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![]() (1)「音楽の広場」と<黒柳徹子さん>のこと この番組は当時NHKの人気番組で、金大フィルがこれに出演することになったことは正直言って、驚きでした。指揮は故芥川也寸志氏、編曲の南安雄氏がピアノで参加(南氏は「名曲アルバム」などの編曲で活躍されています)、そして司会が黒柳徹子さんという豪華な顔ぶれでした。この3人とは、収録前日のリハーサルで初めてお会いしました。それまでの何度かの曲の練習には、東京から芥川さんの下棒ということで河智良知さん(当時慶応ワグネルの指揮者)にきていただきました。 そのおり自分が感じたのは、やはり黒柳さんのもつ並々ならぬプロとしての才能でした。収録前日のリハーサルで「それじゃみなさん、よろしくお願いしますね。」と笑顔で登場した黒柳さん。そのときスタッフから渡された台本に沿って、着々とリハーサルが進んでいきました。その途中で、どの部分だったかは良く覚えていないのですが、台本のせりふを何度か読み間違え流れがストップ。そのとき彼女は「あらどうしましょ。みなさん、ごめんなさいね。明日までに練習してきますね。」とさらりとすませていらっしゃいました。 ![]() その一方で、収録後たまたま厚生年金会館の楽屋事務所で見かけた黒柳さんは、仕事の打ち合わせでしょうか、電話に向かい何やら真剣な面もちで話していらっしゃいました。そこには先ほどステージで見せた笑顔はなく、また別の何か真剣な姿でした。 今でも現役でテレビや国連関係の仕事に活躍されている黒柳さん。本当に精力的で、テレビを見るたびに20年前も今も変わらぬ姿(?)に感激しています。 (2)「ちがいのわかる」<石丸寛氏>のこと ![]() さて、話は全く変わるのですが、氏は指揮活動の一方で、某コーヒーメーカーのコマーシャルに出演している「ちがいのわかる男」の一人でした。練習後、氏と食事をご一緒させていただき、いろいろな音楽活動のことを聞かせていただいた中で、例のコーヒーのことが話題になりました。なんと氏はそのコーヒーを普段はもちろん、そしてコマーシャルの折りにも飲んでいないとのこと。「えっ。」と驚いたものの、「CMはあくまで仕事。」「飲む格好はしたけど、カップの中はお湯(といっていたと思う・・)。」ということ。そして、カップからおいしそうな湯気が見えるように撮影所の気温が低くなっていることなど、裏話を聞かせていただきました。 41回定演の前に金沢市で、某コーヒーメーカーの主催のコンサートがあり、ショスタコの「森の歌」などを演奏しました。金大フィルのメンバーやOBもそのオケに参加し、自分もへたくそながら参加させてもらったのですが、指揮はもちろん石丸氏。しかし、その彼はそのコーヒーを飲んでいなかったとは・・・・・。 でもよく考えれば、だからこそ飲んでいない彼は「ちがいのわかる男」だったのかも知れませんね。(こんなこと書いて、某コーヒーメーカーさん、ゴメン!) 2001 1/26 名古屋からの帰り 「しらさぎ」車中にて
更新 2001/2/10 |