【購入までの経緯】

昔、記録しておいたものを掘り起こしてみました。
恥ずかしい記述もありますが、あえてそのままです。
今の NSX と出会う前 約 1年を振り返ります、、、。

文中のこのブルーの文字は、編集にあたって書き加えたものです。

our dreams come true.
Engine
C30A
2,977cc V6 DOHC VTEC
280 ps / 7,300 rpm
30.0 kg-m / 5,400 rpm

Body Size
4,430 * 1,810 * 1,170 mm

Weght
1,350 kg

P.W.R.
4.82 kg/PS
 
決意したのは20歳の時でした。
 確か NSX が発売されたのは、免許を取って 1年くらいたった頃だと思います。
 いろいろ忙しい時期でしたが、 「25歳までに手に入れる。」  そう決めました。

 収入などの根拠はまったくありませんでした(^_^:
あくまで目標として、夢として、まだ漠然と思っている程度でした。
 発売直後、オークションではプレミアがついて車両価格の倍の 1,600 万円で落札されていましたからね。
諦めかけた時もあります。
 23〜25歳の 2年間、立て続けに体を壊してしまい、NSX の事も頭から消えました。

 入院中、セナが亡くなりました。
ベッドから出て、雨に打たれながら黙祷した事を覚えています。
背中を押されて
 自分には無理かもしれない。 そう思っていました。
そんな時、ネット仲間の schwarz さんが NSX の購入を決めたのです。
 そして初めての試乗。
HK さんの NSX の前で佇んでいる私に友人が声をかけます。
「いくら眺めていても、所詮、他人の車だからねぇ〜。」
 ぐぅっ!(-_-)

 正直、この一言はこたえましたね(^_^:
 その翌月、パソコンに家計簿ソフトを導入して、 毎月切り詰めて貯金をしつつ、 どれだけ車にまわすことが出来るか真剣に考えるようになりました。

 かなりキツイ事を再確認しました(^_^:
1996/07
 友人の紹介の とある中古車屋さんに出向いて相談。
その場で希望を伝え、さっそく今日から探してもらうようお願いする。
ちなみに仕入方法はオークションです。
 希望は以下の通り。
   ・ボディカラー:セブリングシルバーメタリック
   ・ミッション:5MT
   ・走行距離: 3 万キロ程度
   ・年式:平成 3 年式
   ・状態:できるだけフルノーマル & 程度の良いもの。
   ・予算:500 万円(現金+ローン)

 オークションなので、希望の車が出てきて希望通り落札できるかは、まさに「運」です。  明日見つかるかもしれないし、1年かかるかもしれません。
 急いでいない旨を伝え、気長に待つことにしました。
お店からの連絡用にポケベルを買いました。  オークションは「時」も大切なのです。
 途中、何度か希望に近い車が見つかることもありましたが、 予算や程度(改造度)の折り合いがつかず、見送りました。
 あと、店長が「希望が 3万キロ以内なら、やっぱり3万キロ以内で探したいじゃないですか。」と、 4万キロの車は相手にしないんですね(^_^:


それから 10ヵ月の月日が流れ、、、。


夢から現実へ
1997/04/05(Sat)
 今日、目についたのは、
 ・平成3年式
 ・セブリングシルバーメタリック
 ・5MT
 ・走行 7,000 km
この日は休日出勤でしたが、無理を言って 30分早く退勤しました。

 この連絡を受けた時のドキドキ感といったらもぅ!
走行距離が少なすぎるとも思いましたが、他の資料も見て「これなら」と思い、 お店に出向く事に。
探し続けて
1997/04/05(Sat)
 探し続けて 10ヵ月。
季節は変わり、消費税は 5 % になり、サカリのついたネコが喧しい初春の日の事でした。
 「いける、、、。」
何故かわかりませんが、その日は妙な確信がありました。
 そして、、、決めました(T^T)
 ・平成 3 年式
 ・セブリングシルバーメタリック
 ・5MT
 ・走行 7,000 km
 ・1 オーナー
 ・内外装フルノーマル
 ・CD チェンジャー付
 ・整備簿付
 ・評価点:5、外装:上、内装:上

 というわけで! いろいろありましたが、やっと決まりました\(T^T)/
ちなみに総費用は、、、早く忘れたい(拡爆)

 この 1年ほど前から相場が値上がりしつつありました。
ちなみにこの時の車両価格は、、、ひ・み・つ♪ です。
ファイナルローン承認
1997/04/10(Thu)
 今日はローンの申し込みをしてきました。

 ちょっぴり(!?)予算をオーバーしたので、 結局、借入額は 400 万円になってしまいました(^_^:  消費税 5 % が憎い〜
 5年払いで気長にいこうと思います。  ちなみに金利は 3.9 % でした。

 ローンひとつをとっても、金利の安いところをいろいろ探しました。
貯金も全部放出!  ではなく、今後のメンテナンス、軽故障、保険代を考えていくらか残しました。  ローン金額が増えてしまったのは、そのせいもあります。
ゆめうつつ
1997/04/14(Mon)
 今日は NSX を試運転してきました。
雷雨の中、そぉ〜っと 2速 8,000 rpm!  機関好調、問題ナシ!
 お店に行って納車の打ち合わせをしてきました。
納車は明後日の水曜日です。
 予定では、水曜日お店に行って NSX を運転して陸運事務所に行き、 待ち合わせて名義変更、ナンバー交付を済ませ、その場で納車完了です(爆)

 やっと見つけた私の半身。
納車を明後日にひかえ、亡くなった本田宗一郎さん、アイルトン・セナを想い、 涙してしまいました、、、。

ありがとう。

 初試乗は雷雨だったんですね〜(^_^:  しかも一般道で 2速 8,000 rpm(ぉぃぉぃ
この頃は NSX が雨に弱いなんて知りませんでした。  無知ゆえに怖いもの知らずだったんですね(^_^:
 ちなみに、オークションで仕入れると基本的に無料キャンセルはできません。
もちろん、試乗さえもできません(^_^:  オークションはオンラインで、実車ははるか数十キロの彼方ですから。
眠れない夜を抱いて
1997/04/15(Tue)
 明日は納車です。
 その前に、今日、保険に入れてきました。
 車両保険込みの掛け金は、「早く忘れたい」円でした(爆)
毎年なんですよね(^_^:

 新規契約だったので高かったですね(^_^:
保険はセットものではなくバラで組んだ方が安くなる場合が多いです。
 え? デルソルから切り替えた方がよかったんじゃないかって?
ふっ、デルソルの保険はインテグラ(全損)からの引継ぎだったので、当時は割増保険だったのさ(爆)
 ちなみに保険は一括払いです。
なんていうか、放心状態です
1997/04/16(Wed)
 ん〜、やっぱりフツー、じゃないですこのコ(^^:
えと、今日、NSX が納車されました(爆)

 陸運支局まで自走、お店のお姉さんと合流、その場で旧ナンバーを返還、 新ナンバーを交付してもらい、納車となりました。
 NSX に自分の手でナンバーを付けていると 「あぁ、やっと手に入れることができたんだな、、、。」と泣きそうになりました(^_^:
 ナンバーに封印をする おっちゃんが何故か神々しく見えて、 思わず「ありがとうございました!」と深々と頭を下げてしまいましたよ(笑)  ついでに記念撮影したりして(爆)
 あえてブレーキ整備以外は断ったので、明日、オイル&水の交換に行ってきます。
 が、明日から夜勤なので遠出は出来ません(涙)

 今まで私の背中を力強く押してくれた方々、どうもありがとうございました(笑) 思いっきりケリを入れてくれたという話もあります(^_^:

さあ! 次に清水の舞台から飛ぶのは あなたですっ!(^o^)/

 身の回りに NSX に乗っている人がいると、一気に病状が進行しますね(笑)
 その夜、親父に「清めてこい」と言われ、4輪に酒を呑ませました。
最後に残った盃を自分であおり、義兄弟の契りを交わしました(爆)

 お酒は普通の清酒です。
親父も喜んでくれていたのでしょうか、、、謎です。
メンテナンスも 50 % 増し
1997/04/16(Wed)
 クリティカルヒット!
kakepiは 37,000 ポイントのダメージを受けた!(>_<)痛っ!

 今日、水&油の交換をしてきたんですが、、、
 エンジンオイル:5.0L \6,500 + エレメント \1,300 + 工賃 \3,000
 ミッションオイル:2.7L \2,700 + 工賃 \3,000 + 小物(ワッシャー等)
 クーラント:原液 6.0L \10,800 + 工賃 \8,000 + 他

計 37,000 円ナリ!(吐血!) (>_<)Ouch! (>_<)Ouch!

 あぁぁぁ、3万円あれば足りると思っていたのに〜(^_^:
さすが日本の産んだスーパーカー!お値段もスーパーでした!(爆)
でも、車検はフツーだそうです、、、13〜15 万円くらい?(^_^:

 そんなに距離を乗らないので、オイル交換は 半年に一回程度にする事にしました。
スポーツカーって、なに?
 私にとってのスポーツカーとは何か?
わかりません。
単純に機械として割り切れないモノ。
想いに左右されやすい不安定なモノ。
それは女性(異性)に近いのかもしれません。

 別に、セダンやワゴンでも良かったのかもしれません。
が、最初に乗る車にホンダを選んだ時点で、既に答は出ていたのかもしれません。  当時、モータースポーツに興味なかったとしても。

 今の私にとって、NSX は頂点です。  そうなってしまったのです。
故・本田宗一郎さんをして「ボクの夢」だった NSX 。
NSXを、その基盤を作り上げた人は、もうこの世にはいません。

 あとは、私自身が NSX と暮し、対話を深めていく事しか、、、。
これでクルマへの興味を失うかもしれない、そんな「終わりの車」になるかもしれません。  今の所、そうは思えませんが。
 私にはセブリングシルバーの NSX が寂しげな女性に見えます。
いろいろと話をしても、「馬鹿馬鹿しいほど単純な一つの言葉」に 込められた想いを超えることは出来ないと思っています。

「価格」という価値基準だけで見ないで欲しいです。

 「好き」という言葉は、稚拙ですが純粋だと思います。
NSX とのゆうべ
1997/04/23(Wed)
【23:12】納屋を開け、NSX のもとを訪れる。
 右フロントタイヤのとなり 30 cm に腰掛け、 フェンダーに額を保たせかける。
ココからだと、とてもコンパクトに見える事に気付く。
 そして話しかける。
お前は何がしたい? どう走りたい?
頭に浮かんだのは、中高速コーナー 120 km/h、ニュートラルステアで駆け抜ける、 このコの姿でした。
 その姿は、おじぃちゃんの前で遊んでいる幼子のようでした、、、。
今日はいっしょにお酒を呑みました(危険)

#車を前にお酒呑んで話しかけてるのはヤバイでしょうか、まぢで(^_^:

 コレ、実話です(^_^:
酔って本当に話し掛けていました。  他人には見せられない光景ですね(苦笑)



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