ニセイガグリウミウシ

Cadlinella subornatissima Baba, 1996

Location:先端 Depth:37m Length:15mm

大瀬崎では周年見られるが、春から秋にかけて眼につくことが多い。数年前までほとんどの図鑑でイガグリウミウシCadlinella ornatissima とされていて、ぼく自身も全く疑うことなくそう思っていた。ウミウシガイドブック2が発売されてニセイガグリウミウシになっていたので、手持ちの写真をチェックしたら全部ニセ!相模湾産後鰓類図譜を確認した所、確かにイガグリウミウシとは黄色味も違った。あわててイガグリウミウシを探したがニセだらけでまいった覚えがある。和名のニセという響きは本物ではないという風に思えてあまり好きではないが、「イガグリウミウシに似て非なる種の意」なのだそうだ。日本語って難しいね。4月に撮影。

下は5月に一本松の水深24mで撮影した15mmの個体。交接器は見えないが向きと位置から交接中であろう。

追記:木下さんにニセイガグリウミウシのポイントをうかがった。ウミウシガイドブック2でvar.になっている個体がニセイガグリウミウシとして記載されているもの(突起だけでなく背面も白地が多い)だそうだ。論文でも「本新種は体色状もイガグリウミウシと最近似するが、イガグリウミウシでは背面全地黄色を呈する。本新種(ニセイガグリウミウシ)では背面中央区に限り黄色地で、背面周辺部は白色となる。なお、本新種の背面諸突起の先端白色。内若干は最先端が紅赤染しており。触角と鰓は共に無色。歯舌の特徴でもイガグリウミウシとの間には差異がある。」と書かれている。


Copyrigft 1999.4 kuri