まず、船体板の長手方向の接合を行います。

船体板の合い印に水糸を張り、3カ所が一直線になるように船体板を突合させ、内側から、接合板で接着します。
このとき、隔壁位置に「位置ぎめ桟」を貼り付けておきます。
接合された船体板の中央部を養生テープで仮止めして、PPバンドで締めていきます。このとき、隔壁を位置決め桟に合わせます。全体にねじれがないことを確認して隔壁部に接着剤をいれ、さらに内側から「ファイバーテープ」と「床職人」で接着します。

内側がしっかり固まったら、PPバンドをはずして外側のつなぎ目を、ファイバーテープと床職人で接着します。
Q1 ステッチ(針金などで船体を仮止め)はしないのですか?
A1 しません。ステッチによる仮止めは、船体板を引っ張って隙間を埋める方法ですが、一部に力が加わり、穴が割れることがあります。横棒とPPバンドによる締め付けは板が押し合うことにより密着していきます。ただしフレーム線がずれていないか確かめることが大切です。養生テープでの仮止めと合わせて行います。
Q2 スカーフ接合はしないのですか?
A2 スカーフ接合は、けがき前の板をつなぎ合わせて長い材料を作ることになりますが、けがき時に合い印を入れることにより正確な接合ができますので、その必要性を感じません。また、あて板をしても曲げ強度にそれほど影響しないと考えています。一定の厚さにこだわる必要はないと考え、より強度があり、正確な接合ができる「突合あて板方式」をとっています。
Q3 ファイバーテープ床職人とはどのようなものですか?
A3 ファイバーテープは石膏ボードの継ぎ目の下地に使うもののようです。20mm幅ぐらいがよろしいです。上の写真は50mm幅でしたので、半分に切って使用しました。メッシュ状で少し粘着性があります。
こすれにも強いです。補修にも使えます。
床職人は床材用の接着剤です。手に付いたら3日はとれません。強力で弾力性もあります。この接着剤は、硬化時、体積を増します。ファイバーテープの編み目からふくらんできます。ステンレス製のへらでなでるようにして延ばします。隙間にしっかりと入ります。しかりとめておかないと、ふくらんでしまいます。コーキングの効果もあります。