金大フィル団員数推移


 50年を越える金大フィルの歴史は、演奏会パンフレットで振り返ることができる。団員数の変化は、オーケストラの変遷を良く物語っていると思う。
 一見してまず気づくことは、70年代から80年代に掛けての驚くような団員数の伸びだ。ベビーブーム世代の2代目が登場してきたことも大きな要因だが、日本の高度成長と軌を一つにしていると言っても良いだろう。演奏レパートリーの広がり、組織の完成、そしてプロ指揮方式の定着などがこの間に起こった。
 その後、日本は飽食とバブルを経て、停滞の時代を歩んだが、金大フィルの歩みにも不思議に投影されているように思う。

 ここ数年、様々な事情により団員数の減少が影を落としていた。しかし、2001年度の新入団員は記録的なものだったという。2003年時点で、団員数増加に転じている。再度、上昇軌道を歩んでほしい。


2004年1月現在
定期演奏会のパンフレット名簿を基準で数えた