【ステアリングコラム】

初めて乗った時、最初に目に入る「ある部分」に違和感を感じました。
nsx65d
その違和感の正体は、、、。

ステアリングコラムの長さから見る NSX。
見えてくる人間優先
 人に優しいNSX。その思想は車のあちこちに見て取れます。
スポーツカーの中では異例に広い視界もそのひとつですね。
その視界に入る重要なもの。車の状態を知るためのメーター、、、その位置。

 いわゆる、メーター〜ステアリングの距離なんですが、遠いです(^^:
実際に、ステアリングパッド〜メーターの距離を比較してみると、
  デルソル・・・25 cm
  NSX・・・37 cm   テレスコピック機構は最大限引き出してあります。
と、その差は 12 cm もあります。
 リアエンジンのミドシップは、 ドライバーがエンジンを背負う形なので、 ホイールベースに対してドライバーの位置が前進し、 結果、フロントタイヤに邪魔されてペダルがオフセットされる場合が多いですが、 NSX はそれを避けるためもあって、ドライバーをやや後退させているようです。
 そのため、ダッシュボードとドライバーの距離が遠くなってしまい、 それをステアリングコラムを伸ばす事と巧みなデザインによって解消しています。 (遠いせいか、レヴカウンターやタコメーターも大径です。)
 結果的にドライバーがエンジンを後退させ、 ホイールベースを伸ばす事になってしまい、 ミドシップとしての回頭性を若干鈍らせているのも事実だと思いますが、 扱うのは人間なのだから、人間が100%の力を出せる環境でないと機械も100%の性能を出せない、 という事を考えた結果と良心的に解釈する事にしましょう(^_^)

 1991年。  人間優先のスポーツカーを目指した NSX。
そして、世のスポーツカーの流れは、確実に、変わりつつあります。

 もちろん、スパルタンスポーツもアリですし、私も好きです。
ただ、私の場合、少し体が弱いのであまりキツイのは遠慮したいですが(^_^:



【戻る】 【トップ】 【目次】