私の俳句(10)
平成25年10月に投句した駄句が平成26年1月号に朗人選で「天為]に、今回は3句載りました。
「水澄むや平安よりの掬ひ湯葉]
「秋出水禹湯文武の大黄河]
「星蒼く流れ大河に紡ぎ唄]
更に西村我尼吾先生選の課題句(菊、身に沁む)ですが
「ポンペイの石膏遺像や身に沁みて]
が準佳作Ⅱに入りました。
平成26年1月の天為俳句会で、投句3句して1句は主宰選句で、他句は互選句で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰選句は
「凍て星の流れ北宋牙白仏]
互選句は御二人に同句採って頂きました。御礼申し上げます。
平成25年11月に投句した駄句が平成26年2月号に朗人選で「天為]に、今回は5句載りました。
「鵙の贄白く光りて忘らるる]
「冬近し平安の世の笑む埴輪]
「新走り色なき色に澄みにけり]
「天授庵座したる侭の紅葉狩]
「江戸よりの厚物咲きに手鞠唄]
更に西村我尼吾先生選の課題句(鷹、冬日和)ですが
「鷹揚やアララト山を悠悠と]
が準佳作Ⅰに入りました。
平成25年12月の天為句会主宰選句は特選の
「ドナウ凍つ漁夫の砦に塔二つ《の句評が出ました。以下の通り
ドナウ凍つ、と言ったところが新しくていいと思います。川の一景にそういう砦があって塔が二つあるところが面白い。
国際俳句交流協会の1月月号に入選作を掲載して頂きました。
「煩悩の三つ四つ転ぶ簟]
この英訳は自訳で
The passion roll over
three four piece
in the banboo seat
でした。
平成25年12月に投句した駄句が平成26年3月号に朗人選で「天為]に、今回は3句載りました。
「ドナウ凍つ漁夫の砦に塔二つ]
「小雪降るおどけガーゴイル雨の樋]
「赤き屋根夕日つかの間寒波来ぬ]
更に西村我尼吾先生選の課題句(クリスマス、湯豆腐)ですが
「クリスマス酢漬け鰊は魔女隠す]
が入選致しました。
句評は以下の通り
スウェーデンではクリスマスの後、イースターの祭の時に魔女が集まって話し合いしたそうである。その祭には、酢漬け鰊や羊を食べる習慣があるらしい。その時のためにクリスマスでは、魔女は酢漬け鰊を隠したのかもしれない。クリスマスという祭の原点に由来する人々の生活を北欧の伝説とを踏まえて、楽しい幻想の世界に遊んでいるところがよい。
平成26年3月の天為俳句会で、投句3句して1句は主宰選句で、他句は互選句で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰選句は
「雪解川浮きつ沈みつ弾けけり]
互選句は次の別二句につき其々御二人に採って頂きました。御礼申し上げます。
「帋雛の無我を語れる立ち姿]
「ペンギンに衣裳着せたる雛祭り]
国際俳句交流協会の3月月号に入選作を掲載して頂きました。
「林檎捥ぐ歌劇ロッシーニの二本の矢]
この英訳は自訳で
The apple is picked
in Rossini opera
being two arrows
でした。
平成26年1月に投句した駄句が平成26年4月号に朗人選で「天為]に、今回は3句載りました。
「凍て星の流れ北宋牙白仏]
「冬の雨ガーゴイル棲む石の樋]
「凍つるまでドナウ流るるくさり橋]
更に西村我尼吾先生選の課題句(左義長、寒卵)ですが
「左義長や座敷わらしの水一荷]
が準佳作Ⅰに入りました。
平成26年4月の天為俳句会で、投句3句して1句は主宰選句で、他句は互選句で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰選句は
「言問の橋を便に燕来る]
互選句はなしでした。
平成26年2月に投句した駄句が平成26年5月号に朗人選で「天為]に、今回は4句載りました。
「鬼やらひ明日より白き春の星]
「神楽舞ふ江戸の大絵馬寒明ける]
「秩父路の青石板碑春の雪]
「初日影教会通ふ手漕ぎ舟]
更に西村我尼吾先生選の課題句(春の雪、公魚)ですが
「春の雪ノロウィルスにも出会ひけり]
が準佳作Ⅰに入りました。
平成26年5月の天為俳句会で、投句3句して1句は主宰特選句で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰特選句は
「妖精があまたケルトの夕菖蒲]
互選句はなしでした。
国際俳句交流協会の5月月号に入選作を掲載して頂きました。
「ドナウ凍つ舌なし獅子の鎖橋]
この英訳は自訳で
Donau River freezes
the bridge of the chain
with the no tongue lion
でした。
平成26年3月に投句した駄句が平成26年6月号に朗人選で「天為]に、今回は3句載りました。
「雪解川浮きつ沈みつ弾けけり]
「春陰やドナウに架かる鎖橋]
「帋雛の立つる姿や無我の愛]
更に西村我尼吾先生選の課題句(春雷、鳥帰る)ですが
「鳥帰る光弾ける盥船]
が準佳作Ⅰに入りました。
平成26年5月の天為句会主宰選句は特選の
「妖精があまたケルトの夕菖蒲]の句評が出ました。以下の通り
ケルトに妖精が沢山いたというところがよいと思う。ケルトはアイルランドですがアイルランドからスコットランドですが昔妖精が沢山いたという話と夕菖蒲の美しさを表現したところがよいと思う。
平成26年6月の天為俳句会で、投句3句して1句は主宰特選、1句主宰選で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰特選句は
「編鍾の旋律恋ふる楷若葉]
主宰選は
「うかれめの櫛笥にクルス桐の花]
平成26年4月に投句した駄句が平成26年7月号に朗人選で「天為]に、今回は5句載りました。
「言問の橋を便に燕来る]
「帋雛の無我を語れる立ち姿]
「踏青やカムイミンタウ旭岳]
「忽比烈が持つる杯酒や諸葛菜]
「チューリップ呪文の新種魔女の耳]
更に西村我尼吾先生選の課題句(桜貝、踏青)ですが
「弓張の波ひきあとに桜貝]
が準佳作Ⅰに入りました。
平成26年7月の天為俳句会で、投句3句して、1句主宰選で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰選は
「館朽ち嵐が丘にヒース咲く]
国際俳句交流協会の7月月号に入選作を掲載して頂きました。
「塩田を一望千里浅き春]
この英訳は自訳で
In the early spring
regarding the distant way
of the salt farm
でした。
平成26年5月に投句した駄句が平成26年8月号に朗人選で「天為]に、今回は4句載りました。
「妖精があまたケルトの夕菖蒲]
「平安に飾る五彩の長命縷]
「炙り出す琴の木目や夕牡丹]
「茅花流し流れに昏るる無言館]
更に西村我尼吾先生選の課題句(飛魚、茄子の花)ですが
「浅間根に煙立つ見ゆ茄子の花]
が準佳作Ⅱに入りました。
平成26年8月の天為俳句会で、投句3句して1句主宰特選、1句主宰選で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰特選句は
「デルフトの夏空広くフェルメール]
主宰選は
「ボローニャの夏の卒業黒ガウン]
互選句は二人に同句取って戴きました。
「編鍾の旋律恋ふる楷若葉]の句評が出ました。以下の通り
孔子の好きな楷の若葉が編鍾の旋律恋うている。その昔、孔子も編鍾を叩いて心を慰めた。その編鍾の旋律恋うるところが楷若葉らしいですね。
平成26年6月に投句した駄句が平成26年9月号に朗人選で「天為]に、今回は4句載りました。
「編鍾の旋律恋ふる楷若葉]
「鵤鳴く斑鳩の里筬の音]
「瑠璃鳴けば奥入瀬渓は雲厚く]
「隠国の泊瀬大峰に青葉木莵]
更に西村我尼吾先生選の課題句(蟹、花菖蒲)ですが
「宍道湖や神のふるさと花菖蒲]
が準佳作Ⅱに入りました。
平成26年9月の天為俳句会で、投句3句して1句主宰選で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰選は
「月代や紊蘇利舞楽の青仮面]
互選句は二人に同句取って戴きました。
平成26年7月に投句した駄句が平成26年10月号に朗人選で「天為《に、今回は4句載りました。
「館朽ち嵐が丘にヒース咲く]
「ヒース咲くシェイクスピアの生家庭]
「飛魚とんで九鬼水軍の道拓き]
「唐崎の一つ雄松や新松子]
更に西村我尼吾先生選の課題句(鱧、髪洗ふ)ですが
「倫敦の鬱払らふらむ髪洗ふ]
が準佳作Ⅰに入りました。
平成26年10月の天為俳句会で、投句3句して1句主宰選で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰選は
「釈迦堂の裏木戸鎖す秋の蜘蛛]
互選句は二人に同句取って戴きました。
「デルフトの夏空広くフェルメール]の句評が出ました。以下の通り
フェルメールは、非常に有吊な画家であるが、せいぜい二十ぐらいしか作品が残っていない。西洋で自然を描き始めるのがフェルメールが属していた十七世紀頃に初めて開花してくるオランダ絵画である。その最初がブリューゲル等ですがブリューゲルは同じく自然を描いても農家の貧しい姿、寒々とした光景、麦を刈っている処を描いている。フェルメールは、非常にきれいな部屋、きれいな少女などを描くようになる。ブリューゲルは暗い絵だったが、フェルメールになるとにわかに明るくなる。その間がたった五十年。絵画の上でこんなに急にかわるものであろうか・・・という典型的な例である。そのフェルメールを見るとデルフトの夏空が広々として明るいという感じを詠った処がよい。デルフトの街に住んでいたのがフェルメールです。
国際俳句交流協会の9月月号に入選作を掲載して頂きました。
「緩やかに動く風姿や柿若葉]
この英訳は自訳で
The taste
moving caimly
the persimommon young leaves
でした。
平成26年8月に投句した駄句が平成26年11月号に朗人選で「天為]に、今回は3句載りました。
「デルフトの夏空広くフェルメール]
「ゴブレットの耀き涼し花の文字]
「八雲琴二弦旋律秋立てり]
更に西村我尼吾先生選の課題句(西瓜、立秋)ですが
「常世辺の出雲風土記や秋立てり]
が準佳作Ⅰに入りました。
平成26年11月の天為俳句会で、投句3句して1句主宰選で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰選は
「白き島サントリーニに雁渡る]
平成26年9月に投句した駄句が平成26年12月号に朗人選で「天為]に、今回は5句載りました。
「邯鄲の玲瓏として鈴の音]
「機の音麓隠くるる霧時雨]
「月代や紊蘇利舞楽の青仮面]
「秋篠の霧を深むる機の音]
「秋篠の静寂揺らぐ砧の音]
更に西村我尼吾先生選の課題句(秋水、蟷螂)ですが
「浮彫の欄間座敷に子蟷螂]
が準佳作Ⅱに入りました。
平成26年12月の天為俳句会で、投句3句して1句主宰選で採って頂きました。御礼申し上げます。
主宰選は
「ボローニャの柱廊都市に冬帽子]
国際俳句交流協会の11月月号に入選作を掲載して頂きました。
「キャンドルの光の流れルシア祭]
この英訳は自訳で
The flow
of the candle light..
Lucia festival
でした。
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