◯『無名翁随筆』〔燕石〕③315(池田義信(渓斎英泉)著・天保四年(1833)成立)
(「菊川英山」の項、菊川英山門人)
〝光一英章【春画本アリ、狂言作者ナリ、名章三】〟
◯『増補浮世絵類考』(ケンブリッジ本)(斎藤月岑編・天保十五年(1844)序)
(「菊川英山」の項、菊川英山門人)
〝英山門人 此外数十人あれども板本をかゝざるものは爰にのせず
光一英章 章三 狂言作者なり 春画あり〟
◯『浮世絵師便覧』p228(飯島半十郎(虚心)著・明治二十六年(1893)刊)
〝英章
英山門人、浅野氏と同名なり、故に人呼ひて、光一英章といふ、狂言作者なり、春画に長せり、◯文政〟
◯『浮世絵備考』(梅本塵山編 東陽堂 明治三十一年(1898)六月刊)
(国立国会図書館デジタルコレクション)(64/103コマ)
〝菊川英章【文政元~十二年 1818-1829】
名は章三、狂言作者なりしが、英山の門弟となりて、朝野氏と同名なるより、人呼びて光一英章といふ、
春画に巧なりき〟
◯『浮世絵師人名辞書』(桑原羊次郎著・教文館・大正十二年(1923)刊)
(国立国会図書館・近代デジタルライブラリー)
〝英章 英山門人、浅野氏と同名なり、故に人呼びて光一英章といふ、狂言作者なり、一に英笑に作る、
文政頃、京師産〟
〝英笑 英泉門人、師没後(ママ)英山門人と云ふ、京師の人、最初春川五七門人にて、春斎と号す、江戸に
移りて英泉門人となり英蝶と号す、光一英章と同人なり、文政頃〟
◯『狂歌人名辞書』p30(狩野快庵編・昭和三年(1828)刊)
〝菊川英章、名は章三、字は光一、英山門人、同時代に浅野某また英章と号せしを以て之と区別する為め、
世人は光一英章と号せり、後ち狂言作者となる、文政頃の人〟
◯『浮世絵師伝』p14(井上和雄著・昭和六年(1931)刊)
〝英章
【生】 【歿】 【画系】英山門人 【作画期】文政
初名光一、浅野氏と同名なるが故に、人これを呼で光一英章といふ、狂言作者なり〟