多種化学物質過敏症
Allergies - Multiple Chemical Sensitivity 情報源:米環境健康科学研究所 健康問題トピックスから National Institutes of Envuronmental Health Sciences Alphabetical Index of Health Topics http://www.niehs.nih.gov/external/faq/allergy.htm 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) 掲載日:2003年5月11日 質問: 2年前、私の職場で、ある化学物質の流失事故がありました。、私と多くの同僚は、その化学物質に暴露後、すぐに体調が悪くなりました。それ以来、私はすっかり以前と変わってしまいました。私は、香水、化粧品、合成洗剤、家庭用洗浄用品など、ほとんどあらゆるものにアレルギー反応が起きるようになりました。 私は多種化学物質過敏症 (Multiple Chemical Sensitivity - MCS ) のことについて、ラジオのトークショーで聴きました。そして私は自分が学物質過敏症なのだと思いました。私はかかりつけの医者にMCSのことを訊ねたのですが、彼はMCSについてあまり知りませんでした。MCSについて教えてください。 回答: MCSは医学的には不可解な病気であるといえます。医学界では、MCSが実際に存在するのかどうか意見が分かれています。 ある医師たちは、MCSを環境中の化学物質への暴露が引き金となって起こる医学的な病気であると認めています。通常、短期間の強い暴露(化学物質の流出など)で引き起こされますが、長期間にわたる僅かな暴露(換気の悪い事務所など)でも起こるとしています。 初期の暴露の後は、身の回りの化学物質、例えば化粧品や石けん、新聞のインキなどに含まれるわずかな濃度の化学物質にもMSCの患者は反応するようになります。これらの患者たちはいろいろな症状を訴えます。例えば、頭痛、発疹、喘息、筋肉や関節の痛み、疲労、記憶喪失、混乱などです。 一方、医学界にはMCSを真性の医学的病気とは認めない医師たちもいます。例えば、米疾病管理予防センター (Centers for Disease Control) はMSCを臨床的診断として認めていません。症状と化学的暴露との関係がしばしばユニークで、個人差が大きいため、MCSに対する公式な医学的定義はありません。ある医師たちは、普通の人々には何も起こらない非常に低濃度の化学物質で、MSC患者だけが劇的な症状を起すということに懐疑的ですらあります。米医学協会 (American Medical Association ) は、はっきりした科学的証拠がないので、MCSが臨床的病気であるということに否定的です。 多種化学物質過敏症 (MCS) の詳細については、下記のウェブサイトをご覧下さい。
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