北新地は、東京で言えば銀座になるのか、六本木になるのか。高級クラブやラウンジが密集し、バブル時代には狂乱の巷となったエリア。
長期不況で、大阪の景気が北海道や沖縄と並んで「どん底」に落ちてからは、若年層向けのビヤレストランなんかが増えてきた。そうなると高級クラブのホステスでも、大阪のねえちゃんは生活防衛するよ。
ブランドスーツとケバい化粧で、西区や福島区あたりから、自転車で出勤してくるもんね。もちろん、領収書は裏技で手に入れ、確定申告のときには、毎晩ハイヤーで往復したことにするんでしょうな。
中央公会堂(中之島公会堂)は、大正7年に落成した建物。株の仲買で成功した人が、当時の金で百万円寄付して建てさせたものだが、そのあと当人は事業に失敗して、落成の一カ月ほど前にピストル自殺した。
すると大阪の人間、さっそくそれをネタにして、「これがほんまの、公会堂先に建たずや。あはははは」。
これ、「てなもんや三度笠」の作者、笑芸作家の香川登枝緒さんから教えてもらった実話です。
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