佳境、辛酸に入る-第7章-

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彼が入ってから暫らくすると火が消えたらしく、鉄面に触れても熱く感じなくなった。
sakuran.jpg「くすぐりっこしよう」と直子が言い出した。
「何処かくすぐったい所はないか、言ってみなよ」、彼は腋の下、首すじ、その他のくすぐったいと感ずるところを指摘した。
「それじゃ、そこ以外のとこをくすぐってもよかっぱい。」といい、彼の背中をくすぐり出した。正しく、そこはくすぐったかった。大騒ぎして、彼は直子に抱き付いた。
直子の母親が飛んで来て、
「何を騒いでいるんだ、騒ぐんじゃ風呂に入れないよ」
と言ってまた台所の方に行ってしまった。(第7章おわり) 第8章へ

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