2004網走ー羅臼ー納沙布岬ー落石岬



今年3月に行った網走原生牧場を起点に岬巡り。
北海道はちょうど新緑の青葉に包まれていた。
今回のホーストレッキングは近くの湖畔から湖に乗り入れたり、森をかき分けたりの遠出となった。

  
草原には蝦夷キズゲ(写真・右)やアヤメなど季節の花々が咲き乱れ、訪れる人の心をいやしてくれる。

  

羅臼の海岸から見た国後島(写真・左)。3月に見たときには山は冠雪であった。
知床から南下、根室にある白鳥の湖、風蓮湖(同・右)
湖畔にある原生林道を歩くと、静寂の中に自然の優しさが身を包んでくれる。

  

大地を這い上る巨大な芋虫?(左)
そして、納沙布岬の海は荒れていた。灯台の崖下には遭難したのか船首だけの船が白波に洗われていた。

  

北方領土を目前にする根室は、領土返還を求めるスローガンがいたるところで目に付く。写真左の立て看板には銃を構えたソ連兵と「島はうばわれた」の文字が。
写真右は落石灯台へ続く木道。約1qのこの路の両側は一面の湿原である。旅行客にあまり知られていないのか、行きも帰りも誰とも出会わなかった。

  

やがて、静寂を引き裂く地鳴りが足下を揺らし、突然、道がとぎれて絶壁を洗う大海に出る。
落下防止の柵もなく、ただ、押し寄せ、砕け散る巨大なうねりに吸い込まれそうだ。
周辺は砕けたしぶきがもたらす熱を帯びた霧が吹き上げていた。

  
海から突き出た親指のような突起。てっぺんには海鵜が宿っている。
そして、北の大地。道路脇のあちこちに馬や鹿がノンビリと夏のひとときを過ごしていた。