絵・表紙 鳳斎 松林伯円  富士新聞社(5月)    『深川七不思議』  口絵・表紙 鳳斎 伊東潮花  三新堂  (9月)    『紀文大尽』    口絵 讃洲・表紙 鳳斎 伊東陵潮 三芳屋(後編 10月)    『高橋清吉』    口絵・表紙 鳳斎 快楽亭ブラック 日吉堂  (10月)    『堀部安兵衛武庸之実伝』口絵・表紙 鳳斎 伊東潮花 金桜堂 (12月)  ◯「近代書誌・近代画像データベース」(国文学研究資料館・明治三十三年刊)    鳳斎画    『英国孝子伝』 口絵・表紙 鳳斎       三遊亭円朝 三新堂(8月)    『釈迦御一代記』口絵 芳幾 省古・表紙 鳳斎 錦城斎貞玉 聚栄堂(10月)    〈41年7月刊再版の書誌による〉  ◯ 第九回 日本絵画協会展(明治三十三年十月開催 於上野公園旧博覧会跡第五号館)   (『明治期美術展覧会出品目録』より)    水野年方 勾当の内侍 銀牌         渡舟・秋風・蓬萊    寺崎広業 秋草    銀牌         嫦娥    鏑木清方 紫陽花   二等褒状         琵琶行    尾形月耕 宮角力・夕暮・行旅・層巒    笠井鳳斎 松風・福原怪異    富岡永洗 蓬萊  ◯ 第九回 絵画共進会日本美術院展覧会(明治三十三年十-十一月開催)   (『第九回絵画共進会日本美術院展覧会/出品目録』高木源四郎編・日本美術院・十一月刊)    笠井鳳斎 福原怪異 50,00 ・松風 20,00    〈数字は「売値」50,00は50円〉  ☆ 明治三十四年(1901)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治三十四年刊)    鳳斎画    『田宮坊太郎仇討』 口絵・表紙 鳳斎    桃流舎至孝 求光閣(1月)    『塩原多助後日譚』 口絵・表紙 鳳斎    三遊亭金馬 三新堂(1月)    『笹野権三仇討』  口絵・挿絵 鳳斎    桃流舎至孝 求光閣(1月)    『鶯塚の仇討』   口絵 鳳斎・表紙 未詳 桃流舎至孝 求光閣(1月)    『麻酔剤』     口絵・表紙 鳳斎    多田省軒  中村鍾美堂(1月)〈2ページ大折込口絵〉    『八百八狸後日物語』口絵・表紙 鳳斎    真竜斎貞水 三新堂(2月)    『布袋之市兵衛』  口絵・表紙 鳳斎    桃川燕林  三新堂(3月)    『寛永三馬術』   口絵・表紙 鳳斎    桃川実   金桜堂(4月)    『お音羽丹七』   口絵・表紙 鳳斎    揚名舎桃李 錦耕堂(11月)    『黒田鐱三』    口絵・表紙 鳳斎    松林若円  三新堂(明治34年刊)〈奥付欠く〉  ◯「近代書誌・近代画像データベース」(国文学研究資料館・明治三十四年刊)    鳳斎画    『剃刀おきん』口絵・挿絵 洗耳・表紙 鳳斎 無名氏  金槙堂(3編 3月)    『剃刀おきん』口絵・挿絵 洗耳・表紙 鳳斎 無名氏  金槙堂(4編 6月)    『摺上川』  口絵・表紙 鳳斎       広津柳浪 金桜堂(10月)〈2ページ大色摺折込口絵〉  ☆ 明治三十五年(1902)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治三十五年刊)    鳳斎画    『親鸞聖人御一代記』口絵・表紙 鳳斎    田辺南鶴  三新堂(1月)    『江戸の花血染纏』 口絵・表紙 鳳斎    放牛舎桃林 金桜堂(1月)〈2ページ大折込口絵〉    『御簾屋騒動』   口絵・表紙 鳳斎    松林伯知  金桜堂(1月)    『お富与三郎』   口絵・表紙 鳳斎    邑井一   日本館(2月)    『西行法師御一代記』口絵・表紙 鳳斎    田辺南鶴  三新堂(4月)    『高木折右衛門』  口絵 洗耳・表紙 鳳斎 神田伯麟  錦耕堂(5月)    『宮本灘嶋仇討』  口絵・挿絵 鳳斎 耕濤・表紙 未詳 桃流舎至孝 求光閣(6月)    『伊賀越仇討』   口絵 鳳斎・挿絵・表紙 未詳    桃流舎至孝 求光閣(6月)    『赤穂義士伝』   口絵 鳳斎・表紙 未詳 桃流舎至孝 求光閣(6月)    『御曹子丑若丸』  口絵・表紙 鳳斎    放牛舎桃林 金桜堂(8月)    『通俗太平記』   口絵・表紙 鳳斎    松林伯知  金桜堂(1-2編 11・12月) 〈3編以降M36年刊〉  ◯ 第十三回 日本絵画協会展(明治三十五年十月開催 於谷中初音町日本美術院)   (『明治期美術展覧会出品目録』より)    水野年方 橘逸勢女 銀牌 ・日野阿新・旅途雨・少女摘花・美人聴雨・海浜遊鶴    鏑木清方 孤児院  銅牌    池田輝方 婚礼  一等    荒井寛方 落武者 二等    芳野尚方 空房  二等    笠井鳳斎 左遷  三等 ・愛    富岡永洗 浴後美人・雄快    尾形月耕 軒端梅・夕涼    名取春僊 秋色・霜夜    大野静方 月夜  ☆ 明治三十六年(1903)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治三十六年刊)    鳳斎画    『椿説弓張月』口絵・表紙 鳳斎 真竜斎貞水 三新堂(1・2・6・9月)巻1・2・4・5〈巻3欠、巻2-4 2ページ大折込口絵〉    『通俗太平記』口絵・表紙 鳳斎 松林伯知  金桜堂(1-4月)3-5編 〈巻1-2はM36年刊〉    『講談大会』 口絵・表紙 鳳斎 桃川実等  三芳屋(4月)  ◯『古今書画名家全伝』続編 川瀬鴎西 東雲堂 明治三十六年十月刊   (国立国会図書館デジタルコレクション)48/149コマ   〝笠井鳳斎 幼名由太郎、別に誇雲、天真堂等の号あり、河内の人、東京に住す、初め大坂に於て照皇亭    貞広に画を学び、後上京して月岡芳年の門に入り、浮世人物画を学ぶ〟  ☆ 明治三十七年(1904)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治三十七年刊)    鳳斎画『大博士』口絵のみ 鳳斎 西森骨皮道人 盛花堂他(7月)      ☆ 明治三十八年(1905)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治三十八年刊)    鳳斎画『新落語』口絵・表紙 ほうさい 雷笑子 松陽堂他(3月)  ☆ 明治四十一年(1908)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治四十一年刊)    鳳斎画    『赤穂義士四十七士伝』口絵 せう堂・表紙 鳳斎 桃川三玉 三芳屋(上中下編 1月)    〈画工の落款は下編にあり〉    『赤穂義士十勇士伝』 口絵・表紙 鳳斎     大川錠吉 聚栄堂(12月)〈2ページ大折込口絵〉  ☆ 明治四十二年(1909)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治四十二年刊)    鳳斎画    『寛永三馬術』口絵・表紙 鳳斎 桃川実  三芳屋(中後編 5月)〈2ページ大折込口絵 上編未見〉  ◯「近代書誌・近代画像データベース」(国文学研究資料館・明治四十二年刊)    鳳斎画『奥州軍記』口絵・表紙 鳳斎 神田民衛 聚栄堂(11月)再版〈2ページ大色摺折込口絵〉    〈初版は「明治20年刻成」の由だが口絵・表紙が同じかどうかは不明〉  ☆ 明治四十三年(1910)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治四十三年刊)    鳳斎画    『羽根子夫人』口絵・表紙 鳳斎 田狸   金桜堂(1月)〈2ページ大折込口絵〉    『鮮血淋漓』 口絵・表紙 鳳斎 靄軒居士 晴光館(11月)〈2ページ大折込口絵〉  ◯「近代書誌・近代画像データベース」(国文学研究資料館・明治四十三年刊)    鳳斎画『日本義民実伝』口絵 鳳斎 樋口二葉 晴光館(2月)〈2ページ大口絵〉  ☆ 明治四十四年(1911)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(明治四十四年刊)    鳳斎画    『大久保武蔵鐙』口絵・挿絵 鳳斎    中内蝶二校 鍾美堂(上下巻 5・7月)(近古文学5・12編)    『お伽全集』  口絵・挿絵・表紙 鳳斎 八雲山人  島鮮堂(6月)〈2ページ大色摺折込口絵〉    『増補柳荒美談』挿絵のみ  鳳斎    中内蝶二  鍾美堂(上下編 6・11月)    『岩見武勇録』 口絵のみ  鳳斎    大川屋編集・出版 (8月)  ☆ 大正元年(明治四十五年・1912)  ◯「近代書誌・近代画像データベース」(国文学研究資料館・大正元年刊)    鳳斎画『関口弥太郎』口絵 梅邨・表紙 鳳斎 香風園 大川屋書店(4月)  ☆ 大正二年(1913)  ◯「国立国会図書館デジタルコレクション」(大正二年刊)    鳳斎画    『石部小雪』   口絵のみ  鳳斎 若葉    島鮮堂(2月)〈2ページ大折込口絵〉    『水戸黄門漫遊記』口絵・表紙 鳳斎 鼈甲斎寉堂 三芳屋書店(11月)〈2ページ大折込口絵〉  ◯『大日本当代画伯名鑑』田辺貞次郞編集・出版 日月社 大正二年七月刊   (大正二年五月調べ 画家住所録)(国立国会図書館デジタルコレクション)   〝国画各派 笠井鳳斎 東京 麹町山元町一ノ五〟   ☆ 大正五年(1916)  ◯『【大正五年度/現代日本画】帝国絵画番附』番付 編集者・出版元記載なし 大正五年刊   (東京文化財研究所「明治大正期書画家番付データベース」)    ※【 】は流派( )は長所(受賞)は文展第1回(明治40年・1807)~第9回(大正4年・1915)までの受賞歴   〝優秀画家   (第三段)    笠井鳳斎【浮世】(人山花)麹町区山元町一ノ五〟  ☆ 昭和以降(1926~)    ◯『明治のおもかげ』p84(鴬亭金升著・山王書房・昭和二十八年刊)    〈原文のルビは(カタカナ)ではなく(ひらがな)。また省略したルビもある。以下、岩波文庫本からの引用〉   「ノンキ連中」   〝大蘇芳年(タイソヨシトシ)の晩年の門弟に笠井鳳斎(カサイホウサイ)と言う青年があった。明治中期の頃、陸軍省に勤    務めて製図を熱心にやっていたが、傍(カタワ)ら芳年に就(ツイ)て人物を習い、密画を器用に書き、フトした    事から僕と知合いとなった。新聞の挿絵が描きたいと言うので、『改進新聞』の続き物を描くのに世話を    した。それが因(モト)で錦絵(ニシキエ)を引受け、勤めを止(ヤ)めて版画を専(モツパ)ら研究し、大正以後は肉    筆物の画家で売出したが、この人は粗忽(ソコツ)が何時(イツ)も話題に上り、そそっかしい先生だと笑われて    いたけれど、画は間違っていなかった。銀座の裏にいた時、先生がやって来て、帰りに挨拶して出て行く    と、程なく戻ってきて、格子をガラガラと開け、    「誠に相済みません。帽子を忘れました」と言って帽子を取ってまた叮嚀に挨拶して行ったと思ったらま    た引返して来た。    「包がありましたが、其処(ソコ)にありませんか」    「オヤオヤ包ですか。此処(ココ)にあります。お持ちなさい」    「どうも恐れ入りました。相愛らず忘れ物ばかりで恐縮します」    と頭を掻きながら出て行ったので、「よく忘れる人だナ」と噂をしていると、やがて莞爾々々(ニコニコ)しな    がら、また格子を開けたのに吃驚(ビックリ)した。    「笠井さん、まだ何か忘れ物がありますか。もう外(ホカ)には何も置いてありませんですよ」    「イエ、今度は品物ではありません。昨日清親先生の所へ伺いましたら、先生にお目にかかりたい用があ    ると仰(オ)っしやいましたので、明日伺いますからお伝えして置きますと申しました」    「アアそうですか。それは済みませんでした。さようなら」    「ハハハハ、今度は伝言を忘れたのだ」と大笑いをしたが、それにしても三度目にわざわざ引返して来る    のは、正直な人でなければ出来ぬ事である。三度目になっては止(ヤ)めようと言う気になるべき処を、言    いに来るところが可(イ)いと感心した。けれど或時は感心しない祖忽をやった事がある。        神田の東陽堂へ紹介して、『風俗画報』の画を描かせる事になり、駿河台の本宅へ同道した。主人は来客    だから待っていてくれと言って、奥の茶室へ通してくれたので、僕は床(トコ)の幅(フク)や釜(カマ)を見てい    ると、鳳斎は炉の傍に坐って巻烟草(マキタバコ)を吸っているので、    「鳳斎さん、その炉の中へ吸殻を入れちゃア下可(イケ)ませんよ。紙に包んでお持ちなさい」    「ハア、畏(カシコ)まりました」    と言っている中(ウチ)に女中が来て主人が逢うと言うので、僕は鳳斎を残して居間へ行った。話を済まして    今度は主人と共に茶室へ出て来て鳳斎先生に引合せた。いろいろ画の話をしている中に、何となく木の焦    げるような匂いがする。変だナと思って炉を見ると巻烟草が炉の縁に乗っていて、プスプスいぶっている    のに驚き、鳳斎の膝を突いて知らせると、先生気がつき、ハッとビックリした様子で巻烟草の火を消した    が、立派な紫の縁は真黒に焦げてしまったので、    「これはこれは、イヤこれは飛んだ粗相をしました」    と唾をつけて指で擦(コス)り出したけれど、焦げた穴はどうにもならない、主人は苦い顔をして見ているの    で、僕も閉口してしまった。      或時新橋近くの洋傘店(カサヤ)へ行き、帰る時に傍にあった傘を持って出て行くと、後から追いかけて来た    男が先生の手を掴(ツカ)んで、    「オイ、僕の傘を何で持ってゆくか」    と怒鳴ったので、よく見れば自分の傘でないのにビックリして、    「これは失礼した。決して盗んだのではありません。私の傘だと思って間違えました。御免下さい」    と詫びて傘を返し、それから引返して傘屋へ行ってみると、    「先生は何も御持ちになりませんでしたぜ」    と言われて考えて見ると、自分の傘は家に忘れて来たのであった。    こんな失策は始終繰返していたけれど、「泥棒と思われた時には、実に赤面しました」と先生度々この事    を話していたから、よほど弱ったらしい。    無邪気で慾(ヨク)のない好人物であったけれど、時世に伴(ツ)れぬ画風は終(ツイ)に振わず、昭和の初めに淋    (サビ)しい絶筆を残したが、地獄の絵葉書と肉筆の美人画に緻密な佳作もあった〟  ◯『江戸絵から書物まで』朝野蝸牛編 昭和九年(1934)刊   (「(と)明治年間執筆画家名略」)    笠井 鳳斎(武者)芳年門人 後楓湖門人となる